20 / 81
20. 恋焦がれ
しおりを挟む
シベリウスは時折窓の外をチラッと見る。集中力の高い彼にしては珍しい仕草だった。
サイオンは視線を手に持つ書類から、目の前に座るシベリウスの横顔に向けた。
「何か気になるものがあるのか?」
シベリウスが顔の向きをサイオンに戻す。
「失礼いたしました。続けましょう」
サイオンはシベリウスをじっと見つめて黙考し始めた。
「サイオン卿?」
「シベリウス、窓の外に何か心配事でも?」
「……ええまあ……実は、そうです。サイオン卿の侍従と私の婚約者が友達になったそうで、今街を散策していて……」
「それは知らなかった」
「まさかとは思いますが、サイオン卿の指示ですか?」
「それこそまさかだ」
サイオンは可笑しそうに笑う。
「シベリウスは、トマスがあの見た目だから、ジュエリア嬢と恋愛関係にならないか心配なんだね」
「……」
サイオンが手に持っていた書類をテーブルに置いた。
「二人が恋に落ちるかは勿論わからないが、その可能性は非常に低いのではないかと思う」
「……何を根拠に?」
「トマスは私の侍従をする前は男娼だったんだよ。男相手の」
一瞬二人の間に沈黙が流れる。シベリウスは言葉を選んでいた。
「それは……きっと苦労もあったのでしょうね」
「ああ、そうだな。だが、男娼にすらなれず生活苦に喘ぐ者や、街にいる男娼たちとは違って、トマスは高級男娼だったから、恵まれてる部分もあったかもな」
「まあ、あれだけの容姿と立ち振る舞いなら、高級男娼であったのは頷けます。口は悪いですが……」
「トマスが口が悪いのは、素を出せている証拠で良い事なんだよ。演じている時のトマスは王族貴族顔負けだぞ」
「まあ、それも何となく想像がつきます」
「なあ、シベリウス」
「はい?」
突然サイオンの自分を呼ぶ声のトーンが変わったかと思えば、彼は慈悲深い視線をシベリウスに向けていた。
「実は、初めて君を見た時、目が離せなかったんだ」
「私に?」
シベリウスは急に心臓が跳ねあがった。話を聞きながら、先ほどからずっと頭に浮かんでは消える考えがあった。
ミアと婚約した時のサイオン卿の年齢は確か三十歳だったはず。そんな年齢まで、家柄も良く、容姿端麗なこの男がなぜ未婚だったのだろうか。そして彼の麗しい侍従は、男相手の元高級男娼だったという。
……サイオン卿とトマスの出会いは……もしや男娼館?
「シベリウス」
シベリウスはサイオンの声にビクッと身体を反応させ、心臓がドクドクと脈打つ。
「君を初めて見た時、トマスに似ていると思った」
「そ……そうですか……」
シベリウスはサイオンを直視できず、視線を落とす。
「何か暗い過去でも?」
サイオンから掛けられた言葉は、色々な意味でシベリウスの予想を外した。
「私の過去?」
「ああ、トマスは無表情だろ? シベリウス、君も仮面を被ったような笑顔を見せる。そういう表情の者は、大抵過去に大きな傷を持っている」
「あ、ああ、なんだ、そんな事か……」
シベリウスはホッとして、身体の力が抜けた。
「ん? 何がだ?」
「いえ、その……サイオン卿に告白でもされたらどうしようかと……」
「私が君に?」
「大変失礼な話ですよね。ただ、あなたがトマスが男娼だというから、てっきり二人がそういう関係なのかと思ってしまったので」
サイオンは口を大きく開けて笑いだした。
「あはは! なるほどな。それはよく誤解されるが、私とトマスの間で身体の関係は一度もないよ」
「すいません、本当に」
会話の最中に扉をノックする音が聞こえた。扉の向こうからトマスの声がする。
「サイオン様、そろそろ城に戻らなければ、セルマ寡妃との約束に遅れます」
「もうそんな時間か」
サイオンは立ち上がり、シベリウスに微笑む。
「セルマとミアの事は任せてくれ。それとシベリウス、私はなかなか頼りになるぞ。過去の障害で困ることがあれば、いつでも頼ってくれ」
そう言い残してサイオンは部屋を出た。
シベリウスもすぐに部屋を出て、一目散に自分の部屋に向かった。
「ジュエルッ!」
「シベリウス?」
シベリウスは部屋でくつろいでいたジュエリアの元まで駆け足で向かい、正面からきつく抱きしめた。
「ああ、ジュエル。僕のジュエル。トマスとおかしなことにはならなかったか?」
「なるわけないでしょ。ねえ、シベリウス、ちょっと離して。ねえ、トマスが教えてくれたことがあるの」
「あいつの話を君の口から聞きたくない」
「馬鹿ね。サイオン卿の話よ」
その言葉に、シベリウスの腕の力が緩む。
ジュエリアはその隙にシベリウスの胸元に手をあてて少し押して離し、会話が出来るくらいの距離をとった。
「サイオン卿?」
「ええ、サイオン卿は若い時から独身主義を名乗ってて、縁談は全て断ってたんですって。それをセルマ寡妃がヴェルタ国王と話を進めて、無理矢理サイオン卿とミアの婚約を取り決めたそう」
「サイオン卿はなぜ結婚をしたくないんだ?」
「引っかかるのがそっち? それはわからないけど……とにかく、やっぱりミアの結婚はヴェルタ国王が関係しているのと、それとは逆にサイオン卿には恐らくフロリジア公国をどうにかしたい考えはないわ」
「まあ、それは私も最近わかりました」
「そうなの? あ、ねえあと、私とトマスが変な関係になるなんてもう疑わないで! 私達が恋愛関係になるなんて絶対にないわ」
「なんで言い切れるんです? トマスがジュエルに惚れる可能性は十分ある」
シベリウスはジュエリアを再度きつく抱きしめて、彼女の香りを嗅ぐように深呼吸をする。
「だって、こんなにジュエルは魅力的で……私はジュエルの香りを嗅ぐだけでも、どうにかなってしまいそうなのに」
「トマスはそう思わないわよ」
「さっきからなんでそう言い切れるんですか」
「女の直感」
シベリウスはジュエリアをじとっと見つめながら、大きな溜息をついた。
♢
フロリジア城の自室前についたサイオンはトマスとちょうど別れるところだった。
「今日はもう部屋でゆっくりしてくれ」
「わかりました。ではまた明日の朝に参ります」
「いつもありがとう、トマス」
サイオンはトマスの頭を優しくぽんぽんと触り、部屋の中へ入って行った。
閉じられた扉の前には、まだサイオンのつける香水の残り香が広がっている。
トマスは閉じられたサイオンの部屋の扉を眺め、すぐに動こうとしなかった。いや、すぐには動けなかった。
トマスはスッと鼻から息を吸いこむ。
トマスの頬は赤く染まり、だが眉間には皺を寄せ、どこか苦しそうな表情をしている。
部屋の中に入ったサイオンは窓の近くにある執務机に向かう。席に着き、窓の外を眺めて物思いに耽った。
溜息をひとつ零すと、振り返り、机の引き出しを開ける。中から取り出したのは、丸められた帆布である。
サイオンが帆布を広げると、それは木枠が外された、帆布だけの状態になっている小さなキャンバスだった。
サイオンの瞳は熱を帯び、焦がれるような表情でそのキャンバスを眺めている。
そこに描かれているのは、ボリュームたっぷりの豪華なドレスに身を包んだ、若く美しい黒髪女性の姿だった。
サイオンは視線を手に持つ書類から、目の前に座るシベリウスの横顔に向けた。
「何か気になるものがあるのか?」
シベリウスが顔の向きをサイオンに戻す。
「失礼いたしました。続けましょう」
サイオンはシベリウスをじっと見つめて黙考し始めた。
「サイオン卿?」
「シベリウス、窓の外に何か心配事でも?」
「……ええまあ……実は、そうです。サイオン卿の侍従と私の婚約者が友達になったそうで、今街を散策していて……」
「それは知らなかった」
「まさかとは思いますが、サイオン卿の指示ですか?」
「それこそまさかだ」
サイオンは可笑しそうに笑う。
「シベリウスは、トマスがあの見た目だから、ジュエリア嬢と恋愛関係にならないか心配なんだね」
「……」
サイオンが手に持っていた書類をテーブルに置いた。
「二人が恋に落ちるかは勿論わからないが、その可能性は非常に低いのではないかと思う」
「……何を根拠に?」
「トマスは私の侍従をする前は男娼だったんだよ。男相手の」
一瞬二人の間に沈黙が流れる。シベリウスは言葉を選んでいた。
「それは……きっと苦労もあったのでしょうね」
「ああ、そうだな。だが、男娼にすらなれず生活苦に喘ぐ者や、街にいる男娼たちとは違って、トマスは高級男娼だったから、恵まれてる部分もあったかもな」
「まあ、あれだけの容姿と立ち振る舞いなら、高級男娼であったのは頷けます。口は悪いですが……」
「トマスが口が悪いのは、素を出せている証拠で良い事なんだよ。演じている時のトマスは王族貴族顔負けだぞ」
「まあ、それも何となく想像がつきます」
「なあ、シベリウス」
「はい?」
突然サイオンの自分を呼ぶ声のトーンが変わったかと思えば、彼は慈悲深い視線をシベリウスに向けていた。
「実は、初めて君を見た時、目が離せなかったんだ」
「私に?」
シベリウスは急に心臓が跳ねあがった。話を聞きながら、先ほどからずっと頭に浮かんでは消える考えがあった。
ミアと婚約した時のサイオン卿の年齢は確か三十歳だったはず。そんな年齢まで、家柄も良く、容姿端麗なこの男がなぜ未婚だったのだろうか。そして彼の麗しい侍従は、男相手の元高級男娼だったという。
……サイオン卿とトマスの出会いは……もしや男娼館?
「シベリウス」
シベリウスはサイオンの声にビクッと身体を反応させ、心臓がドクドクと脈打つ。
「君を初めて見た時、トマスに似ていると思った」
「そ……そうですか……」
シベリウスはサイオンを直視できず、視線を落とす。
「何か暗い過去でも?」
サイオンから掛けられた言葉は、色々な意味でシベリウスの予想を外した。
「私の過去?」
「ああ、トマスは無表情だろ? シベリウス、君も仮面を被ったような笑顔を見せる。そういう表情の者は、大抵過去に大きな傷を持っている」
「あ、ああ、なんだ、そんな事か……」
シベリウスはホッとして、身体の力が抜けた。
「ん? 何がだ?」
「いえ、その……サイオン卿に告白でもされたらどうしようかと……」
「私が君に?」
「大変失礼な話ですよね。ただ、あなたがトマスが男娼だというから、てっきり二人がそういう関係なのかと思ってしまったので」
サイオンは口を大きく開けて笑いだした。
「あはは! なるほどな。それはよく誤解されるが、私とトマスの間で身体の関係は一度もないよ」
「すいません、本当に」
会話の最中に扉をノックする音が聞こえた。扉の向こうからトマスの声がする。
「サイオン様、そろそろ城に戻らなければ、セルマ寡妃との約束に遅れます」
「もうそんな時間か」
サイオンは立ち上がり、シベリウスに微笑む。
「セルマとミアの事は任せてくれ。それとシベリウス、私はなかなか頼りになるぞ。過去の障害で困ることがあれば、いつでも頼ってくれ」
そう言い残してサイオンは部屋を出た。
シベリウスもすぐに部屋を出て、一目散に自分の部屋に向かった。
「ジュエルッ!」
「シベリウス?」
シベリウスは部屋でくつろいでいたジュエリアの元まで駆け足で向かい、正面からきつく抱きしめた。
「ああ、ジュエル。僕のジュエル。トマスとおかしなことにはならなかったか?」
「なるわけないでしょ。ねえ、シベリウス、ちょっと離して。ねえ、トマスが教えてくれたことがあるの」
「あいつの話を君の口から聞きたくない」
「馬鹿ね。サイオン卿の話よ」
その言葉に、シベリウスの腕の力が緩む。
ジュエリアはその隙にシベリウスの胸元に手をあてて少し押して離し、会話が出来るくらいの距離をとった。
「サイオン卿?」
「ええ、サイオン卿は若い時から独身主義を名乗ってて、縁談は全て断ってたんですって。それをセルマ寡妃がヴェルタ国王と話を進めて、無理矢理サイオン卿とミアの婚約を取り決めたそう」
「サイオン卿はなぜ結婚をしたくないんだ?」
「引っかかるのがそっち? それはわからないけど……とにかく、やっぱりミアの結婚はヴェルタ国王が関係しているのと、それとは逆にサイオン卿には恐らくフロリジア公国をどうにかしたい考えはないわ」
「まあ、それは私も最近わかりました」
「そうなの? あ、ねえあと、私とトマスが変な関係になるなんてもう疑わないで! 私達が恋愛関係になるなんて絶対にないわ」
「なんで言い切れるんです? トマスがジュエルに惚れる可能性は十分ある」
シベリウスはジュエリアを再度きつく抱きしめて、彼女の香りを嗅ぐように深呼吸をする。
「だって、こんなにジュエルは魅力的で……私はジュエルの香りを嗅ぐだけでも、どうにかなってしまいそうなのに」
「トマスはそう思わないわよ」
「さっきからなんでそう言い切れるんですか」
「女の直感」
シベリウスはジュエリアをじとっと見つめながら、大きな溜息をついた。
♢
フロリジア城の自室前についたサイオンはトマスとちょうど別れるところだった。
「今日はもう部屋でゆっくりしてくれ」
「わかりました。ではまた明日の朝に参ります」
「いつもありがとう、トマス」
サイオンはトマスの頭を優しくぽんぽんと触り、部屋の中へ入って行った。
閉じられた扉の前には、まだサイオンのつける香水の残り香が広がっている。
トマスは閉じられたサイオンの部屋の扉を眺め、すぐに動こうとしなかった。いや、すぐには動けなかった。
トマスはスッと鼻から息を吸いこむ。
トマスの頬は赤く染まり、だが眉間には皺を寄せ、どこか苦しそうな表情をしている。
部屋の中に入ったサイオンは窓の近くにある執務机に向かう。席に着き、窓の外を眺めて物思いに耽った。
溜息をひとつ零すと、振り返り、机の引き出しを開ける。中から取り出したのは、丸められた帆布である。
サイオンが帆布を広げると、それは木枠が外された、帆布だけの状態になっている小さなキャンバスだった。
サイオンの瞳は熱を帯び、焦がれるような表情でそのキャンバスを眺めている。
そこに描かれているのは、ボリュームたっぷりの豪華なドレスに身を包んだ、若く美しい黒髪女性の姿だった。
5
お気に入りに追加
72
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
夫と息子は私が守ります!〜呪いを受けた夫とワケあり義息子を守る転生令嬢の奮闘記〜
梵天丸
恋愛
グリーン侯爵家のシャーロットは、妾の子ということで本妻の子たちとは差別化され、不遇な扱いを受けていた。
そんなシャーロットにある日、いわくつきの公爵との結婚の話が舞い込む。
実はシャーロットはバツイチで元保育士の転生令嬢だった。そしてこの物語の舞台は、彼女が愛読していた小説の世界のものだ。原作の小説には4行ほどしか登場しないシャーロットは、公爵との結婚後すぐに離婚し、出戻っていた。しかしその後、シャーロットは30歳年上のやもめ子爵に嫁がされた挙げ句、愛人に殺されるという不遇な脇役だった。
悲惨な末路を避けるためには、何としても公爵との結婚を長続きさせるしかない。
しかし、嫁いだ先の公爵家は、極寒の北国にある上、夫である公爵は魔女の呪いを受けて目が見えない。さらに公爵を始め、公爵家の人たちはシャーロットに対してよそよそしく、いかにも早く出て行って欲しいという雰囲気だった。原作のシャーロットが耐えきれずに離婚した理由が分かる。しかし、実家に戻れば、悲惨な末路が待っている。シャーロットは図々しく居座る計画を立てる。
そんなある日、シャーロットは城の中で公爵にそっくりな子どもと出会う。その子どもは、公爵のことを「お父さん」と呼んだ。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

溺婚
明日葉
恋愛
香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。
以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。
イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。
「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。
何がどうしてこうなった?
平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる