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19. 街を散策
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トマスは無表情のまま、口をぽかんと開けてジュエリアを見ていた。
「ジュエリア、俺と出掛けるためにそんなこと言ったのか?」
「そうよ。だって、コソコソするのは嫌だし、あなたとの仲を疑われるのも嫌だから。それに、友達なんだから、出掛けたり、おしゃべりしたりって、今日限りじゃないでしょ?」
「おいおい、じゃあ友達として言うけど……目的のために身体は売るなよ」
「は? 売ってないわよ」
「でも、話の流れだと」
「やめてよ。結婚までは純潔を守るし、キスしただけだし、その相手は正式な婚約者だし……」
トマスはジュエリアの様子を見て何かを考えている。
「なあ、じゃあ想像してみて。俺が仮にジュエリアの婚約者だったら、そんな駆け引きでキスする?」
ジュエリアははたと止まる。その反応を見たトマスは僅かに眉を動かした。
「しない……」
「ふーん……」
トマスは見透かしたような視線でジュエリアを見つめ始めた。
「ジュエリアって、案外夢見るお姫様なんだな」
「どういう意味?」
「シベリウスと駆け引きしたのは、俺との件よりも、心の奥底でジュエリアはあいつを試したくなったんだ。本当に自分を愛してくれるのか。そして、もっと自分に夢中にさせたい欲が出た。ジュエリアは本当はあいつと恋がしたいんだと思うよ」
「わっ、わわ私達の婚約は、政略結婚よっ。大体、シベリウスは絶対に何か裏があるに決まってるし。彼は帝国の目的を遂行するために私を愛してるとか言ってるんだと思う」
「……あいつはそんな風に思ってるようには見えないけど。まあ、どうでもいいや。正式に俺との外出許可出てるんなら都合いいし」
「そ……そうよ。さあ、時間も勿体ないし、行きましょう」
ジュエリアはトマスと共に部屋を出て、街へと出掛けて行った。
トマスがどこに案内するのかと思えば、館のすぐ目の前の朝市の行われていた通りだった。朝市は毎日開かれているわけではないし、もうすでに昼過ぎ。今はただの道でしかないこの通りに、トマスが何の用事があるのか、ジュエリアは首を傾げた。
「ここ??」
「やっぱり……」
「やっぱり……何?」
「かすかに俺の故郷の匂いがする」
「故郷?」
ジュエリアは匂いを嗅いでみるが、漂う香りといえば、バルコニーや庭で育てられている薔薇の香りや、ベーカリーやコーヒーハウスから香るパンやコーヒーの香りくらいだ。
「きっとあなたの故郷もフロリジア公国みたいに薔薇が沢山あるとか、コーヒーの香りが充満していたのかしら?」
「まあ……ジュエリアにはわからないか」
トマスはジュエリアの話を流し、鼻に意識を集中させて何かを探しているようだった。
「コーヒーハウスがこの通りだけで四件……」
「ねえ、トマス? 私も来る意味あった?」
「友達だろ? 付き合ってよ」
「ああ、うん、そうね」
ジュエリアは、俯き、つい笑みがこぼれた。
初めて友達が出来た。改めてそう思えた。
この何気ないやり取りに、友達としての実感が湧いて嬉しかった。
トマスはジュエリアの腕を掴み、シベリウスの館の斜め向かいにある一軒のコーヒーハウスに向かっていく。
店の前には沢山の薔薇の花がプランターで育てられており、花の香りで溢れた清潔感のある店だった。そして店に入れば、今度はコーヒー豆の芳醇な香りや、スパイシーな香りが広がっている。店内は様々な人たちで賑わっていた。
「わぁ、女性好みの素敵なお店ね」
トマスは、感激しているジュエリアのことは放っておいて、空いている席に座った。
「コーヒーを飲みに来たの?」
トマスの座った席の対面にジュエリアも座る。
「この店が気になって入りたくなった。ここは俺が奢るよ」
トマスが店の人に注文すると、カルダモンの爽やかな香りがするコーヒーが出て来た。
「スパイスの香りの正体ね。うーん、良い香り」
「スパイスの香りの正体ねぇ……」
二人は一緒にコーヒーカップを傾け、ごくっと飲んだ。
「「美味しい……」」
思わず二人は目を輝かせてお互いを見た。二人の息がぴったりと合い、ジュエリアはまた嬉しくなった。
「本当に友達みたいね」
「本当に友達になるんだろ」
トマスはまたコーヒーを飲む。
「ああ、友達になった証に俺の事で聞きたいことがあれば何でも答えるよ」
「そうね、トマスの故郷の話が聞きたいかも」
「俺の故郷はヘルハウンドだよ」
ジュエリアはその名前を聞いて、持ち上げていたコーヒーカップをソーサーに戻した。
「ヘルハウンドって……黒妖犬島?」
「ああ、流刑地の黒妖犬島。追放された囚人や、訳アリで住み着いた者達の島。俺はそこで生まれた孤児だった」
「ごめんなさい。無理に話さなくても大丈夫よ」
「嫌になった?」
「え?」
「高貴な身分のジュエリアにはあまりにも不釣り合いな友達だろ?」
ジュエリアはバンっと机を叩き、険しい表情で立ち上がった。
「なんてことを言うの! いいこと、あなたは私の人生で最初の友達、トマスよ。それ以外何者でもない」
「……ああ、ありがとう。まあ、座れ。目立つ」
「え? ああ、はい」
ジュエリアは周りの視線に気が付き肩をすぼめてイスに座った。
トマスはコーヒーを一口飲んで、カップをソーサーに戻した。
「やっぱり友達になれるな、俺達」
「そうよ、もう親友よ、私達」
ジュエリアはコーヒーをぐいっと飲む。ひとまず空気を変えようと、憧れの親友っぽい会話をしてみることにした。
「そうだ、トマス! あなた恋はした事ある?」
トマスは動きを止めて、ジュエリアに話すか悩んだ。彼女の瞳を見れば、キラキラと目を輝かせてこちらを見ていた。
その姿がアホらしくて、笑えて、なんだか素直に話したくなった。
「あるよ。ジュエリアには一生経験する事のないような、身を焦がすほどの恋だ」
「なんで私は経験しないって決めつけるのよ」
トマスはジュエリアを見てクッと笑う。
「ジュエリアは絶対に経験しない。だけど俺の恋は絶対に無理なんだ。叶わないと分かっていながら、諦めることも出来ない。秘めた不毛の恋」
「もしかして、それは現在進行形なの……?」
「そうだよ」
「じゃあ、私が全力で応援するから、頑張ってみなさいよ」
「ジュエリアの応援なんかで叶うわけないだろ」
「そんなのわからないでしょ? で、相手は誰? って言ってもきっとわからないから、今度姿絵とかあれば見せてよ」
基本無表情のトマスが、演技ではなく、素で頬を染めて微笑む。そして人差し指を口元に当てて、ジュエリアにウインクした。
「秘めた恋は、誰にも言わないから秘めた恋なんだろ」
「ジュエリア、俺と出掛けるためにそんなこと言ったのか?」
「そうよ。だって、コソコソするのは嫌だし、あなたとの仲を疑われるのも嫌だから。それに、友達なんだから、出掛けたり、おしゃべりしたりって、今日限りじゃないでしょ?」
「おいおい、じゃあ友達として言うけど……目的のために身体は売るなよ」
「は? 売ってないわよ」
「でも、話の流れだと」
「やめてよ。結婚までは純潔を守るし、キスしただけだし、その相手は正式な婚約者だし……」
トマスはジュエリアの様子を見て何かを考えている。
「なあ、じゃあ想像してみて。俺が仮にジュエリアの婚約者だったら、そんな駆け引きでキスする?」
ジュエリアははたと止まる。その反応を見たトマスは僅かに眉を動かした。
「しない……」
「ふーん……」
トマスは見透かしたような視線でジュエリアを見つめ始めた。
「ジュエリアって、案外夢見るお姫様なんだな」
「どういう意味?」
「シベリウスと駆け引きしたのは、俺との件よりも、心の奥底でジュエリアはあいつを試したくなったんだ。本当に自分を愛してくれるのか。そして、もっと自分に夢中にさせたい欲が出た。ジュエリアは本当はあいつと恋がしたいんだと思うよ」
「わっ、わわ私達の婚約は、政略結婚よっ。大体、シベリウスは絶対に何か裏があるに決まってるし。彼は帝国の目的を遂行するために私を愛してるとか言ってるんだと思う」
「……あいつはそんな風に思ってるようには見えないけど。まあ、どうでもいいや。正式に俺との外出許可出てるんなら都合いいし」
「そ……そうよ。さあ、時間も勿体ないし、行きましょう」
ジュエリアはトマスと共に部屋を出て、街へと出掛けて行った。
トマスがどこに案内するのかと思えば、館のすぐ目の前の朝市の行われていた通りだった。朝市は毎日開かれているわけではないし、もうすでに昼過ぎ。今はただの道でしかないこの通りに、トマスが何の用事があるのか、ジュエリアは首を傾げた。
「ここ??」
「やっぱり……」
「やっぱり……何?」
「かすかに俺の故郷の匂いがする」
「故郷?」
ジュエリアは匂いを嗅いでみるが、漂う香りといえば、バルコニーや庭で育てられている薔薇の香りや、ベーカリーやコーヒーハウスから香るパンやコーヒーの香りくらいだ。
「きっとあなたの故郷もフロリジア公国みたいに薔薇が沢山あるとか、コーヒーの香りが充満していたのかしら?」
「まあ……ジュエリアにはわからないか」
トマスはジュエリアの話を流し、鼻に意識を集中させて何かを探しているようだった。
「コーヒーハウスがこの通りだけで四件……」
「ねえ、トマス? 私も来る意味あった?」
「友達だろ? 付き合ってよ」
「ああ、うん、そうね」
ジュエリアは、俯き、つい笑みがこぼれた。
初めて友達が出来た。改めてそう思えた。
この何気ないやり取りに、友達としての実感が湧いて嬉しかった。
トマスはジュエリアの腕を掴み、シベリウスの館の斜め向かいにある一軒のコーヒーハウスに向かっていく。
店の前には沢山の薔薇の花がプランターで育てられており、花の香りで溢れた清潔感のある店だった。そして店に入れば、今度はコーヒー豆の芳醇な香りや、スパイシーな香りが広がっている。店内は様々な人たちで賑わっていた。
「わぁ、女性好みの素敵なお店ね」
トマスは、感激しているジュエリアのことは放っておいて、空いている席に座った。
「コーヒーを飲みに来たの?」
トマスの座った席の対面にジュエリアも座る。
「この店が気になって入りたくなった。ここは俺が奢るよ」
トマスが店の人に注文すると、カルダモンの爽やかな香りがするコーヒーが出て来た。
「スパイスの香りの正体ね。うーん、良い香り」
「スパイスの香りの正体ねぇ……」
二人は一緒にコーヒーカップを傾け、ごくっと飲んだ。
「「美味しい……」」
思わず二人は目を輝かせてお互いを見た。二人の息がぴったりと合い、ジュエリアはまた嬉しくなった。
「本当に友達みたいね」
「本当に友達になるんだろ」
トマスはまたコーヒーを飲む。
「ああ、友達になった証に俺の事で聞きたいことがあれば何でも答えるよ」
「そうね、トマスの故郷の話が聞きたいかも」
「俺の故郷はヘルハウンドだよ」
ジュエリアはその名前を聞いて、持ち上げていたコーヒーカップをソーサーに戻した。
「ヘルハウンドって……黒妖犬島?」
「ああ、流刑地の黒妖犬島。追放された囚人や、訳アリで住み着いた者達の島。俺はそこで生まれた孤児だった」
「ごめんなさい。無理に話さなくても大丈夫よ」
「嫌になった?」
「え?」
「高貴な身分のジュエリアにはあまりにも不釣り合いな友達だろ?」
ジュエリアはバンっと机を叩き、険しい表情で立ち上がった。
「なんてことを言うの! いいこと、あなたは私の人生で最初の友達、トマスよ。それ以外何者でもない」
「……ああ、ありがとう。まあ、座れ。目立つ」
「え? ああ、はい」
ジュエリアは周りの視線に気が付き肩をすぼめてイスに座った。
トマスはコーヒーを一口飲んで、カップをソーサーに戻した。
「やっぱり友達になれるな、俺達」
「そうよ、もう親友よ、私達」
ジュエリアはコーヒーをぐいっと飲む。ひとまず空気を変えようと、憧れの親友っぽい会話をしてみることにした。
「そうだ、トマス! あなた恋はした事ある?」
トマスは動きを止めて、ジュエリアに話すか悩んだ。彼女の瞳を見れば、キラキラと目を輝かせてこちらを見ていた。
その姿がアホらしくて、笑えて、なんだか素直に話したくなった。
「あるよ。ジュエリアには一生経験する事のないような、身を焦がすほどの恋だ」
「なんで私は経験しないって決めつけるのよ」
トマスはジュエリアを見てクッと笑う。
「ジュエリアは絶対に経験しない。だけど俺の恋は絶対に無理なんだ。叶わないと分かっていながら、諦めることも出来ない。秘めた不毛の恋」
「もしかして、それは現在進行形なの……?」
「そうだよ」
「じゃあ、私が全力で応援するから、頑張ってみなさいよ」
「ジュエリアの応援なんかで叶うわけないだろ」
「そんなのわからないでしょ? で、相手は誰? って言ってもきっとわからないから、今度姿絵とかあれば見せてよ」
基本無表情のトマスが、演技ではなく、素で頬を染めて微笑む。そして人差し指を口元に当てて、ジュエリアにウインクした。
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