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止められない衝動

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 やっぱり、勝太は知ってたんだ。

「勝太……見てたんだね」

 僕の言葉に、勝太がカッとなる。

「あぁ!お前がアイツに初めてイカされたとこや、キスするとこ、後ろを突かれて喘いでるとこまで、ずっと見てたよ!!

 なんなんだ、お前。お前が好きなのは、直貴じゃなかったのかよ……
 俺は……俺は、お前が直貴のことを好きだって思ってたから……ック」

 勝太は切なそうに眉を下げ、唇を噛み締めて震わせた。

 可哀想な勝太。
 僕が、直貴のことを好きだって気持ちを尊重して、自分の気持ちを押し殺してたんだね。

 それなのに……ロイヤルが突然現れて、僕の初めてを全て奪っていったんだ。

「僕は、直貴が好きだよ」
「ックだったら!!」
「ロイヤルのことも、好きなんだ」
「ッッ……なんだよ、それ」

 勝太は拳を固く握り締めて、震わせていた。怒りの矛先をどこに向けていいのか、分からないみたいに。

 僕はベッドから下りると、勝太の頬に口づけた。

「勝太のことも、同じくらい好きだよ」

 勝太は僕にキスをされたのが予想外だったらしく、頬に手を当てて、真っ赤な顔で僕を凝視した。

「わけ、わかんねぇよ……」

 勝太は小さく呟いた。

「信じられないかもしれないけど、僕にとっては、勝太も直貴も直もロイヤルも……みんな必要だし、愛してるんだ」
「ただの淫乱ってことかよ」

 吐き捨てるように言った勝太に、僕は首を振った。

「僕がただの淫乱なら……僕はとっくに、直貴のことを組み伏してるよ」

 自嘲した笑みを見せた。

 勝太が俯いて、ボソッと呟いた。

「だったら……あの男としてるようなこと、俺とも出来んのかよ」

 勝太の声音には、ロイヤルへの深い嫉妬が含まれていた。

「ねぇ、勝太。僕、ロイヤルと出会う随分前から勝太のこと誘ってたけど……相手にしてくれなかったのは、勝太の方だよ?」

 僕の言葉に勝太の目が大きく見開かれる。それから、悔しそうに「クソッ」と吐き捨てた。
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