【BLーR18】5人との、甘美で危険な戯れ

奏音 美都

文字の大きさ
上 下
47 / 108
満たされる欲望

しおりを挟む
『最中の邪魔をしてしまって、申し訳なかったね。でも、あまりにも君の声が艶めかしいから我慢が出来なかったんだ』

 僕の瞳を見つめてそう言ったロイヤルの瞳に熱い欲情が見える。

 僕は燻り続ける肉欲を、なんとかして欲しかった。

『そうだよ。あともうちょっとでイキそうだったのに、ビックリして萎えちゃった。
 ねぇ、どうしてくれるの?』

 少しいじけたように口を尖らせた僕の頭を、ロイヤルが優しく撫でる。

『責任、とらせてくれる?』

 ロイヤルは布団をそっと捲り、萎えてしまった僕の男塊を大きな手で柔らかく包み込んだ。

『男性同士の経験がないから、上手くしてあげられるか分からないけど……』

 初めて他人の手でそこを触れられ、恥ずかしさと興奮で血液が沸き立った。握られているだけなのに、ロイヤルの手の中でどんどん僕のものは大きさを増し、主張していく。

『可愛い……もう、こんなに大きくなってる』

 クスッと笑みを溢され、僕の心臓が跳ねる。

『可愛い』という言葉は、僕にとって地雷だった。幼い頃から女みたいな顔をした僕は、いつも『女の子みたい』とか『可愛い』と言われ続け、コンプレックスに思っていたからだ。それなのに今僕は、彼に言われた『可愛い』という言葉に、こんなにもときめいてしまっている。

『ハァッ……ロイヤル……気持ち良く、して?』

 直貴には絶対に言えない台詞を吐いた僕は、自分の言葉に酔いしれた。

 ロイヤルが優美に微笑む。

『気持ち良くなって……ユーキ』

 ロイヤルの大きな手が、僕の欲望で膨らんだ猛りを上下に艶かしく扱いていく。さっき自分で触っていたのとは全然違う感触に、僕の腰がビクビクと震え、快感の渦に呑み込まれる。

「ハァッ!ハァッ!ぁあ、な、にコレ……あぁ!気持ちいい!!」

 日本語で叫んでいても、僕の興奮はロイヤルに伝わっていた。彼もまた興奮し、僕の男塊を握る手の熱が湯気をあげるほどに上昇するのを感じる。
 
 グチュグチュと厭らしい水音をわざと大きくたてながら、ロイヤルが激しく上下に僕の欲望を抜き差しする。

「あぁ!ロイヤルぅ!!ハァッ、ハァッ……気持ちいいよぉっっ!!」
『あぁ、ユーキ。なんてセクシーな声なんだ……堪らないよ』

 ロイヤルの唇が僕のそれと重なる。ファーストキスだった。

 唇を舐め回され、擽ったさに口を開けると唇を割ってロイヤルの舌が入ってきた。口内を弄《まさぐ》られ、掻き回され、吸われ、その度に僕の背中が跳ね上がる。

 初めてのキスなのに、与えられる大人の本気のキスに、僕は翻弄された。

「ハァッ、ハァッ……ンンッ……」

 唇から与えられる快感と男塊に与えられる快感に蕩けさせられ、快楽の虜になる。

『もっと、セクシーな君を見せて?』

 キスとキスの合間に囁かれ、ロイヤルの手に力が込められる。激しく情熱的な愛撫に、快感の波が一気に押し寄せる。

 ロイヤルが唇を離し、僕を見つめる。僕は彼の瞳を見つめたまま、絶叫した。

「ハァン、も……イクぅぅっっ!!」

 その言葉と共に、熱い白濁が細い管を通って先端から勢い良く発射された。

 疲労困憊、だ。僕はベッドで荒く息を吐き、気怠さに身を沈めた。

 ロイヤルが僕の頭に口づけを落とす。

『綺麗にしてあげるから、待ってて?』

 それから熱いタオルを持ってきて、丁寧に僕の躰を拭いてくれた。すごく心地よくて、うっとりする。

 僕は微睡んだ瞳でロイヤルを見上げた。

『ありがとう、ロイヤル』
『どういたしまして。ゆっくり寝て、ユーキ』

『おやすみ』と言おうとしたけれど、もう瞼も口も重くなって無理だった。

 僕は、幸せな夢の中に溶けていった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ヤンデレだらけの短編集

BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。 全8話。1日1話更新(20時)。 □ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡 □ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生 □アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫 □ラベンダー:希死念慮不良とおバカ □デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。 かなり昔に書いたもので芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただければ嬉しいです!

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。

かとらり。
BL
 セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。  オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。  それは……重度の被虐趣味だ。  虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。  だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?  そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。  ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…

ヤンデレBL作品集

みるきぃ
BL
主にヤンデレ攻めを中心としたBL作品集となっています。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

処理中です...