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戸惑いの初夜
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「あーーー、づかれたぁぁーーー」
部屋に入るなり、大和は倒れこむようにしてキングサイズのベッドに沈んだ。いつも二人で寝ているベッドと違い、がたいのいい大和が大の字になっても十分な余裕がある。
今日は自宅へは戻らず、披露宴会場でもあった櫻井ロイヤルホテルのスイートルームを取っていた。明日、ここから新婚旅行へ発つ予定となっている。
「お疲れ様。ほんと、長かったね」
美姫も大和の隣に座ると大きく息を吐き、肩を揺らした。大和は顔をベッドに埋め、死人のように固まっている。
そんな大和に微笑み、美姫は彼の固くて太い髪を撫でた。
「いい、結婚式だったね......」
すると、それまで指先ひとつ動かすことのなかった大和の腕が美姫の腰へと回り、グイッと引き寄せた。
「ちょ...やま......!」
バランスを崩して倒れた美姫の躰は、大和の胸の中にすっぽりと収まっていた。
「ほんと......いい、式だった」
噛みしめるように呟く大和に、美姫もまた先程の感動が蘇ってきた。
「うん」
大和の腕がしっかりと美姫を抱き留め、頭が胸に埋められる。
「俺、マジで幸せだ。お前と結婚してよかった......」
大和......
美姫の心臓がスキップし、トクトクトク......と高鳴る。触れた肌の温もりが互いに伝わり合い、大和の逞しい筋肉の感触が美姫を高揚させる。
私も、幸せ......
胸に埋めていた顔を上げ、大和を見上げる。
......大和は、幸せそうな笑みを浮かべて眠っていた。
今日は朝から忙しかったもん、仕方ないよね。
美姫は笑みを浮かべ、するりと大和の腕を抜けるとブランケットを掛けた。大和はブランケットを引き寄せて躰を曲げ、本格的に寝る体勢になった。
あまりにも安心しきった顔に、ほんの少しだけ恨めしい気持ちが顔を出す。
一応、初夜......なんだけどな。
大和のおでこを軽く弾いた。
それからシャワーを浴びる為、浴室へと向かうことにした。
部屋に入るなり、大和は倒れこむようにしてキングサイズのベッドに沈んだ。いつも二人で寝ているベッドと違い、がたいのいい大和が大の字になっても十分な余裕がある。
今日は自宅へは戻らず、披露宴会場でもあった櫻井ロイヤルホテルのスイートルームを取っていた。明日、ここから新婚旅行へ発つ予定となっている。
「お疲れ様。ほんと、長かったね」
美姫も大和の隣に座ると大きく息を吐き、肩を揺らした。大和は顔をベッドに埋め、死人のように固まっている。
そんな大和に微笑み、美姫は彼の固くて太い髪を撫でた。
「いい、結婚式だったね......」
すると、それまで指先ひとつ動かすことのなかった大和の腕が美姫の腰へと回り、グイッと引き寄せた。
「ちょ...やま......!」
バランスを崩して倒れた美姫の躰は、大和の胸の中にすっぽりと収まっていた。
「ほんと......いい、式だった」
噛みしめるように呟く大和に、美姫もまた先程の感動が蘇ってきた。
「うん」
大和の腕がしっかりと美姫を抱き留め、頭が胸に埋められる。
「俺、マジで幸せだ。お前と結婚してよかった......」
大和......
美姫の心臓がスキップし、トクトクトク......と高鳴る。触れた肌の温もりが互いに伝わり合い、大和の逞しい筋肉の感触が美姫を高揚させる。
私も、幸せ......
胸に埋めていた顔を上げ、大和を見上げる。
......大和は、幸せそうな笑みを浮かべて眠っていた。
今日は朝から忙しかったもん、仕方ないよね。
美姫は笑みを浮かべ、するりと大和の腕を抜けるとブランケットを掛けた。大和はブランケットを引き寄せて躰を曲げ、本格的に寝る体勢になった。
あまりにも安心しきった顔に、ほんの少しだけ恨めしい気持ちが顔を出す。
一応、初夜......なんだけどな。
大和のおでこを軽く弾いた。
それからシャワーを浴びる為、浴室へと向かうことにした。
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