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「嫉妬」という名の媚薬

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 開いたパジャマの隙間から大和の手が入る。

「ブラジャー、つけて寝てんのか?」

 急に大和に聞かれ、美姫は慌てて答えた。

「え? あ、うん......ナイトブラって、夜寝るとき用のブラジャーだけど」
「そんなん、あるんだな」

 なんだか急にいつもの調子に戻り、それもまたドギマギしてしまう。

 どうしたんだろう、私。なんかもう、恥ずかしくて堪らない......

 大和の腕が美姫の背中に回り、まさぐるように指が這い回る。その感触に背中にくすぐったさに快感が混じり、細かく震えが縦に走る。

「や、まと......このブラ、ホックがないの」
「え、そうなのか?」

 外し方が分からない為、そのまま下に押し下げるとブラジャーに押し込まれていた豊かな美姫の両乳房がぷるんとはみ出し、大きく揺れた。

 乱された衣服を纏っている女は、男の肉欲を何倍にも膨らませる。それが愛する女であれば、尚更だ。

 大和は思わず、生唾を飲み込んだ。

「や、だ......恥ずか、しい」

 美姫が顔を紅潮させ、長い睫毛を揺らして恥じらいの顔を見せる。腕を交差させ、胸を隠した。そんな美姫の言動に、大和の欲情が一気に煽られる。

 パジャマの合わせを開いて袖を抜かせようとすると、溢れた乳房をブラジャーの中に収めながら、美姫も大和の手の動きに合わせるように躰を捻った。
それから改めてブラジャーを下から上へ引き上げて脱がせた。

 再び口づけを交わしながら、大和の手が美姫の胸をまさぐっていく。マシュマロのようなふくよかな膨らみを手で包みこみ、その感触を確かめるように大和の大きく肉厚な手が揉みしだく。

 すっげぇ、柔らかい......

 胸の尖りに指で触れると、既に硬くなっていた。

「ッハ!」

 微電流が流れたように美姫の背中がピクンと痙攣し、大和の膨張した欲を突いた。

「ック......」

 大和が、一瞬苦しげな表情を浮かべる。

 先程の映画で見た場面のように、大和の唇がだんだんと下へ下がっていく。期待で美姫の秘部がジュクジュクし、熱く潤んだ蜜が溢れてくるのを感じた。指で触れていない方の蕾を、大和が舌で触れる。

「ン、フ......」

 それだけで、抑えながらも、隠しきれない欲情の籠った切ない美姫の声が漏れる。躰全体から立ち上ってくるような美姫の色香を帯びた表情と声が、大和の理性を失わせる。

「ぁ、やまとぉ......」

 濡れたように艶のある唇がせがむように自分の名前を呼び、大和の全身が燃えるように熱くなる。

 紅く染まって妖しく濡れた蕾を、大和は口に含んだ。夢中になってそれを舐めたり、転がしたり、吸いついていく。

「いゃ......ハァッ」

 口では拒否しながらも、もっととねだるように美姫は背中を何度も反らして胸を押し上げた。

 エロすぎんだろ......
 
 ゾクゾクと大和の背中が震え、もう一方の蕾も同様に口に含んで愛撫しながら、陶器のように滑らかな肌に指を滑らせ、美姫の腰をグッと引き寄せる。引き寄せられた美姫の腰は、艶かしく上下に揺れた。

「ック」

 再び猛りを刺激され、思わず大和は顔を顰めた。

 美姫と住み始めてからの2ヶ月間、ずっと無理やり抑え続けてきた肉欲は、ついに反旗を翻した。圧迫されていた分、強く激しい反動が急激に押し返し、今にも大きく弾けようとしていた。下半身が急激に膨張し、血液が大きく畝りながら沸き立つのを覚える。

 我慢、できねぇ......

 ガバッと躰を起こし、乱暴にスウェットとボクサーパンツに手を掛けると一気に下ろした。怒張した大和の猛りが、勢い良く飛び出す。自分だけではなく、大和の下で横たわる美姫のパジャマにも手をかけ、パンティーごと一気にずり下ろした。


「今すぐ......入れたい」


 突然の大和の言動に、美姫は唖然とした。

 大和がハッとした表情を浮かべた後、ガバッとベッドから下りる。

「ごめ、ちょ...ちょっと待ってろ」

 美姫の返事も待たず、裸のまま部屋を飛び出して行った。

 どうしたんだろう......
 
 不安に思っていると、それからすぐにバタバタと慌ただしく戻ってきた。その手は、避妊具の箱を鷲掴みにしている。

 そういう、こと...... だったんだ。

 ベッドの横に立ち、気まずそうにしながら箱を開けて避妊具を取り出す大和の背中を見て、美姫は思わずクスクスと笑いだした。つい先ほどまでの緊張や高揚が、一気に吹き飛んでしまった。

 ほんと大和って......スマートじゃ、ないな。

「わ、笑うなって!」
「だって! おかしっ...クスクスクス......」

 振り返り、照れながら怒る大和に、この人と結婚してよかったと美姫は思った。
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