<本編完結!AS開始>【R18】愛するがゆえの罪 ー溜息が出るほど美しくて淫らな叔父と姪の禁断愛ストーリーー

奏音 美都

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「美姫が記者会見で友達に襲われたって言ってから、れ...あいつが犯人じゃないかって、噂になったのよ。
 ほら、美姫が大学に来なくなったのとあいつが退学になった時期が被ってたし、その他にも......いろいろ、あったじゃない?」

 匠が、それを受けて喋る。

「あいつ......美姫だけじゃなく、同様の手口使って他の女の子にも手を出してたみたいでさ。今までは表に出てなかったのが、それをきっかけに一気に明るみになって。
 うちの学生同士のツイッターから始まったんだけど、どんどんそれに書き込みが集まって、あいつの写真まで出回るようになったんだ。もう構内だけじゃなく、外部にまで広まってる。
 あいつの実家、かなり有名な芋焼酎の蔵元らしいんだけど、親がそれ知って激怒して連れ戻したらしい......」

 美姫はそれを聞いて、蒼白となった。

 秀一との恋愛関係を否定するため、やむなく礼音に襲われたことを話すことで、秀一を守ろうとしたのに。それによって、礼音は美姫を襲ったことをサークルのみならず、構内中の学生、果ては親にまで知られることになってしまったのだ。

 私が、記者会見で発言したばかりに......

 大和が美姫の肩を引き寄せる。

「お前のせいじゃない。これは、自業自得だ。あいつは、非難されても仕方ないことをしたんだ」
「でも、だからって.......」

 確かに、礼音から受けた仕打ちを許すことなど出来ない。未だその傷は癒されることなどない。
 けれど、美姫は礼音のことを追い詰め、復讐しようなどとは考えてもいなかった。自分の発言により、図らずも礼音の人生を狂わせてしまったことにショックを受けずにはいられなかった。

 匠が唇を噛んだ後、大きく息を吐いた。いつもの匠らしくない、歯切れの悪い口調で語る。

「実は、さ......その......あいつが親に連れ戻される時に、女が一緒にいたらしいんだよ。
 それが......どうやら、久美に似てたらしくてさ」

『久美』と聞き、美姫の躰が小さく震えた。

 麻子がワイングラスに残ったワインを飲み干し、テーブルに静かに置く。

「久美、さ......あいつのこと、本気だったから......退学のこと聞いて、すごくショック受けてたんだよね。
 久美、日に日に暗くなってって......LINEしても電話しても、返事もなくて、私らを避けるようになってた。講義終わってからも、隠れてどこかに出かけたりしてたみたいで。
 それから2ヶ月ぐらい経って、突然私たちに何も言わずに退学しちゃったの」

 それを聞き、美姫の全身が強張った。

 久美......退学、したんだ。

 2ヶ月後といえば、久美が美姫の両親に秀一との関係を暴露した後に電話をしてきて、復讐だと告げた頃になる。

 匠は暫く躊躇ったものの、決心したように口を開いた。

「美姫はさ、俺らの中で一番久美と仲が良かったから......何か、聞いてないか?」

 心が激しく揺さぶられ、胃液がせり上がってくるような気持ち悪さで、吐き気と目眩がした。

 みんなは、久美が何をしたのか知らない。彼女によって私と秀一さんの関係が暴露され、そのせいで私たちがどんな道を辿ったかなど......知る由もない。

「ごめん......私、久美が退学したことすら......知らなかった、から」

 美姫は、睫毛を震わせた。
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