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新生
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聖輝は、大和と美姫に向けて身振りを交えて説明した。
「それには、これまでの来栖財閥のイメージを覆す必要があります。消費者に『新生、来栖財閥』のイメージを与え、見方を変えさせるのです。
その為に私は、まず来栖財閥のシンボルともいうべきロゴデザインやマークから全て一新したいと思っています。そんなことが......と思われるかもしれませんが、企業の顔とも言えるロゴマークはこれから企業が何を目指していくのかを表すメッセージでもあるんですよ。それからマーケティングリサーチをし、来栖財閥自体のこれからの方針や目標などを合わせてメディアプランニングをしていくつもりです。ここで決定したメディアプランニングを元に、おふたりには来栖財閥の広報活動をしていただきます。
それが、消費者に対しての来栖財閥への新しいイメージ戦略となります」
大和は聖輝の話に耳を傾けながら、考えた。
確かに、吉岡さんが言っていることには一理ある。だが、だからと言ってそれが広告代理店を変えなければいけない理由にはならない。
大和が疑問を投げかける。
「吉岡さんの仰ることは分かりますが、それなら現在契約している広告代理店に来栖財閥の新たなシンボルやこれからのメディアプランニングを提案させればいいことではないかと。
生意気を言うようですが、来栖財閥は日本だけでなく、世界に誇る大企業です。いくら吉岡さんが実績があるからといって、まだ立ち上げて間もない会社を財閥の広告代理店に指名すれば、重役たちから反対にあうことは目に見えて分かります」
聖輝が大和に頷いた後、美姫に尋ねる。
「今まで来栖財閥が契約していた広告代理店が、風間財閥とも契約してたってことは知っていますか」
「い...いえ、知りませんでした」
美姫は驚きながら答えた。
「海外、特に殆どの先進国における広告代理店は『一業種一社制』としています。日本のように同じ業種でありながらも何社も受け追うのは、社会的モラルに反しているとも受け取られかねません。旧来からの慣習を打ち砕く意味でも、広告代理店を変えることは意味があると思います。
確かに私の会社は、起業してからそれほど年月は経っていません。ですが、ブランディング、広告制作、メデイアプランニング、イベントなどそれぞれの専門分野に長けたメンバーをヘッドハンティングし、少数精鋭で実績を着実に伸ばしています。
来栖財閥の担当となれば、必ずおふたりに満足して頂ける結果を出す自信があります」
聖輝は柔らかな物腰ながらも、確信に満ちた声で答えた。その自信は、決して上辺だけのものではないと大和は感じ取った。
「......分かりました。
では、現在うちが契約している広告代理店と御社とで、コンペティションを行います。互いに『新生 来栖財閥』をイメージさせるデザイン案を提出し、どちらがよりそのイメージに合うか判断し、採用された方と契約します。もちろんその前にそれぞれの会社と我社のこれからのコンセプトや方向性、希望するイメージについて打ち合わせをしますので、それを元にデザイン案を練って下さい。
それでいいか、美姫?」
凄い、大和。物怖じすることなく、吉岡さんと堂々と渡り合ってる。
「う、ん。それで、お願いします」
私ももっと勉強して、大和やお母様の役に立てるようにならないと。
美姫は背筋を伸ばし、ふたりの話に耳を傾けた。
「それには、これまでの来栖財閥のイメージを覆す必要があります。消費者に『新生、来栖財閥』のイメージを与え、見方を変えさせるのです。
その為に私は、まず来栖財閥のシンボルともいうべきロゴデザインやマークから全て一新したいと思っています。そんなことが......と思われるかもしれませんが、企業の顔とも言えるロゴマークはこれから企業が何を目指していくのかを表すメッセージでもあるんですよ。それからマーケティングリサーチをし、来栖財閥自体のこれからの方針や目標などを合わせてメディアプランニングをしていくつもりです。ここで決定したメディアプランニングを元に、おふたりには来栖財閥の広報活動をしていただきます。
それが、消費者に対しての来栖財閥への新しいイメージ戦略となります」
大和は聖輝の話に耳を傾けながら、考えた。
確かに、吉岡さんが言っていることには一理ある。だが、だからと言ってそれが広告代理店を変えなければいけない理由にはならない。
大和が疑問を投げかける。
「吉岡さんの仰ることは分かりますが、それなら現在契約している広告代理店に来栖財閥の新たなシンボルやこれからのメディアプランニングを提案させればいいことではないかと。
生意気を言うようですが、来栖財閥は日本だけでなく、世界に誇る大企業です。いくら吉岡さんが実績があるからといって、まだ立ち上げて間もない会社を財閥の広告代理店に指名すれば、重役たちから反対にあうことは目に見えて分かります」
聖輝が大和に頷いた後、美姫に尋ねる。
「今まで来栖財閥が契約していた広告代理店が、風間財閥とも契約してたってことは知っていますか」
「い...いえ、知りませんでした」
美姫は驚きながら答えた。
「海外、特に殆どの先進国における広告代理店は『一業種一社制』としています。日本のように同じ業種でありながらも何社も受け追うのは、社会的モラルに反しているとも受け取られかねません。旧来からの慣習を打ち砕く意味でも、広告代理店を変えることは意味があると思います。
確かに私の会社は、起業してからそれほど年月は経っていません。ですが、ブランディング、広告制作、メデイアプランニング、イベントなどそれぞれの専門分野に長けたメンバーをヘッドハンティングし、少数精鋭で実績を着実に伸ばしています。
来栖財閥の担当となれば、必ずおふたりに満足して頂ける結果を出す自信があります」
聖輝は柔らかな物腰ながらも、確信に満ちた声で答えた。その自信は、決して上辺だけのものではないと大和は感じ取った。
「......分かりました。
では、現在うちが契約している広告代理店と御社とで、コンペティションを行います。互いに『新生 来栖財閥』をイメージさせるデザイン案を提出し、どちらがよりそのイメージに合うか判断し、採用された方と契約します。もちろんその前にそれぞれの会社と我社のこれからのコンセプトや方向性、希望するイメージについて打ち合わせをしますので、それを元にデザイン案を練って下さい。
それでいいか、美姫?」
凄い、大和。物怖じすることなく、吉岡さんと堂々と渡り合ってる。
「う、ん。それで、お願いします」
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美姫は背筋を伸ばし、ふたりの話に耳を傾けた。
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