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桃源郷

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 強く吸い上げられ、下腹部の中心がキュンキュンと引っ張り上げられるように疼く。

 痛みが、快感に......負けてしまう。

 うなじから離れた秀一の唇が、今度は美姫の耳へと当てられる。

「歯を立てるとは、このようなことを言うのですよ」

 妖艶な秀一の甘美なその囁きに、美姫の全身がゾクゾクと震えた。

 離れた秀一の唇が、美姫の耳元に唇を寄せる。熱く甘い吐息が耳の奥にかかり、全ての力が失われていく。

「私たちを縛るものは何もありません。この場所で与えられた永遠という時間だけ。
 貴女を、今夜は十二分に味わえる......」

 その秀一の言葉だけで蕩かされ、美姫の蜜壷からドロッと蜜が溢れ出す。

 倒錯したこの世界にふたりだけ。

 溺れてしまおう。
 何にも縛られない、永遠の時間ときを泳いで。

「アッ...も、もっと......たく、さん...触れて、下さい......ッハァ」

 秀一の熱い舌が耳朶を舐めまわす度にビクン、ビクンと躰を震わせながらも、美姫は必死に訴えた。

 美姫は自らニットの裾に手を掛けて脱ぐと、今度は秀一のニットの裾に指を掛けた。

「秀一、さんも」
「えぇ」

 美姫が脱がせやすいように躰を折り曲げるものの、上手くいかず、途中からは秀一も手伝って脱いだ。

「もっと、貴女の印を私の躰に刻んで下さい。貴女の私への独占欲を私に見せつけて欲しい......」

 秀一が美姫を抱えたままゆっくりと躰を反転させ、彼女を上に置く。

 美姫はコクン...と頷くと、痕のついた首筋をひと撫でしてから、秀一の美しいラインを描く鎖骨へと唇を寄せた。躰のあちこちに所有の印を残そうとしている美姫の姿を、秀一が熱く見つめる。熱くねっとりとしたその視線を感じ、美姫の全身は急激に上気し、火照っていく。

 美姫の刻印が次第に下りていくと、秀一の声が落とされた。

「美姫、躰の向きを逆にしてくれませんか」
「え?」

 逆って......

 一瞬どうすればいいか戸惑いながら、美姫は頭と足の位置を変えればいいのだと気付いた。

 でも、それって秀一さんにお尻が見える状態になるってことだよね。それは、恥ずかしいかも……

「言っている意味が分からないのなら、お手伝いしましょうか」
「い、いえ!分かります」

 その声に慌てて向きを変え、足を閉じた状態で四つん這いで秀一の上に乗っていると秀一の楽しげな笑い声が響いた。

「それでは、痕はつけられませんよ」

 言いながら、秀一の手が美姫の両方の足を掴んで広げる。

「きゃっ」

 美姫は秀一の躰の上で崩れた。

「では、続きをどうぞ」

 足を大きく開かされた状態を曝け出し、視姦され、美姫の秘部がピクピクと痙攣しながら甘く濃厚な蜜を溢れさせる。

「美しい......」

 秀一の指が流れるように、スーッと美姫の細くすらっとした美脚を撫でる。

「ンンッファッ......」

 脚にまるで虫が這いずるような気持ち悪さが走るのに、秀一に触られているのだと思うと、それは快感へと置き換えられる。

 美姫は、秀一の太腿に唇を寄せた。男性にしては白くキメの細かい美しい肌。太腿には、あまり毛は生えていない。

 強く吸い上げて赤い花を散らすと、もう美姫の視界にはその横にある秀一の欲情を示す雄々しく突き立っているものから目を反らせずにいた。根元を柔らかく摘むと顔を引き上げ、その先端の濡れている部分に口づける。

「ッン......」

 小さく漏れた秀一の声に、美姫の興奮が一層高まる。

 舌を小刻みに動かして舐めた後、先端だけを口に含んでチュッと吸い上げた。

 すると、不意に空いている手を秀一に掴まれた。

「ぁ...」

 美姫の指先が秀一の誘いざないにより、ドロドロに蕩けた秘部へと近づく。無言の指示に従い、美姫は花弁にそっと触れた。

「ッハ!!!」

 ビクン、と躰が震える。

 もう既にヌルヌルに濡れた花弁に触れてしまったら、欲情が一気に昂り、指を止めることなど出来ない。花弁を上下し、指に蜜を十分絡ませると、更に指先を上へと這わせる。

「あぁぁっっ!!!」

 プクッと膨らんだ花芽に触れた途端、抑えようのない快感に貫かれ、切ない声を上げてしまう。秀一の手が美姫の脚を押し広げ、晒された秘部が彼の顔へと更に近づく。

「いいですよ......では、中に指を入れてみましょうか」
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