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羞恥という名の快楽

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 そんな思いを振り払うかのように、秀一はスラックスのジッパーを下ろした。トランクスの前開き部分に指先を入れ、そこから硬く勃ち上がった自身を掴んで引き出した。

 美姫は後ろから聞こえたジッパーの下がる音と気配で、これから何が始まるのか分かったらしく、緊張と期待で躰を強張らせた。

 秀一は左手で美姫の双丘の片方をがっしりと支え、右手で軽く握った熱い欲の塊を美しいラインを描く丘陵の谷間へとなぞる。

 美姫がその先端が触れた途端、ビクビクッと双丘を震わせた。それを見て、秀一の興奮は益々高まっていく。

 谷間を下へと辿っていくと、ぬるりとした蜜が先端に纏わりついてきた。にゅるにゅるとした温かなとろみに包まれながら、その蜜口へとゆっくりと侵入する。

「ッハァ...美姫」
「ッック......」

 濡れているとはいえ、やはり愛撫なしでそのまま入れられるのは辛いらしく、美姫はその圧迫感に全身が緊張して硬くなった。

 だが、それも最初の侵入のほんの僅かな間だけで、一度入ってしまえば、美姫の内部は驚くほどに柔らかく変化し、秀一の猛りの形に合わせてきつく包み込んだ。

「ッハァァァ......」

 美姫の唇から、安堵と快感の入り混じった甘い吐息が吐き出される。

 ハァ...この感触、堪りませんね......

 何度味わっても、この感覚を言葉で言い表すことなど出来ない。

 脳髄が溶かされるような快楽が、秀一を呑み込む。

 美姫を、誰にも渡したくない。
 たとえ貴女が私の元を離れようとしても、私は貴女を決して逃がしません......

 昨日、私の高校時代の過去が明らかになり、美姫は、自分が足枷を私にずっと嵌めていたのだと言っていた。そして、そんな自分に罪悪感を抱いていた。

 私はそれを知った時、美姫に過去の話を暴露し、私をウィーンへ留まるように説得させようとしたモルテッソーニに憤怒の思いを抱いた。

 だが、今は...逆にそれが彼女の足枷となるならば、かえってよかったのかもしれないとさえ考え始めている。

 もちろん、あの時の私は純粋に美姫の傍で彼女を見守る為にウィーン留学を断っただけだった。だが、美姫がそれを、私が彼女の為に犠牲を払ったのだと、長い年月を棒に振ったのだと考え、その罪の意識から、私から離れられなくなるというのなら......たとえそれが美姫を苦しめることとなっても、そう知らしめてやりたいという思いさえ湧いてきてしまう。

 どんなことをしてでも、貴女を私の傍に置いておきたい。縛り付けて、逃げられないようにしたい。

 そう...足枷を嵌めているのは美姫、貴女なのですよ。
 私は、貴女に重い足枷を嵌めているのです。

「美姫、愛しています......」

 美姫の華奢な腰を掴み、グリグリと奥深くを突いていく。

「ンンッハッ...わ、わたし、も...ック......」

 キュウッと内部がきつく締め付けられ、襞が掻き毟るように秀一の猛りに絡みつき、強烈な快感に全身が総毛立つ。

 秀一は奥へ奥へと引き込もうとするそれから逃れるように引き抜くが、触手のような襞が擦れながら押し出される感覚も相当な吐精欲を煽る。

「ッハッ......」

 額に汗を滲ませると、ギリギリまで引き抜き、そこから一気に奥深くへと突き立てた。

「ッアァアァァッ......!!!」

 腰を更に強く掴み、激しい抽挿する。

 美姫の蜜口から溢れ出した欲蜜と秀一の猛りの先端から溢れる欲蜜がジュポジュポという卑猥な音を響かせる。

 当然、秀一のスラックスとトランクスの中心部は色が濃く変化し、じっとりと濡れていた。美姫のドレスは捲っている為、汚すことはなかったものの、零れ落ちた蜜が膝上で止まっているパンティーとストッキングに滴り落ちる。
 
「ッ...あ、あ、あ、あぁあぁぁあ......」

 美姫の両手をついたガラス窓には彼女の手から白い蒸気が上がって手形となってはっきりと残っていた。
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