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自慰行為
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秀一が美姫を抱きかかえていた手をゆっくりと抜き、その身体をベッドへと縫い留めた。目の前に迫る秀一の美しい顔にドキドキと美姫の心臓が高鳴る。
「さぁ、どんなご褒美をご所望ですか?」
秀一がうっとりするような甘い笑みを浮かべて美姫に尋ねる。
えっ…わ、たしが…言うの!?
恥ずかしさで躰の熱が上がるが、もう欲情には打ち勝てない。
もっと、秀一さんに触れて欲しい……
「……秀一さんの、手で……触れて、欲しいんです……」
秀一がクスッと笑みを溢す。
「どこに、ですか?」
その言葉に、キュンと下半身が疼く。
「っ全部……私の躰、全てに秀一さんの手で触れて下さい。感じ…たいんです、秀一さん、を……」
美姫は恥ずかしさで顔を背けて俯かせながらも、思いの丈を秀一に伝えた。
「ふふっ、可愛いことを仰いますね。では、私の指で貴女の身体を奏でて差し上げましょう」
…っ!!!
美姫の心臓は今にも破裂しそうだった。真っ直ぐに揃えた細く長い指が美姫の額を優しく撫でると、瞼へと降りる。
「さぁ、目を閉じて下さい。私の指に、意識を集中して……」
まるで催眠術をかけられたかのようにその言葉に従い、美姫は瞼をゆっくりと下ろした。これから始まる秘事への期待に躰の芯が熱く疼き、全身が火照ってくる。秀一の繊細な指先が美姫の鼻の稜線をなぞり、頬を優しく撫で、唇を羽根で撫でるように一周する。
「んぅっ、ふぅっ……」
肌に触れるか触れないかの微妙な力加減が、美姫の肌を粟立てて欲望を掻き立てていく。
視界が遮られてるせいで、余計に敏感に感じる……
耳朶を指でそっと挟み込まれ、親指と人差し指の横腹で優しく擦った後、耳朶の輪郭を丁寧になぞる。耳から指が離れたかと思ったら、濡れた秀一の小指が美姫の耳の奥へと侵入してきた。
「あぁっ、ふぅんっ!」
突然の感触に、耳から肩にかけてビクンッと震える。
「美姫…愛していますよ…」
秀一の低く響く艶やかな声が美姫の耳元で囁かれ、媚薬のように耳の奥から躰全体にジワジワと浸透し、ドクン、ドクン…と熱い疼きに変わっていく。真っ直ぐに伸びた美しい秀一の小指が美姫の耳の穴の入り口をゆっくりと抜き差しする。耳の穴を指で塞がれると秀一に支配されているかのような気持ちになり、その支配に美姫は陶酔していった。
「ハァァァッ…しゅう、いち…さん……」
耳の穴から指が拔かれると、秀一の指先がうなじから鎖骨へとツーッと流れる。
「あぁんっ!ふ、ぅっっっ……」
「美しい……」
艶を含んだ秀一の声が耳元で落とされる。鎖骨から肩へ、肩から腕を通ってスーッと秀一の指先が滑るように美姫の指先へと辿り、その指の一本、一本を丁寧になぞっていく。
「んんぅっ、ハァッ......」
それぞれの指の間を通る度にスルッと撫でるその指先の感触にゾクゾクと躰中が粟立ち、腰から下に疼きが湧き上がる。
知ら、なかった…指の間が、こんなに感じる、なんて……
自分の性感を開発されているかのように、美姫の躰のあらゆる部分が秀一の淫らな指によって性感帯へと変えられていく。全ての指をなぞった後、今度は下から上へとスーッと指が優美に腕を滑り、脇の下へと触れる。
「少し、開いて下さい」
恥ずか、しい……
躊躇していると、「美姫」と、秀一に少し強い口調で名前を呼ばれた。
「はい……」
おずおずと脇を開く。
この声で呼ばれたら、抵抗することなんて、できない……
熱をもった脇の下は汗でじっとりと濡れていて、そんなところを秀一に触れられるのかと想像すると、美姫は死にそうなぐらいの恥ずかしさに襲われた。
「しゅ…しゅう、いち…さんっ…!!!」
「全てに…触れて欲しいと言ったのは、貴女でしょう?」
冷ややかでいて、熱の籠った口調で一蹴される。
そ、れは…そう、だけど……
脇の下を撫でる指先の感触に、擽ったさと同時に擽ったさとは違う感覚を覚え、身を捩る。
「あぁっん…もぉっ!やめっ!や、だぁっ…!!!!あっ、あぁんうっ…ダメッ、ダメェっっっ!!!も、もぉっ…!!! もう…いいっ…!!! もう、いいっ!!!ですっ!!!!!」
「そうですか? では……」
脇の下からそのまま指が腰の括れへと下り、一点をつかれる。
「あんっ!!」
電流が走ったかのような感覚に、思わず腰をぐっと曲げる。
「ふふっ、まだ始まったばかりですよ」
私。とんでもないお願いをしてしまったのかもしれない……
「さぁ、どんなご褒美をご所望ですか?」
秀一がうっとりするような甘い笑みを浮かべて美姫に尋ねる。
えっ…わ、たしが…言うの!?
恥ずかしさで躰の熱が上がるが、もう欲情には打ち勝てない。
もっと、秀一さんに触れて欲しい……
「……秀一さんの、手で……触れて、欲しいんです……」
秀一がクスッと笑みを溢す。
「どこに、ですか?」
その言葉に、キュンと下半身が疼く。
「っ全部……私の躰、全てに秀一さんの手で触れて下さい。感じ…たいんです、秀一さん、を……」
美姫は恥ずかしさで顔を背けて俯かせながらも、思いの丈を秀一に伝えた。
「ふふっ、可愛いことを仰いますね。では、私の指で貴女の身体を奏でて差し上げましょう」
…っ!!!
美姫の心臓は今にも破裂しそうだった。真っ直ぐに揃えた細く長い指が美姫の額を優しく撫でると、瞼へと降りる。
「さぁ、目を閉じて下さい。私の指に、意識を集中して……」
まるで催眠術をかけられたかのようにその言葉に従い、美姫は瞼をゆっくりと下ろした。これから始まる秘事への期待に躰の芯が熱く疼き、全身が火照ってくる。秀一の繊細な指先が美姫の鼻の稜線をなぞり、頬を優しく撫で、唇を羽根で撫でるように一周する。
「んぅっ、ふぅっ……」
肌に触れるか触れないかの微妙な力加減が、美姫の肌を粟立てて欲望を掻き立てていく。
視界が遮られてるせいで、余計に敏感に感じる……
耳朶を指でそっと挟み込まれ、親指と人差し指の横腹で優しく擦った後、耳朶の輪郭を丁寧になぞる。耳から指が離れたかと思ったら、濡れた秀一の小指が美姫の耳の奥へと侵入してきた。
「あぁっ、ふぅんっ!」
突然の感触に、耳から肩にかけてビクンッと震える。
「美姫…愛していますよ…」
秀一の低く響く艶やかな声が美姫の耳元で囁かれ、媚薬のように耳の奥から躰全体にジワジワと浸透し、ドクン、ドクン…と熱い疼きに変わっていく。真っ直ぐに伸びた美しい秀一の小指が美姫の耳の穴の入り口をゆっくりと抜き差しする。耳の穴を指で塞がれると秀一に支配されているかのような気持ちになり、その支配に美姫は陶酔していった。
「ハァァァッ…しゅう、いち…さん……」
耳の穴から指が拔かれると、秀一の指先がうなじから鎖骨へとツーッと流れる。
「あぁんっ!ふ、ぅっっっ……」
「美しい……」
艶を含んだ秀一の声が耳元で落とされる。鎖骨から肩へ、肩から腕を通ってスーッと秀一の指先が滑るように美姫の指先へと辿り、その指の一本、一本を丁寧になぞっていく。
「んんぅっ、ハァッ......」
それぞれの指の間を通る度にスルッと撫でるその指先の感触にゾクゾクと躰中が粟立ち、腰から下に疼きが湧き上がる。
知ら、なかった…指の間が、こんなに感じる、なんて……
自分の性感を開発されているかのように、美姫の躰のあらゆる部分が秀一の淫らな指によって性感帯へと変えられていく。全ての指をなぞった後、今度は下から上へとスーッと指が優美に腕を滑り、脇の下へと触れる。
「少し、開いて下さい」
恥ずか、しい……
躊躇していると、「美姫」と、秀一に少し強い口調で名前を呼ばれた。
「はい……」
おずおずと脇を開く。
この声で呼ばれたら、抵抗することなんて、できない……
熱をもった脇の下は汗でじっとりと濡れていて、そんなところを秀一に触れられるのかと想像すると、美姫は死にそうなぐらいの恥ずかしさに襲われた。
「しゅ…しゅう、いち…さんっ…!!!」
「全てに…触れて欲しいと言ったのは、貴女でしょう?」
冷ややかでいて、熱の籠った口調で一蹴される。
そ、れは…そう、だけど……
脇の下を撫でる指先の感触に、擽ったさと同時に擽ったさとは違う感覚を覚え、身を捩る。
「あぁっん…もぉっ!やめっ!や、だぁっ…!!!!あっ、あぁんうっ…ダメッ、ダメェっっっ!!!も、もぉっ…!!! もう…いいっ…!!! もう、いいっ!!!ですっ!!!!!」
「そうですか? では……」
脇の下からそのまま指が腰の括れへと下り、一点をつかれる。
「あんっ!!」
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