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女の子同士の恋愛って難しいけど、女性としてやよいのこと愛したい
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チェックインの15時になったので、ホテルに行くことにした。車で10分のとこでよかったー。もちろん、10分間ひたすら無言で運転した。
ホテルの駐車場に車を停め、ようやく肩から力を抜くことができた。
「やった、着いた……」
「美来さん、あとはゆっくり休んでくださいね」
気遣わしげなやよいに、申し訳なくなる。私がレンタカー借りるって言い出したのに、情けない。
私はスポーツバッグひとつだけど、やよいは大きなスーツケースを持ってきてた。いったい、1泊2日の旅行でなにがそんなに必要なの? 歯ブラシとかドライヤーとかタオルとかついてるのに。
それに加えて、ブランド服や雑貨店で買った大きな紙袋もあって、どう見たって歩きにくそうだ。
「やよい、そっちの荷物持つから貸して」
「そんな、大丈夫ですよ」
「私はそんなに荷物ないから」
それでも断ろうとするやよいの手から紙袋を取り上げ、肩に担ぐ。
「じゃ、いこっか」
そう言って振り返ると、やよいがボーッと私を見つめてる。
「どうした?」
「あ、ごめんなさい……あまりにも美来さんが素敵すぎて、見惚れてました」
「ッッ……なに、言ってんの。ほら、行くよ!」
「はい」
あー、もうやよいが可愛すぎてつらい。
私たちが今夜泊まる本館の宿泊棟のロビーに入ると、真っ赤な煌びやかな絨毯が敷いてあり、天井からは龍と鳳凰のランタンがぶら下がってた。なんか、派手派手だなー。
フロントに行くと、泊まりだけでなくプールや温泉だけ楽しむ日帰りのお客さんたちもちらほらいた。
私たちはアウトレットモールと観覧車に行きたかったからチェックインの時間に着いたけど、11時からスパ施設を利用できるみたい。まぁでも15時チェックインで時間あるし、明日もまだあるわけだからいいよね。
チェックインの手続きが終わると、スタッフさんが館内着を見せてくれた。
「館内着はワンピースタイプと宿泊してる方だけご利用できる浴衣がございますが、どうしますか」
『浴衣で』
やよいと同時に答えた。せっかくホテルに泊まるんだから、浴衣着たいよね。
夜になるとホテル全体にイルミネーションが点灯し、プールサイドでは夜8時と9時にレーザーショーがあると聞いて、テンションが上がる。
「じゃ、やっぱまずは温泉、それから夕飯食べて、ナイトプールで遊ぼ!」
「ふふっ、いいですね」
まずは荷物を持って、部屋へと向かう。『ゆったり・のんびり女子会プラン』に申し込んだおかげで、私たちの部屋は7階の特別室だった。
扉を開けるとすぐ右手にお手洗いと洗面所があって、それを抜けると和室、その奥にリビングとなっていた。
「えぇー、広ーい。なかなかいい部屋じゃん」
「ほんと、素敵ですね。しかも、オーシャンビューですよ!」
やよいがリビングの窓に駆け寄る。私も隣に立ち、景色を眺めた。左手に富士山が見え、海沿いに視界を右へと移動していくとうみほたる、アクアブリッジ、その奥にはスカイツリーまで見えた。
「うわぁ、テンション上がるね!」
リビングの右手には扉があり、そこを開けると洋室のベッドルームになっていて、ここにも大きな窓があって海からの景色を眺めることができた。
「美来さん、こんな素敵なお部屋をとってくださって、ありがとうございます」
嬉しそうなやよいの顔を見てたら、奮発して旅行申し込んで良かったって思った。割引券くれた光にお礼言っとかないと。
帰ってきたら、光にはやよいを彼女として紹介したいし。
ホテルの駐車場に車を停め、ようやく肩から力を抜くことができた。
「やった、着いた……」
「美来さん、あとはゆっくり休んでくださいね」
気遣わしげなやよいに、申し訳なくなる。私がレンタカー借りるって言い出したのに、情けない。
私はスポーツバッグひとつだけど、やよいは大きなスーツケースを持ってきてた。いったい、1泊2日の旅行でなにがそんなに必要なの? 歯ブラシとかドライヤーとかタオルとかついてるのに。
それに加えて、ブランド服や雑貨店で買った大きな紙袋もあって、どう見たって歩きにくそうだ。
「やよい、そっちの荷物持つから貸して」
「そんな、大丈夫ですよ」
「私はそんなに荷物ないから」
それでも断ろうとするやよいの手から紙袋を取り上げ、肩に担ぐ。
「じゃ、いこっか」
そう言って振り返ると、やよいがボーッと私を見つめてる。
「どうした?」
「あ、ごめんなさい……あまりにも美来さんが素敵すぎて、見惚れてました」
「ッッ……なに、言ってんの。ほら、行くよ!」
「はい」
あー、もうやよいが可愛すぎてつらい。
私たちが今夜泊まる本館の宿泊棟のロビーに入ると、真っ赤な煌びやかな絨毯が敷いてあり、天井からは龍と鳳凰のランタンがぶら下がってた。なんか、派手派手だなー。
フロントに行くと、泊まりだけでなくプールや温泉だけ楽しむ日帰りのお客さんたちもちらほらいた。
私たちはアウトレットモールと観覧車に行きたかったからチェックインの時間に着いたけど、11時からスパ施設を利用できるみたい。まぁでも15時チェックインで時間あるし、明日もまだあるわけだからいいよね。
チェックインの手続きが終わると、スタッフさんが館内着を見せてくれた。
「館内着はワンピースタイプと宿泊してる方だけご利用できる浴衣がございますが、どうしますか」
『浴衣で』
やよいと同時に答えた。せっかくホテルに泊まるんだから、浴衣着たいよね。
夜になるとホテル全体にイルミネーションが点灯し、プールサイドでは夜8時と9時にレーザーショーがあると聞いて、テンションが上がる。
「じゃ、やっぱまずは温泉、それから夕飯食べて、ナイトプールで遊ぼ!」
「ふふっ、いいですね」
まずは荷物を持って、部屋へと向かう。『ゆったり・のんびり女子会プラン』に申し込んだおかげで、私たちの部屋は7階の特別室だった。
扉を開けるとすぐ右手にお手洗いと洗面所があって、それを抜けると和室、その奥にリビングとなっていた。
「えぇー、広ーい。なかなかいい部屋じゃん」
「ほんと、素敵ですね。しかも、オーシャンビューですよ!」
やよいがリビングの窓に駆け寄る。私も隣に立ち、景色を眺めた。左手に富士山が見え、海沿いに視界を右へと移動していくとうみほたる、アクアブリッジ、その奥にはスカイツリーまで見えた。
「うわぁ、テンション上がるね!」
リビングの右手には扉があり、そこを開けると洋室のベッドルームになっていて、ここにも大きな窓があって海からの景色を眺めることができた。
「美来さん、こんな素敵なお部屋をとってくださって、ありがとうございます」
嬉しそうなやよいの顔を見てたら、奮発して旅行申し込んで良かったって思った。割引券くれた光にお礼言っとかないと。
帰ってきたら、光にはやよいを彼女として紹介したいし。
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