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女の子同士のエッチって、どうすればいいの!?
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唇を離すと、やよいの華奢な躰をぎゅっと抱き締めた。
「ごめんね、やよい。今まで私、やよいに辛い思いをさせてたよね……ずっと気持ちを伝えないまま、待たせて。
そんな私の行動が狡いってことも、やよいを傷つけてることも気づけないままで。一歩踏み出すのを恐れて、心地いいぬるま湯の関係をずっと続けてた。
私、まだやよいみたいに同性同士の恋愛する覚悟なんて出来てない。未来の私達がどうなるのかなんて分からないし、これからずっと好きでいられる確証もない。
でも、今の私はやよいが好きだし、やよい以外の男も女も欲しくないの。やよいに、私以外の人を好きになって欲しくないの!
こんな私で良ければ、恋人になって欲しい」
私って、狡くて小さい人間だ。ちゃんと覚悟を持って臨むって言ったのに、中途半端な覚悟のまま告白しちゃうなんて。
でも、ありのままの気持ちを伝えたかったんだ、やよいに。
やよいが顔を上げ、目を丸くする。
「美来さん、私……傷ついてなんて、いないですよ? だって、元々美来さんは私にとって遠い存在で、一緒にいられるだけでも幸せだって思ってるのに……
私、美来さんに覚悟なんて求めてないですし、この先の未来の保証をして欲しいなんて思ってませんよ?」
「え?」
今度は私が目を丸くする。すると、やよいはふんわりと花が綻んだように微笑んだ。
「私は、今の美来さんが私を好きでいてくれることが凄く嬉しいんです。
それ以上のことなんて、求めてないです」
あぁ……また、負けた。
やよいの想いは私の想いなんかよりも遥かに大きくて、楽に包み込んでしまう。
覚悟を決めたやよいは……もし私の気持ちがこの先変わってしまったとしても、それさえも受け止める決意をしているのだろう。そんなやよいの想いが苦しいほどに突き刺さり、だからこそ余計に愛おしく、大切にしたいと思った。
でも、やよいにばっかり翻弄されるのは、年上の私としてはちょっと面白くない。
やよいの耳元で、囁いてみる。
「でもさ、それだけじゃないでしょ?
もっと、それ以上……キス、以上のこと……本当はしたいって思ってるでしょ?」
途端にやよいの耳が真っ赤に染まり、俯いた。
「み、美来さんが好きなんですから、当たり前じゃないですか!」
うわっ、なんなんだろう、この湧き上がってくるこの気持ちは。
抱き締めてるのに、互いの温度を感じてるのに、足りない。もっと欲しくなる。
やよいの熱を、感じたい……
「ねぇ、やよい。私だってやよいが好きだから、それ以上のことしたいって思ってるよ?」
「ッッ……」
気楽な関係から一歩踏み出すのが恐いと思ってたけど……そんな不安を、やよいが吹き消してくれたから。
心だけでなく、躰の距離も埋めていきたい。
「もっと、やよいを感じたい……」
心のままに言葉にすると、やよいは耳まで真っ赤にして両手を口で抑えた。
「美来先輩っっ……」
やよいはたちまち瞳を潤ませ、私を狼狽させた。
「ちょ、どうしたのやよい!?」
「だって、美来先輩からそんな言葉が聞けるなんて……憧れてたあの頃には思いもしなかったから、嬉しくて……」
ハァ……そんな健気なこと言われたら、もっと好きにならずにいられなくなるよ。
やよいの涙を親指で拭い、抱き締めた。
「ほんっと、可愛い……」
「先輩の方こそ……素敵過ぎて、ドキドキして倒れそうです」
躰を離すと、やよいは顔を真っ赤にし、小刻みに躰を震わせながらも私の瞳を見つめた。
「わ、たしも……美来さんに、触れたいです」
恥ずかしがりながらも真っ直ぐに気持ちを伝えてくれるやよいに、私の気持ちも素直になる。
「じゃ、服脱ごっか?」
「ごめんね、やよい。今まで私、やよいに辛い思いをさせてたよね……ずっと気持ちを伝えないまま、待たせて。
そんな私の行動が狡いってことも、やよいを傷つけてることも気づけないままで。一歩踏み出すのを恐れて、心地いいぬるま湯の関係をずっと続けてた。
私、まだやよいみたいに同性同士の恋愛する覚悟なんて出来てない。未来の私達がどうなるのかなんて分からないし、これからずっと好きでいられる確証もない。
でも、今の私はやよいが好きだし、やよい以外の男も女も欲しくないの。やよいに、私以外の人を好きになって欲しくないの!
こんな私で良ければ、恋人になって欲しい」
私って、狡くて小さい人間だ。ちゃんと覚悟を持って臨むって言ったのに、中途半端な覚悟のまま告白しちゃうなんて。
でも、ありのままの気持ちを伝えたかったんだ、やよいに。
やよいが顔を上げ、目を丸くする。
「美来さん、私……傷ついてなんて、いないですよ? だって、元々美来さんは私にとって遠い存在で、一緒にいられるだけでも幸せだって思ってるのに……
私、美来さんに覚悟なんて求めてないですし、この先の未来の保証をして欲しいなんて思ってませんよ?」
「え?」
今度は私が目を丸くする。すると、やよいはふんわりと花が綻んだように微笑んだ。
「私は、今の美来さんが私を好きでいてくれることが凄く嬉しいんです。
それ以上のことなんて、求めてないです」
あぁ……また、負けた。
やよいの想いは私の想いなんかよりも遥かに大きくて、楽に包み込んでしまう。
覚悟を決めたやよいは……もし私の気持ちがこの先変わってしまったとしても、それさえも受け止める決意をしているのだろう。そんなやよいの想いが苦しいほどに突き刺さり、だからこそ余計に愛おしく、大切にしたいと思った。
でも、やよいにばっかり翻弄されるのは、年上の私としてはちょっと面白くない。
やよいの耳元で、囁いてみる。
「でもさ、それだけじゃないでしょ?
もっと、それ以上……キス、以上のこと……本当はしたいって思ってるでしょ?」
途端にやよいの耳が真っ赤に染まり、俯いた。
「み、美来さんが好きなんですから、当たり前じゃないですか!」
うわっ、なんなんだろう、この湧き上がってくるこの気持ちは。
抱き締めてるのに、互いの温度を感じてるのに、足りない。もっと欲しくなる。
やよいの熱を、感じたい……
「ねぇ、やよい。私だってやよいが好きだから、それ以上のことしたいって思ってるよ?」
「ッッ……」
気楽な関係から一歩踏み出すのが恐いと思ってたけど……そんな不安を、やよいが吹き消してくれたから。
心だけでなく、躰の距離も埋めていきたい。
「もっと、やよいを感じたい……」
心のままに言葉にすると、やよいは耳まで真っ赤にして両手を口で抑えた。
「美来先輩っっ……」
やよいはたちまち瞳を潤ませ、私を狼狽させた。
「ちょ、どうしたのやよい!?」
「だって、美来先輩からそんな言葉が聞けるなんて……憧れてたあの頃には思いもしなかったから、嬉しくて……」
ハァ……そんな健気なこと言われたら、もっと好きにならずにいられなくなるよ。
やよいの涙を親指で拭い、抱き締めた。
「ほんっと、可愛い……」
「先輩の方こそ……素敵過ぎて、ドキドキして倒れそうです」
躰を離すと、やよいは顔を真っ赤にし、小刻みに躰を震わせながらも私の瞳を見つめた。
「わ、たしも……美来さんに、触れたいです」
恥ずかしがりながらも真っ直ぐに気持ちを伝えてくれるやよいに、私の気持ちも素直になる。
「じゃ、服脱ごっか?」
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