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女の子同士のエッチって、どうすればいいの!?
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やよいはとびきりの笑顔で微笑んだ。
「うん、美味しいっっ!
私のピーチも美味しいですよ?」
言われて、やよいからピーチ酎ハイを手に取り、思わず喉がゴクリと鳴った。
おいおい、何動揺してんの、私。こんなの、バスケ部にいた時は普通にやってたことじゃん。
ほんと、光の言う通り処女でもないのに、この動揺っぷりは恥ずかしすぎる。
あぁー、もう落ち着け私!!
ピーチ酎ハイを勢い良く飲むと、ゴホゴホっと噎せた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「ゴホッゴホッ……う、うん……平気……」
かっこ悪すぎる……
やよいは酎ハイの缶を置くと、ハァッ……と息を吐いた。お酒が弱いやよいは、もうほっぺたが赤くなってる。
「ふふっ、相変わらず弱いねー」
思わずほっぺたに触れると、やよいの手が上から重なった。
「先輩の手、冷たくて気持ちいいです」
とろんとした瞳で見つめられて、ドクンッと心臓が大きく跳ねる。
ちょ、誘ってる?
やよいは私の反応にビクッとし、慌てて手を離した。
「あ、ごめんなさい……」
離されたことに、ちょっと傷ついてる自分がいる。もっと、やよいに触れたいと思った。
「ねぇ、そっち側いってもいい?」
ローテーブルはやよいの座っている後ろにベッドが置かれている。ちなみに、向かいに座る私の後ろにはTVが置かれている。
やよいは少しスペースを空けると、リモコンを手に取った。
「いいですよ。何か見ます?」
TVを見る時は二人で並んで座るので、やよいは私がTVを見るために移動したのだと思ったのだ。
「ううん、つけないでいい」
「そう、ですか……」
やよいはリモコンをテーブルに置くと、落ち着きなく缶チューハイに手を伸ばした。横顔を見つめると、耳まで真っ赤になり、目がきょろきょろと泳いでいた。
動揺してるの、丸分かりだよ。ほんと、なんでこんなに可愛いんだろ。
やよいは早口で捲し立てた。
「そうだ、今度いつプリン作ります? 美来さんのバイトのシフトがない日で、考えてみましょうか。材料なら、全部揃ってるんでいつでも作れますし。あ、でもプリンは今食べたばっかりだから違うデザートの方がいいですか? 私、一度マカロンを作ってみたいなぁって思ってるんですけど、先輩はマカロン好きです……」
言いかけたやよいの唇の動きが、止まった。やよいの瞳に、私の顔が映る。
「ねぇ……やよいはさ、私のどこを好きになったの?
どんなきっかけで、いいなぁって思ったの?」
「ぇ……」
ずっと、聞いてみたいと思ってた言葉。
やよいは、私のことがずっと好きだったって言ってたけど、私はやよいの存在すら知らなかった。
だから、知りたい。
やよいが私をどんな風に知って、どんな風に感じて、どんな風に恋心を持ったのか。
やよいは私の顔をじっと見つめ、それから少しはにかみ、俯いた。
「……中学に入ってすぐに、美来さんの存在は知っていました。バスケの上手いかっこいい先輩がいるって噂になってましたから」
え、そうだったんだ。
なんか、改めて言われると恥ずかしいんだけど……
これはかなり照れる展開かもしれないと少し後悔しつつも、どんな話が聞けるのだろうという期待で胸が膨らんだ。
喉の渇きを感じ、シークワーサー酎ハイをぐっと飲み干す。やよいは、ピーチ酎ハイを持ってぶらぶらさせたまま、私と目を合わせることなくぽつぽつと話を続ける。
「でも、私……幼い頃から男性が苦手だったので、女性とはいえかっこいい人って聞いただけで拒否反応が出てしまって。だから、他の人みたいにバスケ部に覗きに行ったりとか探したりとかしてなかったんです」
何がきっかけで男性が苦手になったのか気になったけど、話が脱線してしまうので別の機会に聞くことにした。
それに……やよいにとっては、相当トラウマな出来事なのかもしれないし。
「うん、美味しいっっ!
私のピーチも美味しいですよ?」
言われて、やよいからピーチ酎ハイを手に取り、思わず喉がゴクリと鳴った。
おいおい、何動揺してんの、私。こんなの、バスケ部にいた時は普通にやってたことじゃん。
ほんと、光の言う通り処女でもないのに、この動揺っぷりは恥ずかしすぎる。
あぁー、もう落ち着け私!!
ピーチ酎ハイを勢い良く飲むと、ゴホゴホっと噎せた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「ゴホッゴホッ……う、うん……平気……」
かっこ悪すぎる……
やよいは酎ハイの缶を置くと、ハァッ……と息を吐いた。お酒が弱いやよいは、もうほっぺたが赤くなってる。
「ふふっ、相変わらず弱いねー」
思わずほっぺたに触れると、やよいの手が上から重なった。
「先輩の手、冷たくて気持ちいいです」
とろんとした瞳で見つめられて、ドクンッと心臓が大きく跳ねる。
ちょ、誘ってる?
やよいは私の反応にビクッとし、慌てて手を離した。
「あ、ごめんなさい……」
離されたことに、ちょっと傷ついてる自分がいる。もっと、やよいに触れたいと思った。
「ねぇ、そっち側いってもいい?」
ローテーブルはやよいの座っている後ろにベッドが置かれている。ちなみに、向かいに座る私の後ろにはTVが置かれている。
やよいは少しスペースを空けると、リモコンを手に取った。
「いいですよ。何か見ます?」
TVを見る時は二人で並んで座るので、やよいは私がTVを見るために移動したのだと思ったのだ。
「ううん、つけないでいい」
「そう、ですか……」
やよいはリモコンをテーブルに置くと、落ち着きなく缶チューハイに手を伸ばした。横顔を見つめると、耳まで真っ赤になり、目がきょろきょろと泳いでいた。
動揺してるの、丸分かりだよ。ほんと、なんでこんなに可愛いんだろ。
やよいは早口で捲し立てた。
「そうだ、今度いつプリン作ります? 美来さんのバイトのシフトがない日で、考えてみましょうか。材料なら、全部揃ってるんでいつでも作れますし。あ、でもプリンは今食べたばっかりだから違うデザートの方がいいですか? 私、一度マカロンを作ってみたいなぁって思ってるんですけど、先輩はマカロン好きです……」
言いかけたやよいの唇の動きが、止まった。やよいの瞳に、私の顔が映る。
「ねぇ……やよいはさ、私のどこを好きになったの?
どんなきっかけで、いいなぁって思ったの?」
「ぇ……」
ずっと、聞いてみたいと思ってた言葉。
やよいは、私のことがずっと好きだったって言ってたけど、私はやよいの存在すら知らなかった。
だから、知りたい。
やよいが私をどんな風に知って、どんな風に感じて、どんな風に恋心を持ったのか。
やよいは私の顔をじっと見つめ、それから少しはにかみ、俯いた。
「……中学に入ってすぐに、美来さんの存在は知っていました。バスケの上手いかっこいい先輩がいるって噂になってましたから」
え、そうだったんだ。
なんか、改めて言われると恥ずかしいんだけど……
これはかなり照れる展開かもしれないと少し後悔しつつも、どんな話が聞けるのだろうという期待で胸が膨らんだ。
喉の渇きを感じ、シークワーサー酎ハイをぐっと飲み干す。やよいは、ピーチ酎ハイを持ってぶらぶらさせたまま、私と目を合わせることなくぽつぽつと話を続ける。
「でも、私……幼い頃から男性が苦手だったので、女性とはいえかっこいい人って聞いただけで拒否反応が出てしまって。だから、他の人みたいにバスケ部に覗きに行ったりとか探したりとかしてなかったんです」
何がきっかけで男性が苦手になったのか気になったけど、話が脱線してしまうので別の機会に聞くことにした。
それに……やよいにとっては、相当トラウマな出来事なのかもしれないし。
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