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女の子同士のエッチって、どうすればいいの!?
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ピピピ……という電子音が鳴り響く。
あー、今日は講義が一限から入ってるんだっけ。
昨日お客さんがなかなか帰ってくれなくてバイト延長したから、きついなぁ……
のそっとベッドから這いずるようにして起き上がると目覚まし時計を止め、シャワーに向かう。
パジャマを洗濯機に突っ込み、熱めのシャワーを浴びたところでようやく目が覚めた。シャワーのついでに洗顔と歯磨きも済ませ、タオルを頭に掛けてわしゃわしゃと髪を乾かしながらタンスを漁る。
あれっ……下着が1枚もないじゃん!
そうだ、洗濯物干しっぱなしだった!!
慌てて洗濯物を取り込んでベッドに山盛りに置くと、下着を洗濯バサミから抜き取り、ついでに今日着る服も引っ張りだす。そうすれば、畳む必要ないしね……生活の知恵だわ。
バックパックを右肩に掛けると、玄関に向かった。ここまでの時間、たった15分。向かった先はお隣。
インターホンを鳴らすと、待ってましたとばかりにすぐドアが開かれた。
うん、きっと今か今かと待ってたんだよねぇ。
だって……
「美来さん、おはようございます!」
めちゃめちゃ嬉しそうな笑顔で、出迎えてくれるんだもん。
明るい栗色にパッツン前髪、クルンクルンと毛先が肩で踊るように跳ね、溢れそうなほど大きなダークブラウンの瞳。バサバサと音がしそうなほど長くてボリュームのある睫毛、可愛い小さい鼻、控えめなのにポッテリとしたツヤツヤの唇に赤みのさした頬。
誰もが彼女を見たら、思わず可愛いと思ってしまうような、守ってあげたくなる女の子、それがやよいだ。
今日は半袖の花柄のフリルブラウスにプリーツスカートを合わせ、栗色の髪をふんわりと巻いていた。もちろん、メイクも完璧だ。
「おはよー、相変わらずきちっとしてるね」
まだタオルを頭に掛けたままスニーカーを脱ぎ、玄関を上がる。
綺麗に磨かれたフローリング。私の部屋は床だけど、同じアパートの間取りも全く同じ部屋なのに、あまりの輝きように、やよいのはフローリングと呼びたくなる。キッチンからはお味噌汁と焼き魚の匂いが漂っていて、食欲をそそられる。
あー、いい嫁もらったわ。
「美来さん、また髪乾かさずに来たんですね」
「いいのいいの、そのうち自然に乾くから」
やよいは私の言葉を無視し、ドライヤーを取りに行くため浴室に向かった。私はその間にテーブルに並べられた朝ご飯に手をつける。これも毎朝の光景。
「いただきまーす」
あぁー、夜勤明けの味噌汁ってなんでこんなに沁みるんだろ。
ハァッ……美味しい。
腕《わん》を持ったまま幸せに浸っていると、ゴォーッと音がして髪がやよいの手で梳かれていく。
「美来さんの髪、せっかく綺麗なんですから、ちゃんとお手入れしないと勿体ないですよ」
「ありがとね、やよい。ねぇ、朝ごはん一緒に食べようよ」
「すぐに終わりますから」
やよいは手からブラシへと替えると、あっという間に髪を整えてくれた。
至れり尽くせりだわ、これ。
やよいはブラシを置きに、浴室へと戻った。私だったら、後でいいやーってそのまま横に置いちゃうけど、やよいは元の場所にきちっと戻す習慣がちゃんと出来てるんだよねぇ。
ようやく私の前に座ると、
「いただきます」
手を合わせて、ご飯を食べ始めた。
今は前期試験の真っ最中で、お互いの試験についてのスケジュールを話したり、私が去年受けた科目についてのアドバイスなんかをしながらご飯を食べていると、やよいがフフッと小さく笑った。
「どうしたの、やよい?」
「いえ、美来さんと毎朝こうして朝ご飯を食べながらお喋り出来るなんて、幸せだなぁって思って」
「それはこっちのセリフだよ。いつも用意してくれてありがとね。ほんと助かってるし、やよいの作るご飯ってなんでも美味しいから嬉しいよ」
途端に、やよいは顔を真っ赤にして俯いた。
「どうしたの、やよい?」
「い、いえ……時々、美来さんといると心臓がいくつあっても足りないって思います」
こういう時のやよいって、たまらなく可愛いくて、思わずギューッて抱き締めたくなる。
あー、今日は講義が一限から入ってるんだっけ。
昨日お客さんがなかなか帰ってくれなくてバイト延長したから、きついなぁ……
のそっとベッドから這いずるようにして起き上がると目覚まし時計を止め、シャワーに向かう。
パジャマを洗濯機に突っ込み、熱めのシャワーを浴びたところでようやく目が覚めた。シャワーのついでに洗顔と歯磨きも済ませ、タオルを頭に掛けてわしゃわしゃと髪を乾かしながらタンスを漁る。
あれっ……下着が1枚もないじゃん!
そうだ、洗濯物干しっぱなしだった!!
慌てて洗濯物を取り込んでベッドに山盛りに置くと、下着を洗濯バサミから抜き取り、ついでに今日着る服も引っ張りだす。そうすれば、畳む必要ないしね……生活の知恵だわ。
バックパックを右肩に掛けると、玄関に向かった。ここまでの時間、たった15分。向かった先はお隣。
インターホンを鳴らすと、待ってましたとばかりにすぐドアが開かれた。
うん、きっと今か今かと待ってたんだよねぇ。
だって……
「美来さん、おはようございます!」
めちゃめちゃ嬉しそうな笑顔で、出迎えてくれるんだもん。
明るい栗色にパッツン前髪、クルンクルンと毛先が肩で踊るように跳ね、溢れそうなほど大きなダークブラウンの瞳。バサバサと音がしそうなほど長くてボリュームのある睫毛、可愛い小さい鼻、控えめなのにポッテリとしたツヤツヤの唇に赤みのさした頬。
誰もが彼女を見たら、思わず可愛いと思ってしまうような、守ってあげたくなる女の子、それがやよいだ。
今日は半袖の花柄のフリルブラウスにプリーツスカートを合わせ、栗色の髪をふんわりと巻いていた。もちろん、メイクも完璧だ。
「おはよー、相変わらずきちっとしてるね」
まだタオルを頭に掛けたままスニーカーを脱ぎ、玄関を上がる。
綺麗に磨かれたフローリング。私の部屋は床だけど、同じアパートの間取りも全く同じ部屋なのに、あまりの輝きように、やよいのはフローリングと呼びたくなる。キッチンからはお味噌汁と焼き魚の匂いが漂っていて、食欲をそそられる。
あー、いい嫁もらったわ。
「美来さん、また髪乾かさずに来たんですね」
「いいのいいの、そのうち自然に乾くから」
やよいは私の言葉を無視し、ドライヤーを取りに行くため浴室に向かった。私はその間にテーブルに並べられた朝ご飯に手をつける。これも毎朝の光景。
「いただきまーす」
あぁー、夜勤明けの味噌汁ってなんでこんなに沁みるんだろ。
ハァッ……美味しい。
腕《わん》を持ったまま幸せに浸っていると、ゴォーッと音がして髪がやよいの手で梳かれていく。
「美来さんの髪、せっかく綺麗なんですから、ちゃんとお手入れしないと勿体ないですよ」
「ありがとね、やよい。ねぇ、朝ごはん一緒に食べようよ」
「すぐに終わりますから」
やよいは手からブラシへと替えると、あっという間に髪を整えてくれた。
至れり尽くせりだわ、これ。
やよいはブラシを置きに、浴室へと戻った。私だったら、後でいいやーってそのまま横に置いちゃうけど、やよいは元の場所にきちっと戻す習慣がちゃんと出来てるんだよねぇ。
ようやく私の前に座ると、
「いただきます」
手を合わせて、ご飯を食べ始めた。
今は前期試験の真っ最中で、お互いの試験についてのスケジュールを話したり、私が去年受けた科目についてのアドバイスなんかをしながらご飯を食べていると、やよいがフフッと小さく笑った。
「どうしたの、やよい?」
「いえ、美来さんと毎朝こうして朝ご飯を食べながらお喋り出来るなんて、幸せだなぁって思って」
「それはこっちのセリフだよ。いつも用意してくれてありがとね。ほんと助かってるし、やよいの作るご飯ってなんでも美味しいから嬉しいよ」
途端に、やよいは顔を真っ赤にして俯いた。
「どうしたの、やよい?」
「い、いえ……時々、美来さんといると心臓がいくつあっても足りないって思います」
こういう時のやよいって、たまらなく可愛いくて、思わずギューッて抱き締めたくなる。
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