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66.羞恥という名の快楽ー3

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 膝から崩れ落ちそうになり、サラは思わずガラス窓に両手をついた。

 ーーそこには、頬を紅潮させ、息を乱し、妖艶な表情で見つめる自分の姿があった。

 私……なんてことを……

 現実の世界へと引き戻された途端、周りの景色が動きだす。

 鳴り止まない花火と爆竹の爆音。時折聞こえるガラス瓶の割れる音。車のクラクションがあちこちで鳴り響く。道行く人々の歓声……

「あ、あのベッドへ……」

 両手をガラス窓から離そうとしたサラの手を縫いとめるように、ステファンの手が重ねられた。

「えぇ、お連れしますよ。後ほど……」

 ステファンの手が離れ、指先がドレスの裾を捲り上げていく。けれど、サラの手は未だステファンの手に拘束されているかのように動かすことが出来なかった。

 ペティコートに指先が掛かるとするすると下ろされ、指先が離れた途端、ストンと床に落ちた。全身が震えるほどに高まった欲情を押さえつけるように、サラはガラス窓に両手を当て、自身の躰を支えた。

 心臓が、壊れそう……

 視界には、舗道を走る車や歩道を歩く人々の姿が映っている。

 なのに、私はこんな淫らなことを……

 羞恥を感じれば感じるほどに躰の芯が熱を持ち、欲情の絡まった蜜がコプリと溢れ出す。

「ッハ!!」

 ステファンの指先がストッキングの内側に入り込み、快感の余韻と期待に煽られた興奮で花芽がビクビクと震える。振動を感じる度に肉欲が押し上げられ、今すぐにでも繋がりたいと、全身が疼きに襲われる。

 ステファンの指先が腰からゆっくりと下り、ストッキングが素肌をなぞる感触に鳥肌が立つ。

「ッファッ……」
「ふふっ、貴女は本当に感じやすいですね……」

 双丘の膨らみを撫でるようにストッキングが下りると、サラはもぞもぞとした何とも言えない感覚に襲われた。

 膝上まで下ろされた状態で止められる。全部脱がせられるよりもなまめかしい感じがしてしまい、サラは「ハァ……」と熱い吐息を溢した。

 何度肌を合わせても初めてのような恥じらいを見せるくせに、一度快楽に溺れてしまえば淫女のように求めてくるサラに、ステファンはゾクリと背筋を震わせた。

 ステファンはサラの腰をぐっと抱えて持ち上げると、両手を窓ガラスへとつかせた。

 長く美しい指先がドレスに掛かり、後ろから捲り上げる。純白のドレスからは、しなやかで細い脚が伸び、裾のレース越しに中途半端に下ろされたストッキングが艶かしく覗いていた。穢れなき純白の美しい花嫁を、これから自分の欲で染めていくのかと思うと、ステファンは興奮を隠しきれなかった。

「ッハァ……」

 背後で行なわれている艶かしい行為を想像し、サラの口から吐息が零れた。

 ステファンの指先がパンティーに掛かり、双丘の肉感的な膨らみを愛でながらゆっくりと下ろしていく。ゾクゾクと何度も震えが縦に走り、脚が小刻みに震えた。

 も……崩れ、そう……

 ガラス窓についた両手が震えてくる。パンティーが脚の付け根まで下ろされる感触が伝わり、サラは大きく息を吐き出した。

 背後からジッパーの下がる音が響き、緊張と期待でサラの躰が強張った。ステファンが左手でサラの双丘の片方を支え、右手で軽く握った熱い欲の塊を美しいラインを描く丘陵の谷間へとなぞる。

「ゥアッ……」

 先端が触れた途端、サラはビクビクッと双丘を震わせた。ぬるりとした蜜が、蜜口から太腿を濡らして伝い下りていく。

 ステファンの猛りが淫らな蜜音と共に、ゆっくりと淫部の奥深くへと侵入する。

 ック……

 埋め込まれていく圧迫感に、硬くなる。

 全て飲み込むと、サラの唇から安堵と快感の入り混じった甘い吐息が吐き出される。

「サラ、愛しています……」

 ステファンがサラの華奢な腰を掴み、グリグリと奥深くを突いていく。

「ンンッハッ……わ、わたし、も。ック……」

 キュウッと内部がきつく締まり、襞が掻き毟るようにステファンの猛りに絡みつく。

「ッハッ……」

 ステファンは額に汗を滲ませるとギリギリまで引き抜き、そこから一気に奥深くへと突き立てた。

「ッアァアァァッ!!」

 サラの嬌声が響く。ステファンは腰を更に強く掴み、激しく抽挿した。サラの蜜口から溢れ出した欲蜜とステファンの猛りの先端から溢れる欲蜜が卑猥な音を響かせる。

「ッ……あ、あ、あ、あぁあぁぁあ……」

 両手をついたガラス窓に白い蒸気が上がり、サラの手形が浮き上がる。

「サラ、正面を見て下さい」

 顔を上げると、ガラス窓に自分が見える。正面からはドレスのまま窓に手をつき、息を弾ませて躰を上下させている姿でしかない。

 だが、そこから背後に回れば、ドレスを捲り上げられ、双丘を剥き出しにされ、猛々しい雄杭を突き立てられている自分がいるのだと思うと、辱めを受けている気になった。

 サラは震える唇を噛み締め、羞恥に耐える自分の表情を見つめ、吐息を吐いた。

 こんなの、いけないって思うのに……止められない……欲情がどんどん昂ぶっていく……

 ステファンが左手でサラの腰を支え、右手を再びコルセットの内側へと忍ばせると、そこから覗いた隙間を舌でなぞった。

「ッ!! ハ、ァァァァァ……!!」

 官能的なサラの声と共に内部がドクンドクンと蠢きながら、激しく収縮する。

 蕾を指先で摘まれ、グニグニと揉み潰しながら捏ねくり回される。ステファンの腰が、ガンガンと再奥目指して激しく抽挿した。

「あ! あ! あ! ぅぅぅぁっっっ……」

 首を横に振りながら、呻き声をあげる。再びギュウッと内部がきつく締まっていくと、そうさせないというように、ステファンは更に強く激しく打ち付けた。

「ハァッ、サラ……」

 その一言でサラは理解し、首を縦に振った。ステファンの右手がコルセットから引き抜かれ、両手で腰を支えると、サラの腰を激しく動かした。

「ッハァ、ッハァ……や、や、や……ぁぁぁぁ!!」
「ッハッッハッ……ックサラ……」

 ステファンは細い管を通って熱い液が溢れ出る感触に躰を震わせ、サラの背中を強く掻き抱いた。
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