474 / 498
468.義昭の疑問
しおりを挟む
その週末の二日間を、義昭は殆どの時間を動画を見ることに費やした。
一生分の精液をこの二日で消費した気がした。精通を経験し、夢中になって自慰行為に励んだ思春期にも、これほど自慰をしたことはなかった。
それから、アプリケーションについても調べた。パソコン上には出ていないものの、システムから検索すれば隠しアプリを見つけることができた。義昭が見たのは録画動画で、アプリにあったのは4月1日の動画のみだったが、リアルタイムでも見られるようになっていた。
美羽の部屋に入って実際に監視カメラがあるか確かめたかったが、美羽は常に鍵をかけているため、入ることはできなかった。
美羽の部屋に監視カメラを設置し、密かに義昭のパソコンに隠しアプリをインストールしたのは、ほぼ間違いなく類だろう。
だが、類がなぜ美羽との行為を録画し、わざわざ手の込んだやり方で義昭に見せたのか、その目的が分からなかった。
そもそも、この監視カメラを設置したのは、それだけの目的だったのか?
もしかしたら……他にも、監視カメラが仕掛けられているかもしれない。僕の部屋にも仕掛けてあるのか!?
義昭は部屋中をくまなく探したが、監視カメラらしきものは一切見つからなかった。
そこで、他の部屋を探してみたところ、浴室、廊下、リビング、ダイニング、キッチン……各部屋に監視カメラを見つけた。だが、類の部屋にも鍵がかかっていたため、そこは調べられなかった。
それらの監視カメラは、電球と一体式になっているものが殆どだったため、非常に分かり難かった。義昭も、どういった監視カメラがあるのかネットで事前に調べていなければ、見つけられなかっただろう。
これは、いつから仕掛けられてたんだ!?
義昭は愕然とした。
美羽との性交を撮るのが目的なら、寝室や浴室だけで充分なはず。義昭のパソコンにインストールされているアプリには美羽の部屋の監視カメラからの映像しか映さないことを考えた上でも、これは、類が美羽の行動を常に監視するために取り付けたものなのだろう。
それほどまでに、ルイは美羽に執着を……
そう思うと、義昭の背筋がゾクゾクと震えた。
ルイ。ルイ、教えてくれ……っっ。
僕は、どう動けばいい? どうしたら、君を満足させてあげられるんだ?
かといって、類に直接尋ねることはできなかった。
万が一にも、あのアプリを入れ、ふたりが交わっている映像を見せたのが類ではなかったとしたら……そう思うと、尋ねる勇気が出なかった。
義昭にできることは、類と美羽の交わりを邪魔しないようにすること。それが、毎日終電で帰り、なるべくふたりの時間を作り、自分の存在を消すことだった。
そして、自室のパソコンの前でイヤホンを当て、ふたりの行為を見ながら自慰に励んだ。
あの日以来、類と美羽は毎日躰を重ねていた。
おそらく、義昭が観た動画が、類と美羽が再び躰を重ねた初めての日のものだったのだろう。
あの時はまだ、美羽の中に葛藤が見え隠れし、背徳を感じながらも行為にのめり込んでいくのが見えた。
けれど、日を重ねるにつれ、ふたりの行為は激しさを増し、大胆になっていき、どんどんエスカレートしていた。
義昭の性欲では、とても追いつかないぐらいだ。
一生分の精液をこの二日で消費した気がした。精通を経験し、夢中になって自慰行為に励んだ思春期にも、これほど自慰をしたことはなかった。
それから、アプリケーションについても調べた。パソコン上には出ていないものの、システムから検索すれば隠しアプリを見つけることができた。義昭が見たのは録画動画で、アプリにあったのは4月1日の動画のみだったが、リアルタイムでも見られるようになっていた。
美羽の部屋に入って実際に監視カメラがあるか確かめたかったが、美羽は常に鍵をかけているため、入ることはできなかった。
美羽の部屋に監視カメラを設置し、密かに義昭のパソコンに隠しアプリをインストールしたのは、ほぼ間違いなく類だろう。
だが、類がなぜ美羽との行為を録画し、わざわざ手の込んだやり方で義昭に見せたのか、その目的が分からなかった。
そもそも、この監視カメラを設置したのは、それだけの目的だったのか?
もしかしたら……他にも、監視カメラが仕掛けられているかもしれない。僕の部屋にも仕掛けてあるのか!?
義昭は部屋中をくまなく探したが、監視カメラらしきものは一切見つからなかった。
そこで、他の部屋を探してみたところ、浴室、廊下、リビング、ダイニング、キッチン……各部屋に監視カメラを見つけた。だが、類の部屋にも鍵がかかっていたため、そこは調べられなかった。
それらの監視カメラは、電球と一体式になっているものが殆どだったため、非常に分かり難かった。義昭も、どういった監視カメラがあるのかネットで事前に調べていなければ、見つけられなかっただろう。
これは、いつから仕掛けられてたんだ!?
義昭は愕然とした。
美羽との性交を撮るのが目的なら、寝室や浴室だけで充分なはず。義昭のパソコンにインストールされているアプリには美羽の部屋の監視カメラからの映像しか映さないことを考えた上でも、これは、類が美羽の行動を常に監視するために取り付けたものなのだろう。
それほどまでに、ルイは美羽に執着を……
そう思うと、義昭の背筋がゾクゾクと震えた。
ルイ。ルイ、教えてくれ……っっ。
僕は、どう動けばいい? どうしたら、君を満足させてあげられるんだ?
かといって、類に直接尋ねることはできなかった。
万が一にも、あのアプリを入れ、ふたりが交わっている映像を見せたのが類ではなかったとしたら……そう思うと、尋ねる勇気が出なかった。
義昭にできることは、類と美羽の交わりを邪魔しないようにすること。それが、毎日終電で帰り、なるべくふたりの時間を作り、自分の存在を消すことだった。
そして、自室のパソコンの前でイヤホンを当て、ふたりの行為を見ながら自慰に励んだ。
あの日以来、類と美羽は毎日躰を重ねていた。
おそらく、義昭が観た動画が、類と美羽が再び躰を重ねた初めての日のものだったのだろう。
あの時はまだ、美羽の中に葛藤が見え隠れし、背徳を感じながらも行為にのめり込んでいくのが見えた。
けれど、日を重ねるにつれ、ふたりの行為は激しさを増し、大胆になっていき、どんどんエスカレートしていた。
義昭の性欲では、とても追いつかないぐらいだ。
0
お気に入りに追加
224
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R18】黒髪メガネのサラリーマンに監禁された話。
猫足02
恋愛
ある日、大学の帰り道に誘拐された美琴は、そのまま犯人のマンションに監禁されてしまう。
『ずっと君を見てたんだ。君だけを愛してる』
一度コンビニで見かけただけの、端正な顔立ちの男。一見犯罪とは無縁そうな彼は、狂っていた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる