423 / 498
417.Two can play at that game.
しおりを挟む
バクンと心臓が跳ね上がり、バクバクと鼓動が急速に加速していく。頭が真っ白になり、口が半開きになるが、空気すら出てこない。
美羽の出方を待つ類の視線が、絡みついてきた。
美羽は顔を歪め、首を横に振った。
む、り……かおりんに助けを求めるなんて、出来ないよ。
『そう……そうやって、また向き合わないつもり』
低く、重い類の怒りを含んだ声が、美羽の心を激しく震わせる。
類の瞳が、冷酷な色へと変わっていく。
素早く手を後ろに回したと思ったら、美羽の拘束されていた手首に冷たい金属の感触が走り、ガチャリと頭の上で音が鳴った。
ぇ、なに……!?
両手首が、ベッドのヘッドボードと共に手錠で拘束されている。パニックになって叫び出したくなる声を喉の手前でなんとか抑え込み、手首を引っ張ろうとすると、類が耳元で囁いた。
「大きい音立てると、香織に不審がられるよ。まぁ僕は、それでも構わないけど」
拘束された恐怖を感じながら、それでも美羽は香織に助けを求められない。
『ほんと、強情だよね』
類が背を曲げ、サイドテーブルの引き出しを開けた。
奥へと腕を伸ばして、掴んだものは……小型の電気マッサージ器だった。
それを認めた美羽は、全身が総毛だった。なぜならそれは、類のいない寂しさを紛らわすために、使っていたものだったからだ。
「ッッ!!」
どうして、類はこの存在を、これがここにあることを知っていたの!?
そう思ってから、美羽はハッとした。
ち、違う。これ、私のじゃない。
だって、私が使ってたのは……類に知られるとまずいからと思って、捨てたはず。
それがどうして、今ここにあるの!?
パニックで頭がグチャグチャになっている中、彼の手が美羽の下半身へと伸びる。ルームウェアのパンツの両側に指が差し込まれ、パンティーと共に一気に下ろされる。
や、やめて、類っっ!!
首を振って必死に視線で訴えるが、類は美羽の目を見ようとしない。電気マッサージ器のスイッチが入り、低い振動音が響く。
お、ねが……こんな、こと……しない、で。
『濡れてる。何もしなくても、入るね』
蜜穴にそれが当てられ、グポグポと深く埋め込まれていく。
「ンゥゥゥ!!」
背中を弓なりにさせる美羽を、類がしっかりと抱き留めた。パンティーを上げて抜けないように固定し、パンツを履かせると丁寧にベッドに下ろした。
『Two can play at that game.
(ミューが頑なになるなら、僕にも考えがあるから)』
意味深な言葉を置き去りにして、類がベッドから下りる。
ぁ。ゃ……類ぃぃ!!
類は扉を少しだけ開け、躰を滑らせるようにして抜けると、素早く扉を閉めた。
『And...YOU are the game.
(ミュー、君が獲物だよ)』
扉の向こうから、不信を抱く声が響く。
「類くん。
美羽の部屋で、何してたの?」
美羽の出方を待つ類の視線が、絡みついてきた。
美羽は顔を歪め、首を横に振った。
む、り……かおりんに助けを求めるなんて、出来ないよ。
『そう……そうやって、また向き合わないつもり』
低く、重い類の怒りを含んだ声が、美羽の心を激しく震わせる。
類の瞳が、冷酷な色へと変わっていく。
素早く手を後ろに回したと思ったら、美羽の拘束されていた手首に冷たい金属の感触が走り、ガチャリと頭の上で音が鳴った。
ぇ、なに……!?
両手首が、ベッドのヘッドボードと共に手錠で拘束されている。パニックになって叫び出したくなる声を喉の手前でなんとか抑え込み、手首を引っ張ろうとすると、類が耳元で囁いた。
「大きい音立てると、香織に不審がられるよ。まぁ僕は、それでも構わないけど」
拘束された恐怖を感じながら、それでも美羽は香織に助けを求められない。
『ほんと、強情だよね』
類が背を曲げ、サイドテーブルの引き出しを開けた。
奥へと腕を伸ばして、掴んだものは……小型の電気マッサージ器だった。
それを認めた美羽は、全身が総毛だった。なぜならそれは、類のいない寂しさを紛らわすために、使っていたものだったからだ。
「ッッ!!」
どうして、類はこの存在を、これがここにあることを知っていたの!?
そう思ってから、美羽はハッとした。
ち、違う。これ、私のじゃない。
だって、私が使ってたのは……類に知られるとまずいからと思って、捨てたはず。
それがどうして、今ここにあるの!?
パニックで頭がグチャグチャになっている中、彼の手が美羽の下半身へと伸びる。ルームウェアのパンツの両側に指が差し込まれ、パンティーと共に一気に下ろされる。
や、やめて、類っっ!!
首を振って必死に視線で訴えるが、類は美羽の目を見ようとしない。電気マッサージ器のスイッチが入り、低い振動音が響く。
お、ねが……こんな、こと……しない、で。
『濡れてる。何もしなくても、入るね』
蜜穴にそれが当てられ、グポグポと深く埋め込まれていく。
「ンゥゥゥ!!」
背中を弓なりにさせる美羽を、類がしっかりと抱き留めた。パンティーを上げて抜けないように固定し、パンツを履かせると丁寧にベッドに下ろした。
『Two can play at that game.
(ミューが頑なになるなら、僕にも考えがあるから)』
意味深な言葉を置き去りにして、類がベッドから下りる。
ぁ。ゃ……類ぃぃ!!
類は扉を少しだけ開け、躰を滑らせるようにして抜けると、素早く扉を閉めた。
『And...YOU are the game.
(ミュー、君が獲物だよ)』
扉の向こうから、不信を抱く声が響く。
「類くん。
美羽の部屋で、何してたの?」
0
お気に入りに追加
235
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【R18】仲のいいバイト仲間だと思ってたら、いきなり襲われちゃいました!
奏音 美都
恋愛
ファミレスのバイト仲間の豪。
ノリがよくて、いい友達だと思ってたんだけど……いきなり、襲われちゃった。
ダメだって思うのに、なんで拒否れないのー!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【R18】人気AV嬢だった私は乙ゲーのヒロインに転生したので、攻略キャラを全員美味しくいただくことにしました♪
奏音 美都
恋愛
「レイラちゃん、おつかれさまぁ。今日もよかったよ」
「おつかれさまでーす。シャワー浴びますね」
AV女優の私は、仕事を終えてシャワーを浴びてたんだけど、石鹸に滑って転んで頭を打って失神し……なぜか、乙女ゲームの世界に転生してた。
そこで、可愛くて美味しそうなDKたちに出会うんだけど、この乙ゲーって全対象年齢なのよね。
でも、誘惑に抗えるわけないでしょっ!
全員美味しくいただいちゃいまーす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる