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40.あの日の過ちー12

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「そう。僕をもっと欲しがって……」

 血のように赤く生々しい類の唇に美羽が吸いついた。舌を激しく絡ませ合いながら、呼吸を飲み込み、蜜を啜り合うと、ドクドクと互いの脈打つ欲情がジンジンと伝わって来る。蕾を尖がらせ、類の硬い胸板に押し付けるように腰を浮かせる。

 もっと強い刺激が欲しい……
 早く、快感の高みに連れてって。

 蜜を溢れさせる蜜口より更に奥が、雄を求めて蠢いている。奥へ奥へと引き込もうと、ざわついている。本能に突き動かされるように、美羽は喘いだ。

「ハァッ、もう……入れて……ハァッ、ハァッ……お、願……」

 その表情はゾクリとするほど妖艶で、こんな瞳に囚われたら逃れられる筈などない。ビクンと大きく震える自身の猛りを握り、類は舌で唇を舐め回した。

「これが、欲しいの?」

 もし、キッチンにいた時に聞いていたなら、美羽は絶対に欲しい答えは与えてくれなかった。

 けれど、今は……

「欲しい……ハァッ、ハァッ……類の、頂戴……ハァッ」

 肉欲に侵された美羽は、普段では考えられない淫猥いんわいな言葉を発してくれる。

 あぁ、ミュー……どれだけ僕を、夢中にさせてくれるのさ。

 類はソファの下からスラックスを拾い上げ、ポケットに手を突っ込むと、素早く包装を破いた。欲望で硬く猛ったピンクのそれを握ると先端に被せる。

 そこに寄せられる視線に気づいた類が、少し顔を赤くして掌を美羽に押し付けた。

「ちょ、ガン見しない」
「ご、ごめん……」

 初めて躰を重ねた日から、一度として類は直接挿入したこともないし、ましてや中出しすることもない。それは、本当に自分を愛し、大切にしてくれるからだと思うと、避妊具を被せるという類にとってはあまり見られたくない行為さえも、美羽にとって愛おしく感じるのだった。

「ミュー、入れるよ……」

 類のそそり勃った猛りが、美羽のヌメヌメと光る蜜口に押し当てられる。

「ンッ……」

 苦痛に歪む美羽の表情に堪らなくそそられ、一気に串刺しにしたい気持ちを押し込み、類は少しずつ狭い蜜穴を押し開いていく。けれど、入口に入った瞬間、掴まれて絡まれ、奥へ奥へと引き込んでくる触手のような襞の畝りに、今度は類が苦しげな表情を浮かべた。

「あいっかわらず、凄いね……ミューの、中……きつく絡みついてくるハッ」
「ハァッ、ハァッ……知ら、ない……」

 自分の中がどうなってるかなんて、知るはずない。ただ……類の熱さを感じると、自然とここが締まってきちゃう。早く一つになりたいって、訴えてる。

 羞恥で顔を真っ赤にしながらも、濡れた瞳で美羽が類を見上げた。類は美羽の膝裏を抱えるようにして、ゆっくりと深く美羽の中へ進入していく。類の額からキラキラと光った汗が美羽の胸の谷間に零れ落ちてきて、その刺激に美羽はビクッと震えた。

「クッ……締め付けない、で……」
「だって……ハァッ」

 美羽は困ったように眉を寄せた。類の雄杭が深くまで穿たれ、全て呑み込まれると二人して大きく息を吐き出した。

「ッハァ……全部、入ったね」
「うん……」

 類の躰が下りてきて、美羽はそれを優しく受け止める。別々だった躰がひとつになる瞬間は、ふたりにとって単純に快楽を求めるセックスではなく、躰と心と魂を繋げるための聖なる儀式だった。

 母胎に還ったような、深い海に包み込まれているような、穏やかでいて幸せで、快感を揺蕩《たゆた》う感覚に陥る。

「ハァッ……気持ち、いぃ……」

 美羽の唇から漏れた言葉に、類が同意するように抱き締める腕に力を込めた。

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