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35.あの日の過ちー7
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俯いた美羽の顔を、類が下から覗き込んでクスリと微笑む。それから、唇を半開きにし、ペロリと口角を舐めると喉仏を上下させた。
「ほんと分かってないね、ミューは。
ミューは僕の中で『女』ってカテゴリーに含まれないぐらい、特別な存在なんだよ」
蠱惑的に舌を舐め回し、類が美羽の前に両膝をつく。
「ミューだけいればいい。僕の世界には、ミューしかいらない。
愛してる、ミュー……」
類の言動は、何も今に始まったことではない。昔からそうだった。
普通、年の近い兄弟姉妹は成長の過程で母親から自分の方が愛されていることを確認するように、母親に甘えたり、ワガママを言ったり、兄弟姉妹に対して意地悪をしたりすることがよくあるが、類にはそれがなかった。
いつでも母親や父親よりも、まっさきに美羽の元に駆け寄り、何をするにもどこへ行くにも両親と過ごすよりも美羽といることを優先させた。たまには母と娘、父と息子の時間を持とうと両親が計画を立てた時も、類が泣き出して美羽に抱きついて離れなかったため、中止になったのだった。
類の言葉を聞き、幸福とともに不安や戸惑いが心を曇らせる。
類はもちろん大切だし、愛してはいるけれど……
時々、類は友達だけでなく、お父さんやお母さんさえも締め出そうとしているんじゃないかって感じて恐くなる時がある。
「類。わた、しも……好き。大好き……」
けれど、そんな感情に美羽は蓋をした。
今は、類に愛される幸せだけを、感じていたい……
爪をたてながらゆっくりと膝から内腿へとなぞられ、美羽の腰がひくついた。
「ンッ、ファ……」
「あぁ、ミュー……これじゃ、良く見えないよ」
類は美羽の膝裏をグイと持ち上げた。
「ねぇ、こっち抱えて上げてて?」
「えっ、嘘……や、やだっ」
戸惑い、焦る美羽を尻目に類はキッチンの引き出しを少し開けた。
「じゃ、ここに足置いて。そしたら疲れないでしょ?」
そ、そういう問題じゃないんだけど……
けれど、無邪気に類ににっこりと笑いかけられてしまえば、抵抗出来ない。美羽はおそるおそる引き出しの上に軽く足を乗せた。
「フフッ、いい感じ♪」
類が美羽の腰骨からパンティーラインを指でなぞっていく。ヒクヒクと震える恥部を感じながら、美羽はじっとその時を待つ。手が後ろに回ると双丘の稜線をなぞられ、しなやかな指の感触に肌が粟立つ。前方に伸ばされた指はなだらかな恥丘を掌で円を描くように撫でる。
潜めた呼吸が少しずつ速く、乱れていく。鼓動がトクトクと音をたてる。
「ねぇ、ここだけ色が変わってるんだけど、どうして?」
分かっている筈なのに、蜜口辺りの染みを触れるか触れないかの微妙な距離感で類の指が触れながら聞いてくる。
「し、知らない……」
真っ赤になって答える美羽に笑みを深めた類の指が、ゆっくりと下から上に撫で上げていく。
あ、もっと上……触れ、て。
花芽の手前で止められて焦らされ、肉欲が煽られていく。きつく唇を噛み締めた美羽を、類が追い詰めていく。
「フフッ、腰が揺れてるよ」
「ッッ……!!」
恥ずか、しい……
「ミューが可愛く誘ってくれたから、触ってあげるね」
類の指が花芽に柔らかく触れ、人差し指と薬指で挟み込むようにして中指でカリカリと軽く引っ掻かれる。
「ウッ……ハァッ!! ぁ、これ……すご……凄く、気持ちいぃ……ハァッ、ハァッ」
「分かるよ……硬くなってきてる。ほらここ、すごい蜜が溢れ出してきてる」
「ゃ……見、ないでぇ……ハァッ、ハァッ……」
スカートを掴んでいた手を離して恥部を隠そうとすると、もう一方の類の手に捕らえられる。
「隠そうとした罰だよ。両手を前に出して」
「ほんと分かってないね、ミューは。
ミューは僕の中で『女』ってカテゴリーに含まれないぐらい、特別な存在なんだよ」
蠱惑的に舌を舐め回し、類が美羽の前に両膝をつく。
「ミューだけいればいい。僕の世界には、ミューしかいらない。
愛してる、ミュー……」
類の言動は、何も今に始まったことではない。昔からそうだった。
普通、年の近い兄弟姉妹は成長の過程で母親から自分の方が愛されていることを確認するように、母親に甘えたり、ワガママを言ったり、兄弟姉妹に対して意地悪をしたりすることがよくあるが、類にはそれがなかった。
いつでも母親や父親よりも、まっさきに美羽の元に駆け寄り、何をするにもどこへ行くにも両親と過ごすよりも美羽といることを優先させた。たまには母と娘、父と息子の時間を持とうと両親が計画を立てた時も、類が泣き出して美羽に抱きついて離れなかったため、中止になったのだった。
類の言葉を聞き、幸福とともに不安や戸惑いが心を曇らせる。
類はもちろん大切だし、愛してはいるけれど……
時々、類は友達だけでなく、お父さんやお母さんさえも締め出そうとしているんじゃないかって感じて恐くなる時がある。
「類。わた、しも……好き。大好き……」
けれど、そんな感情に美羽は蓋をした。
今は、類に愛される幸せだけを、感じていたい……
爪をたてながらゆっくりと膝から内腿へとなぞられ、美羽の腰がひくついた。
「ンッ、ファ……」
「あぁ、ミュー……これじゃ、良く見えないよ」
類は美羽の膝裏をグイと持ち上げた。
「ねぇ、こっち抱えて上げてて?」
「えっ、嘘……や、やだっ」
戸惑い、焦る美羽を尻目に類はキッチンの引き出しを少し開けた。
「じゃ、ここに足置いて。そしたら疲れないでしょ?」
そ、そういう問題じゃないんだけど……
けれど、無邪気に類ににっこりと笑いかけられてしまえば、抵抗出来ない。美羽はおそるおそる引き出しの上に軽く足を乗せた。
「フフッ、いい感じ♪」
類が美羽の腰骨からパンティーラインを指でなぞっていく。ヒクヒクと震える恥部を感じながら、美羽はじっとその時を待つ。手が後ろに回ると双丘の稜線をなぞられ、しなやかな指の感触に肌が粟立つ。前方に伸ばされた指はなだらかな恥丘を掌で円を描くように撫でる。
潜めた呼吸が少しずつ速く、乱れていく。鼓動がトクトクと音をたてる。
「ねぇ、ここだけ色が変わってるんだけど、どうして?」
分かっている筈なのに、蜜口辺りの染みを触れるか触れないかの微妙な距離感で類の指が触れながら聞いてくる。
「し、知らない……」
真っ赤になって答える美羽に笑みを深めた類の指が、ゆっくりと下から上に撫で上げていく。
あ、もっと上……触れ、て。
花芽の手前で止められて焦らされ、肉欲が煽られていく。きつく唇を噛み締めた美羽を、類が追い詰めていく。
「フフッ、腰が揺れてるよ」
「ッッ……!!」
恥ずか、しい……
「ミューが可愛く誘ってくれたから、触ってあげるね」
類の指が花芽に柔らかく触れ、人差し指と薬指で挟み込むようにして中指でカリカリと軽く引っ掻かれる。
「ウッ……ハァッ!! ぁ、これ……すご……凄く、気持ちいぃ……ハァッ、ハァッ」
「分かるよ……硬くなってきてる。ほらここ、すごい蜜が溢れ出してきてる」
「ゃ……見、ないでぇ……ハァッ、ハァッ……」
スカートを掴んでいた手を離して恥部を隠そうとすると、もう一方の類の手に捕らえられる。
「隠そうとした罰だよ。両手を前に出して」
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