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31.あの日の過ちー3

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「アァッ、ンフ……」

 胸の先端の蕾を軽く摘まれ、腰が跳ねる。乳房を大きく揉みしだかれながらクニクニと捏ねくり回される蕾の刺激に、下半身がキュンキュンと疼く。

「ハァッ……柔らかくて気持ち良い。ねぇ、ミューも気持ち良い?」

 どう、して類は……いつもそんな恥ずかしいこと聞くの……

 唇をキュッと結んで顔を逸らした美羽の耳に、類の愉しげな笑い声が響いた。

「いいよ、自分から言うようにさせるから」
「い、言わないからっっ……」

 反論しようと振り返った美羽の唇が、塞がれる。

 気持ち、いい……

 吸い付く唇の柔らかさに吐息が漏れる。

「ンッ、ハァッ……ミュー、すっごくエロい顔してる……」

 類の言葉にカーッと全身が熱くなり、逃れようとすると唇を啄ばまれ、大きな手で両方の乳房を抑えられる。

「恥ずかしがらないで、ミュー。そんなところも、好きだけど……」
「ァ……ンンッ……」

 乳房を揉みしだかれながら、水音をたてて何度も口づけを繰り返す。離れるたびに、もっと欲しくなる。僅かの時間だって離れていたくない、感じていたい愛しい気持ちが増していく。

「類、お願い……離れないで……もっと深く、キスしたい」

 顔を真っ赤にしながら瞳を潤ませ、誘うように美羽は類に乞う。

 まだ、15歳なのに……
 こんなに私が淫らになったのは、類のせいだ。

「ゾクゾクする、その表情……ハァッ」

 そう答えた類もまた、溜息が溢れるほど官能的な表情で美羽を見つめている。その美しい黒曜石の瞳に覗き込まれると、その中に自分が囚われてしまったかのような錯覚に陥る。同じ瞳を持つ自分に見つめられた類も、そんな風に感じてくれればいいと願ってしまう。

 類の長い睫毛が伏せられ、尖らせた赤い舌が美羽の唇をなぞる。

「ぁ、ぁ……ンゥ……」

 むず痒いのにゾクゾクして、無意識に唇の端から声が漏れていた。堪らず、美羽は自らの舌を差し出した。

「ふふっ、可愛いおねだり。大好きだよ、ミュー……ッハァ」

 類も舌を出し、美羽の舌にぬるりと触れる。突つかれて、絡まれたと思ったら、チュウと吸われて背筋が震える。

「ンフッ」

 類の口内に取り込まれたかと思ったらもう、彼の舌が美羽の中にいて、ヌルリと上顎の裏を舐められ、背中がビクビクと震えながらしなる。

「ンクッ……」

 その刺激に思わず瞳を開けると、蕩けそうに甘い類の視線が絡みついてきた。その瞳には、同じように目をトロンとさせて見つめている自分の顔が映っている。

 ドクン、と心臓が嫌な音をたてる。

 これは赦されない。赦されない、交わりなんだ……

 類の瞳に映される自分の姿に、罪悪感が背中から覆い被さってきて美羽を大きく飲み込もうとするけれど、類に舌を勢い良く吸われてから甘噛みされ、電気のような痺れが全身に走り、掻き消されてしまった。

「ファ……ン」

 類から与えられる快感は麻薬のように甘美で中毒性があり、理性など軽く吹き飛ばされてしまう。
 
 だって……きっと、こんな快感誰も与えられない。
 双子、だから……お互い何もかも知り尽くしているからこそ、与え合える快感。

 まるでパズルのピースのように肌が馴染むって表現があるけれど、私たちは本当に一つだったんだ。ぴったりと躰が重なる時の気持ち良さ、胸に広がっていく安堵、快感は……私たちだけが味わえる感触。

 ーーそれは、他人同士じゃ決して感じることが出来ない、極上の快楽。

 口内の性感帯を探るように類の舌でまさぐられる。美羽の舌が絡み取られて軽く吸われると、膝がガクガクと震えた。類の指が美羽の口内へと侵入する。

「ン、アフ……」
「ハァッ、あったかい。ミューの中……」

 セクシーな声で囁きかけられ、思わせぶりなセリフに想像を掻き立てられ、美羽の舌使いもエロティックになる。掻き混ぜられる指に舌を絡ませ、必死に追いかける。甚振られたいと縋ってしまう。
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