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あんなこと……イケメンとじゃなきゃヤれない!!
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今日は図書委員の仕事で、お昼休みに図書室当番。ほんとは二人でやるんだけど、いつも来ないも一人の当番さん。
でも、それがいいんだ。
みんながお昼ご飯食べてるこの時間にお弁当食べながら、静かな空間に一人で本を読むこの時間が好き。
よしよし、今日も誰も来ないな。
私は図書室の書棚から以前から気になっていた本を取り出すと受付に座り、お弁当を食べながら黙々と頁を捲っていた。
しばらくして、
ガラガラーーッ
扉の開く音がする。
あぁ。ちょうどいいところで……空気が乱れるなぁ。
少し不機嫌な顔で扉を開いた相手を見ると、
「え……」
そこには、笑顔で手を振るヒロ先輩がいた。
ナンデスカ、このシチュエーション……
「橘 美愛ちゃん、だよね?」
「えっ? あ、はい……」
えっ、なんで私の名前、知ってるの!?
「さっきさ、窓から見てたでしょ、俺のこと?」
「………」
「可愛いこだな、って思ったら気になっちゃって、外から教室の位置確認して、昼休みに教室行ったらココにいるって聞いたから」
え。え、ぇーーーっっっ!!
それで、会いにきたの?
ま、マジか……
「あの時、バッチシ目が合ったよね、俺ら?
なんか運命、感じちゃったな」
そんな歯の浮く台詞も、ヒロ先輩ならトキメイてしまうから不思議だ。
「私、も……ヒロ先輩と目が合った瞬間に運命を感じました。
私……ずっと……ヒロ先輩に出会うのを待ってたんです。
ヒロ先輩!!
私の、ハジメテをもらってください!!」
「え……?」
ヒロ先輩の目が点になる。
「えっと、だから……私、ヒロ先輩に、処女を捧げたくて……」
「み、美愛ちゃん?
それ、本気で言ってるの?」
「こんなこと! 冗談で言えるわけないじゃないですか!!
私は大本気で言ってます!!」
「え、えーっと……」
「お願いします、ヒロ先輩!!
私、今まで誰ともエッチしたいなんて気持ちになったことなくて……ヒロ先輩が初めてなんです!
ヒロ先輩なら……いけそうな気がするんです!!」
「み、美愛ちゃん、ちょっと……落ち着こうか」
「私! ヒロ先輩と付き合うとかなんて考えてません!
一回だけでいいんです! それさえ終わればもう会わなくてもいいんでっ!」
それを聞くと、ヒロ先輩はガックリと項垂れた。
あ、あれ!?
「じゃあ、君は……つまり……
俺に、処女喪失の手伝いをして欲しいってことなの?」
きゃあっ! 話がわかるっ、さすがヒロ先輩!
「そう、そうなんですっ!!」
「それで……付き合う気は、ない……と」
「私、ヒロ先輩が読者モデルやってて、学校でも人気なの聞いてます。
そんなヒロ先輩に、絶対迷惑かけたりしませんから!」
そう言うと、ヒロ先輩が顔を上げて瞳を揺らめかせた。
「そっか……
じゃあさ、これから……俺の家、来る?」
でも、それがいいんだ。
みんながお昼ご飯食べてるこの時間にお弁当食べながら、静かな空間に一人で本を読むこの時間が好き。
よしよし、今日も誰も来ないな。
私は図書室の書棚から以前から気になっていた本を取り出すと受付に座り、お弁当を食べながら黙々と頁を捲っていた。
しばらくして、
ガラガラーーッ
扉の開く音がする。
あぁ。ちょうどいいところで……空気が乱れるなぁ。
少し不機嫌な顔で扉を開いた相手を見ると、
「え……」
そこには、笑顔で手を振るヒロ先輩がいた。
ナンデスカ、このシチュエーション……
「橘 美愛ちゃん、だよね?」
「えっ? あ、はい……」
えっ、なんで私の名前、知ってるの!?
「さっきさ、窓から見てたでしょ、俺のこと?」
「………」
「可愛いこだな、って思ったら気になっちゃって、外から教室の位置確認して、昼休みに教室行ったらココにいるって聞いたから」
え。え、ぇーーーっっっ!!
それで、会いにきたの?
ま、マジか……
「あの時、バッチシ目が合ったよね、俺ら?
なんか運命、感じちゃったな」
そんな歯の浮く台詞も、ヒロ先輩ならトキメイてしまうから不思議だ。
「私、も……ヒロ先輩と目が合った瞬間に運命を感じました。
私……ずっと……ヒロ先輩に出会うのを待ってたんです。
ヒロ先輩!!
私の、ハジメテをもらってください!!」
「え……?」
ヒロ先輩の目が点になる。
「えっと、だから……私、ヒロ先輩に、処女を捧げたくて……」
「み、美愛ちゃん?
それ、本気で言ってるの?」
「こんなこと! 冗談で言えるわけないじゃないですか!!
私は大本気で言ってます!!」
「え、えーっと……」
「お願いします、ヒロ先輩!!
私、今まで誰ともエッチしたいなんて気持ちになったことなくて……ヒロ先輩が初めてなんです!
ヒロ先輩なら……いけそうな気がするんです!!」
「み、美愛ちゃん、ちょっと……落ち着こうか」
「私! ヒロ先輩と付き合うとかなんて考えてません!
一回だけでいいんです! それさえ終わればもう会わなくてもいいんでっ!」
それを聞くと、ヒロ先輩はガックリと項垂れた。
あ、あれ!?
「じゃあ、君は……つまり……
俺に、処女喪失の手伝いをして欲しいってことなの?」
きゃあっ! 話がわかるっ、さすがヒロ先輩!
「そう、そうなんですっ!!」
「それで……付き合う気は、ない……と」
「私、ヒロ先輩が読者モデルやってて、学校でも人気なの聞いてます。
そんなヒロ先輩に、絶対迷惑かけたりしませんから!」
そう言うと、ヒロ先輩が顔を上げて瞳を揺らめかせた。
「そっか……
じゃあさ、これから……俺の家、来る?」
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