2 / 14
あんなこと……イケメンとじゃなきゃヤれない!!
1
しおりを挟む
ま、マズい。
マズいよ、この状況は……
「みぃ~っあ!
ねえ、聞いてる?」
「う、うん……」
「それでね、ほんっと、話には聞いてたんだけど、やっぱりめっちゃくちゃ痛くて……
秋人のこと、蹴り飛ばしてやろうかと思ったわぁ」
梨絵の痛い処女喪失バナシ聞きながら、私はかなり焦っていた。
ってか……これで私達のグループで処女なのって……私だけ、じゃん!?
「ねぇ、みぃ~あは、どうするつもり?」
もう中学生にはチャッチャと当時の彼氏とやっちゃったナナが聞いてくる。
「どうするつもり、って……」
「みぃ~あ、今まであんなたくさん男から告られてたのに、誰とも付き合わなかったよね?」
小学校からの付き合いの麗美が言う。
そう。決してモテなかったわけでもない。
でも…
いつも告られた瞬間、私の脳裏に蘇るあの映像。中学生の時に見た裏ビデオのグロテスクなシーンを思い出しちゃって、目の前にいる相手との絡みを想像すると……
ム、ムリーーーーーーーーッ!!
で、お断りパターンで、ここまで来ちゃってる。
でも、私だって興味がないわけじゃないし、グループで置いてきぼりをくらうのは嫌だ。
もうそろそろ、私のハジメテを誰かにあげたい。
そんな風に思える程の男と……出会えるのかなぁ……
ふと、窓から校庭を見下ろすと、一人の男に集る女の集団が見える。
あんなとこにハーレムできてんじゃん、どんな男だろ?
陽射しにキラキラと輝く透き通るような茶色の、手入れの行き届いたサラサラな髪の毛が見える。笑った口元からは綺麗な歯が見えるけど、上からだとその表情はよく見えない。
ちょっとでいいから、こっち向けーっ!
心の中で叫んでると、
「あ……」
上、向いた。
距離的にはかなり離れている筈なのに……目が合った瞬間、私とその人の距離はまるで目と鼻の先のように縮まった。
なんて綺麗な顔立ちなんだろう……
大きくて少し釣り上がった悪戯っぽい猫目の瞳が私と目が合った瞬間、軽く細められた……ように感じた。
「誰、あの男?」
ポツリと呟いた私に、
「あぁ、普通科のヒロ先輩? 読者モデルやってて、かなり人気らしいよ。
うちら商業科の女子は、あんま見るチャンスないけど」
情報通の百合が答えた。
そうなんだ……
確かに、あんだけ整った顔してたら、読者モデルってゆうのも納得できるわ
「……私、あの人にハジメテあげたい……」
すると、
『はぁっ!?』
一斉にみんなが私を見る。
「今まで、あんなグロいことするの誰とも考えられないって思ってたけど、ヒロ先輩ならいけそうな気がする」
「ま、マジか……」
麗美が呆れたように答えると、
「ブゥワッハッハッハ……」
ナナがその横で笑い転げる。
「なに、その『処女喪失』宣言!
ってか、みぃ~あ、ヒロ先輩のこと今まで知らなかったくせに、ハジメテあげるとか、ウケるんですけど!」
「ヒロ先輩って滅多に学校来ないし、普通科の生徒なんて商業科とは全然繋がりないし、しかもいつも女子にあぁやって囲まれてるから相当キビシイよ」
百合が情報通らしく説明する。
「そんな、大事なハジメテを、今、顔と名前知ったような人にあげていいの?
だいたい、どうやって近付くつもり?」
梨絵が少し怒ったように尋ねた。
「どうやって、なんてまだ分かんないけど……
でも、もう決めたの。私の処女はヒロ先輩に捧げるっ!」
みんなが私を、イタイ子だって目つきで見てる。
けど、やっと出会ったんだ……
初めて処女を捧げてもいいと思える男に。
なんとか、ヒロ先輩と知り合いたい……
マズいよ、この状況は……
「みぃ~っあ!
ねえ、聞いてる?」
「う、うん……」
「それでね、ほんっと、話には聞いてたんだけど、やっぱりめっちゃくちゃ痛くて……
秋人のこと、蹴り飛ばしてやろうかと思ったわぁ」
梨絵の痛い処女喪失バナシ聞きながら、私はかなり焦っていた。
ってか……これで私達のグループで処女なのって……私だけ、じゃん!?
「ねぇ、みぃ~あは、どうするつもり?」
もう中学生にはチャッチャと当時の彼氏とやっちゃったナナが聞いてくる。
「どうするつもり、って……」
「みぃ~あ、今まであんなたくさん男から告られてたのに、誰とも付き合わなかったよね?」
小学校からの付き合いの麗美が言う。
そう。決してモテなかったわけでもない。
でも…
いつも告られた瞬間、私の脳裏に蘇るあの映像。中学生の時に見た裏ビデオのグロテスクなシーンを思い出しちゃって、目の前にいる相手との絡みを想像すると……
ム、ムリーーーーーーーーッ!!
で、お断りパターンで、ここまで来ちゃってる。
でも、私だって興味がないわけじゃないし、グループで置いてきぼりをくらうのは嫌だ。
もうそろそろ、私のハジメテを誰かにあげたい。
そんな風に思える程の男と……出会えるのかなぁ……
ふと、窓から校庭を見下ろすと、一人の男に集る女の集団が見える。
あんなとこにハーレムできてんじゃん、どんな男だろ?
陽射しにキラキラと輝く透き通るような茶色の、手入れの行き届いたサラサラな髪の毛が見える。笑った口元からは綺麗な歯が見えるけど、上からだとその表情はよく見えない。
ちょっとでいいから、こっち向けーっ!
心の中で叫んでると、
「あ……」
上、向いた。
距離的にはかなり離れている筈なのに……目が合った瞬間、私とその人の距離はまるで目と鼻の先のように縮まった。
なんて綺麗な顔立ちなんだろう……
大きくて少し釣り上がった悪戯っぽい猫目の瞳が私と目が合った瞬間、軽く細められた……ように感じた。
「誰、あの男?」
ポツリと呟いた私に、
「あぁ、普通科のヒロ先輩? 読者モデルやってて、かなり人気らしいよ。
うちら商業科の女子は、あんま見るチャンスないけど」
情報通の百合が答えた。
そうなんだ……
確かに、あんだけ整った顔してたら、読者モデルってゆうのも納得できるわ
「……私、あの人にハジメテあげたい……」
すると、
『はぁっ!?』
一斉にみんなが私を見る。
「今まで、あんなグロいことするの誰とも考えられないって思ってたけど、ヒロ先輩ならいけそうな気がする」
「ま、マジか……」
麗美が呆れたように答えると、
「ブゥワッハッハッハ……」
ナナがその横で笑い転げる。
「なに、その『処女喪失』宣言!
ってか、みぃ~あ、ヒロ先輩のこと今まで知らなかったくせに、ハジメテあげるとか、ウケるんですけど!」
「ヒロ先輩って滅多に学校来ないし、普通科の生徒なんて商業科とは全然繋がりないし、しかもいつも女子にあぁやって囲まれてるから相当キビシイよ」
百合が情報通らしく説明する。
「そんな、大事なハジメテを、今、顔と名前知ったような人にあげていいの?
だいたい、どうやって近付くつもり?」
梨絵が少し怒ったように尋ねた。
「どうやって、なんてまだ分かんないけど……
でも、もう決めたの。私の処女はヒロ先輩に捧げるっ!」
みんなが私を、イタイ子だって目つきで見てる。
けど、やっと出会ったんだ……
初めて処女を捧げてもいいと思える男に。
なんとか、ヒロ先輩と知り合いたい……
10
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

ナイトプールで熱い夜
狭山雪菜
恋愛
萌香は、27歳のバリバリのキャリアウーマン。大学からの親友美波に誘われて、未成年者不可のナイトプールへと行くと、親友がナンパされていた。ナンパ男と居たもう1人の無口な男は、何故か私の側から離れなくて…?
この作品は、「小説家になろう」にも掲載しております。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……

【R18】仲のいいバイト仲間だと思ってたら、いきなり襲われちゃいました!
奏音 美都
恋愛
ファミレスのバイト仲間の豪。
ノリがよくて、いい友達だと思ってたんだけど……いきなり、襲われちゃった。
ダメだって思うのに、なんで拒否れないのー!!


魚人族のバーに行ってワンナイトラブしたら番いにされて種付けされました
ノルジャン
恋愛
人族のスーシャは人魚のルシュールカを助けたことで仲良くなり、魚人の集うバーへ連れて行ってもらう。そこでルシュールカの幼馴染で鮫魚人のアグーラと出会い、一夜を共にすることになって…。ちょっとオラついたサメ魚人に激しく求められちゃうお話。ムーンライトノベルズにも投稿中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる