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純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした
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漆黒の闇に満月が浮かぶ夜、公務を終えてルチアは馬車で王宮への帰路を進んでいた。
今日、公務で訪問したのは、グレートブルタン国でも隣国であるタンブリア王国との国境となる、辺境の地だった。そこに、タンブリア王国から逃れてきた難民たちが住み着いてると聞き、プリンセスであるルチアが難民テントに自ら赴き、彼らの食糧を配給したり、温かい声をかけて回ったのだった。
タンブリア王国は国王による独裁国家で、国民たちに重税がかけられ、払えない者は財産や家財道具を持っていかれたり、まだ年端もいかない子供たちが労働力として連れて行かれているらしい。
もし小国であるグレート・ブルタン国が大国であるタンブリア王国からの難民を受け入れ、保護していることが知られたら、戦争を仕掛けられ、国の危機に陥ってしまう。けれど、ルチアだけでなく、ルチアの父である国王も彼らの窮状を見過ごすことができなかった。
ルチアは疲労を感じながらも、晴れ晴れとした表情で窓から見える満月を見上げた。
思ったよりも時間がかかってしまって、もう日も暮れてしまいましたけれど……皆さんに喜んでいただけて良かったですわ。
いつもなら護衛役を買って出るアルバートは別の地での任務を任されていたため、2人の騎士団員、ロバートとテッドが護衛についていた。
突然、馬車がガタンと大きく揺れた。馬の荒々しいいななきが響き、危険を予感させる。
「ッッ!!」
何事、ですの!?
『ウォーッッ!!』
野太い声が発せられると、
「何者だぁ!」
ロバートの声が聞こえ、剣と剣がぶつかり合う甲高い金属音が聞こえる。
ど、どうしましょう……襲われていますわ……
逃げ出せばいいのか、留まっているべきなのかも分からず、恐怖でガクガクと震えていると、勢いよく馬車の扉が開かれた。
「降りな!」
「キャッ!!」
乱暴に腕が引っ張られ、馬車を降ろされる。視界の先には、血を流して倒れているロバートとテッドがいる。どうやら御者は、彼らが戦っていた隙に逃げ出したらしい。
彼らはみるからに粗暴で、どこかの騎士や騎兵の隊員でないことは明らかだった。おそらく、この界隈をテリトリーにしている野盗だろう。
「こんなところで高級貴族の馬車におちあうなんて、ラッキーだったな」
「この女、相当位が高そうだ。いいもん着てるぜ」
「売れば、かなりの金になりそうだ」
野盗たちの間で物騒な言葉が飛び交い、ルチアは蒼白になりながらも、抵抗することさえできなかった。
私、このまま捕まって、どこかに売られてしまうのでしょうか……
怖い……怖い。どなたか、助けて……
「きっ、さまぁ……! ルチア様に、汚い手で触れるなぁ!!」
倒れていたロバートが渾身の力を込めて立ち上がると、ルチアを拘束していた大男に体当たりした。すると、テッドもその男の足首を掴んで引っ張り、ドスンと大きな音を立てて男が倒れた。
「ルチア様! どうか、お逃げください!!
早く!!」
ふたりの必死の声を聞き、ようやくルチアは気力を振り絞って近くの森へと駆け出した。けれど、全速力で走ったことなどなく、しかも脚にドレスが絡みつきながら走ったところで、追手の野盗から逃げ切れるはずがない。
「まぁぁてぇぇぇ!!」
すぐに野党たちに追いつかれ、追い詰められてしまった。
「俺たちから逃げられるわけないだろう。ヘヘッ、諦めな」
下卑た笑いを浮かべる野盗に、ルチアの瞳の奥が熱くなる。
もう、ダメですわ……
その時、一頭の馬がこちらに向かって駆けてきた。
「な、なんだ!?」
野盗に追いついた馬を、乗っていた男が手綱を引いて前足を立たせた。馬がルチアの目の前にいた男に前足で飛びかかり、その男が倒れると、今度は後ろ足で別の野盗を蹴り上げる。その間に馬に乗っていた男性が馬から飛び降りると、ルチアを庇うように彼女の前へとスタッと降り立った。
男が振り向き、訝しげな視線をルチアに投げかける。
「お前、こんなところで何をしている?」
風になびく美しい漆黒の長髪が月の光を受けて煌き、ライトグレーの魅惑的な瞳にルチアは一瞬で目を奪われた。
「ぁ、あの……し……家路に戻ろうとしましたら、襲われてしまい……」
「私の後ろから離れるな」
男が腰から剣を抜き、構える。
「なんだ、てめぇ!!」
「横取りすんじゃねぇー!」
野盗たちが次々と男に襲いかかる。だが、男はルチアを守りながら巧みな剣裁きで野盗たちを圧倒し、あっというまに制してしまった。
ルチアは彼の逞しい背中に隠れて怯えながらも、野盗に対して落ち着き払い、堂々とした威厳のある態度の彼に、怯えとは違う、胸の鼓動を感じたのだった。
野盗たちが一掃されると、ルチアは男に深くお辞儀をした。
「ぁ、の……ありがとう、ございました」
「この辺りは国境で治安が悪い。こんな夜中に出歩くのは危険だ」
「申し訳ございませんでした……
あの、お名前を教えていただけませんか? お礼を……」
「気にするな」
で、でも……私はもっと、貴方のことが知りたいのです。
その時、ロバートとテッドの声が遠くから聞こえてきた。
「ルチア様ー!!」
「ルチア様、ご無事ですかー?」
男はその声を聞くと、安心したように微笑んだ。ルチアの胸がキュンと締め付けられたような痛みを覚える。
「じゃあな」
「ぁ……」
あっという間に馬に跨り、男は森の奥へと去ってしまった。
ルチアは胸の鼓動を感じながら、その後ろ姿を見送った。
また、お会いできましたらいいですのに……
それから数年が経ち、ルチアは思いもよらぬ形で思い続けていた男性と再会することなった。
ま、まさか……あの森で助けて下さった方が、シュタート王国の新しい国王様だったなんて……
あまりの驚愕に、言葉もなく立ち尽くした。
この日、シュタート王国の申し入れにより、グレート・ブルタン国は新国王となったクロードの初訪問を受け入れ、和平交渉をすることとなった。
今まで、シュタート王国とは互いの国に干渉しないという条約は締結していたものの、和平条約を結ぶのは初めてだった。
前国王である父にクーデターを起こして新国王となり、国名をタンブリア王国からシュタート王国へと改めたクロード。だが、グレート・ブルタン国は疎か、シュタート王国の国民にさえも顔を見せておらず、国民の間では、また独裁政治が続くのではないかという不安が広がっていた。
そして、グレート・ブルタン国側としても、和平交渉と見せかけて、何か仕掛けてくるのではといった緊張状態の中、シュタート王国の国王、クロードを出迎えた。その歓迎の晩餐会にルチアは出席し、クロードと対面したのだった。
「ルチア、どうした?」
父の言葉にハッとし、ルチアは慌ててお辞儀をした。
「い、いえ……グレート・ブルタン国の王女である、ルチアでございます。
ぁ、あの……いつかは、野盗から救ってくださり、ありがとうございました」
「何っ、ルチアはクロード殿に会ったことがあるのか?」
「えぇ。公務の帰りに野盗に襲われたことがあったと、お父様にお話したことがありましたでしょう? あの時救ってくれた方が、クロード様なのです」
そう言った途端、クロードの冷たい声が響いた。
「知らんな。それは、私ではない」
「ぇ、でも……」
あんな美しいお顔、見間違える筈がないですのに……
「私が国境を超えてグレート・ブルタン国に入るはずがなかろう。人違いだ」
そ、んな……なぜ、お隠しになるの。
クロードはルチアから目を逸らすと、国王に告げた。
「私は今日、和平条約締結の為に訪れた。歓迎の晩餐会を催して頂く必要はない。早速交渉に入りたいので、余計な人間は人払い願いたい」
その余計な人間に自分も入っているのだと感じ、ルチアはショックを受けた。
森で自分を助けてくれたのは間違いなくクロードなのに、彼の心は暗い影で覆われ、硬い鎧に覆われているようだった。
ルチアはグッと拳を握った。
何がクロード様を変えてしまったのかは分かりませんが、クロード様はお心を閉ざされている。
クロード様をもっと知って、理解したい……そして、私のことも知って頂きたい……
クロード様をずっとお慕い申しあげていたこの気持ちを胸に、クロード様のお心に少しでも近づけるよう、努力いたしますわ。
ルチアは密かにそう誓ったのだった。
そんなふたりが数々の困難を乗り越えて想いを通じ合わせ、晴れて夫婦となるのは、また別のお話でございます。
今日、公務で訪問したのは、グレートブルタン国でも隣国であるタンブリア王国との国境となる、辺境の地だった。そこに、タンブリア王国から逃れてきた難民たちが住み着いてると聞き、プリンセスであるルチアが難民テントに自ら赴き、彼らの食糧を配給したり、温かい声をかけて回ったのだった。
タンブリア王国は国王による独裁国家で、国民たちに重税がかけられ、払えない者は財産や家財道具を持っていかれたり、まだ年端もいかない子供たちが労働力として連れて行かれているらしい。
もし小国であるグレート・ブルタン国が大国であるタンブリア王国からの難民を受け入れ、保護していることが知られたら、戦争を仕掛けられ、国の危機に陥ってしまう。けれど、ルチアだけでなく、ルチアの父である国王も彼らの窮状を見過ごすことができなかった。
ルチアは疲労を感じながらも、晴れ晴れとした表情で窓から見える満月を見上げた。
思ったよりも時間がかかってしまって、もう日も暮れてしまいましたけれど……皆さんに喜んでいただけて良かったですわ。
いつもなら護衛役を買って出るアルバートは別の地での任務を任されていたため、2人の騎士団員、ロバートとテッドが護衛についていた。
突然、馬車がガタンと大きく揺れた。馬の荒々しいいななきが響き、危険を予感させる。
「ッッ!!」
何事、ですの!?
『ウォーッッ!!』
野太い声が発せられると、
「何者だぁ!」
ロバートの声が聞こえ、剣と剣がぶつかり合う甲高い金属音が聞こえる。
ど、どうしましょう……襲われていますわ……
逃げ出せばいいのか、留まっているべきなのかも分からず、恐怖でガクガクと震えていると、勢いよく馬車の扉が開かれた。
「降りな!」
「キャッ!!」
乱暴に腕が引っ張られ、馬車を降ろされる。視界の先には、血を流して倒れているロバートとテッドがいる。どうやら御者は、彼らが戦っていた隙に逃げ出したらしい。
彼らはみるからに粗暴で、どこかの騎士や騎兵の隊員でないことは明らかだった。おそらく、この界隈をテリトリーにしている野盗だろう。
「こんなところで高級貴族の馬車におちあうなんて、ラッキーだったな」
「この女、相当位が高そうだ。いいもん着てるぜ」
「売れば、かなりの金になりそうだ」
野盗たちの間で物騒な言葉が飛び交い、ルチアは蒼白になりながらも、抵抗することさえできなかった。
私、このまま捕まって、どこかに売られてしまうのでしょうか……
怖い……怖い。どなたか、助けて……
「きっ、さまぁ……! ルチア様に、汚い手で触れるなぁ!!」
倒れていたロバートが渾身の力を込めて立ち上がると、ルチアを拘束していた大男に体当たりした。すると、テッドもその男の足首を掴んで引っ張り、ドスンと大きな音を立てて男が倒れた。
「ルチア様! どうか、お逃げください!!
早く!!」
ふたりの必死の声を聞き、ようやくルチアは気力を振り絞って近くの森へと駆け出した。けれど、全速力で走ったことなどなく、しかも脚にドレスが絡みつきながら走ったところで、追手の野盗から逃げ切れるはずがない。
「まぁぁてぇぇぇ!!」
すぐに野党たちに追いつかれ、追い詰められてしまった。
「俺たちから逃げられるわけないだろう。ヘヘッ、諦めな」
下卑た笑いを浮かべる野盗に、ルチアの瞳の奥が熱くなる。
もう、ダメですわ……
その時、一頭の馬がこちらに向かって駆けてきた。
「な、なんだ!?」
野盗に追いついた馬を、乗っていた男が手綱を引いて前足を立たせた。馬がルチアの目の前にいた男に前足で飛びかかり、その男が倒れると、今度は後ろ足で別の野盗を蹴り上げる。その間に馬に乗っていた男性が馬から飛び降りると、ルチアを庇うように彼女の前へとスタッと降り立った。
男が振り向き、訝しげな視線をルチアに投げかける。
「お前、こんなところで何をしている?」
風になびく美しい漆黒の長髪が月の光を受けて煌き、ライトグレーの魅惑的な瞳にルチアは一瞬で目を奪われた。
「ぁ、あの……し……家路に戻ろうとしましたら、襲われてしまい……」
「私の後ろから離れるな」
男が腰から剣を抜き、構える。
「なんだ、てめぇ!!」
「横取りすんじゃねぇー!」
野盗たちが次々と男に襲いかかる。だが、男はルチアを守りながら巧みな剣裁きで野盗たちを圧倒し、あっというまに制してしまった。
ルチアは彼の逞しい背中に隠れて怯えながらも、野盗に対して落ち着き払い、堂々とした威厳のある態度の彼に、怯えとは違う、胸の鼓動を感じたのだった。
野盗たちが一掃されると、ルチアは男に深くお辞儀をした。
「ぁ、の……ありがとう、ございました」
「この辺りは国境で治安が悪い。こんな夜中に出歩くのは危険だ」
「申し訳ございませんでした……
あの、お名前を教えていただけませんか? お礼を……」
「気にするな」
で、でも……私はもっと、貴方のことが知りたいのです。
その時、ロバートとテッドの声が遠くから聞こえてきた。
「ルチア様ー!!」
「ルチア様、ご無事ですかー?」
男はその声を聞くと、安心したように微笑んだ。ルチアの胸がキュンと締め付けられたような痛みを覚える。
「じゃあな」
「ぁ……」
あっという間に馬に跨り、男は森の奥へと去ってしまった。
ルチアは胸の鼓動を感じながら、その後ろ姿を見送った。
また、お会いできましたらいいですのに……
それから数年が経ち、ルチアは思いもよらぬ形で思い続けていた男性と再会することなった。
ま、まさか……あの森で助けて下さった方が、シュタート王国の新しい国王様だったなんて……
あまりの驚愕に、言葉もなく立ち尽くした。
この日、シュタート王国の申し入れにより、グレート・ブルタン国は新国王となったクロードの初訪問を受け入れ、和平交渉をすることとなった。
今まで、シュタート王国とは互いの国に干渉しないという条約は締結していたものの、和平条約を結ぶのは初めてだった。
前国王である父にクーデターを起こして新国王となり、国名をタンブリア王国からシュタート王国へと改めたクロード。だが、グレート・ブルタン国は疎か、シュタート王国の国民にさえも顔を見せておらず、国民の間では、また独裁政治が続くのではないかという不安が広がっていた。
そして、グレート・ブルタン国側としても、和平交渉と見せかけて、何か仕掛けてくるのではといった緊張状態の中、シュタート王国の国王、クロードを出迎えた。その歓迎の晩餐会にルチアは出席し、クロードと対面したのだった。
「ルチア、どうした?」
父の言葉にハッとし、ルチアは慌ててお辞儀をした。
「い、いえ……グレート・ブルタン国の王女である、ルチアでございます。
ぁ、あの……いつかは、野盗から救ってくださり、ありがとうございました」
「何っ、ルチアはクロード殿に会ったことがあるのか?」
「えぇ。公務の帰りに野盗に襲われたことがあったと、お父様にお話したことがありましたでしょう? あの時救ってくれた方が、クロード様なのです」
そう言った途端、クロードの冷たい声が響いた。
「知らんな。それは、私ではない」
「ぇ、でも……」
あんな美しいお顔、見間違える筈がないですのに……
「私が国境を超えてグレート・ブルタン国に入るはずがなかろう。人違いだ」
そ、んな……なぜ、お隠しになるの。
クロードはルチアから目を逸らすと、国王に告げた。
「私は今日、和平条約締結の為に訪れた。歓迎の晩餐会を催して頂く必要はない。早速交渉に入りたいので、余計な人間は人払い願いたい」
その余計な人間に自分も入っているのだと感じ、ルチアはショックを受けた。
森で自分を助けてくれたのは間違いなくクロードなのに、彼の心は暗い影で覆われ、硬い鎧に覆われているようだった。
ルチアはグッと拳を握った。
何がクロード様を変えてしまったのかは分かりませんが、クロード様はお心を閉ざされている。
クロード様をもっと知って、理解したい……そして、私のことも知って頂きたい……
クロード様をずっとお慕い申しあげていたこの気持ちを胸に、クロード様のお心に少しでも近づけるよう、努力いたしますわ。
ルチアは密かにそう誓ったのだった。
そんなふたりが数々の困難を乗り越えて想いを通じ合わせ、晴れて夫婦となるのは、また別のお話でございます。
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