18 / 22
甘い時間
3
しおりを挟む
リアムの部屋の扉が開けられ、その真正面にあるキングサイズ程の大きなベッドの上にふわりと横たえられて重みで羽毛が深く沈み込み、柔らかく包み込まれる。
あぁ、気持ちいい……さっきまで寂れたお酒臭いバーにいたから、余計に心地よく感じる。
肌に触れる感触と清潔なシーツの匂いを思う存分味わっていると、リアムの躰がジュリアンを跨ぐ。その気配に振り向いたジュリアンは、野性的なリアムの瞳に射抜かれた。
「ッッ……」
安らぎを感じて落ち着きかけたジュリアンの鼓動が、再び速められた。
「なに、のんびりした顔してんだ、プリンス。朝まで寝かせないっつったろ。覚悟しろ」
意地悪な言葉とは裏腹に、優しく脱がされていく。
「さっきは焦って強引になっちまったが、お前のお望み通り優しく愛してやる……」
先程は情熱的にジュリアンを掻き抱いたのに、今は羽で触れるような柔らかさをもって、甘い疼きを齎しながら、リアムの大きな手がジュリアンの白い柔肌を暴いていく。
「フゥッ……」
どんな触れ方をされても感じてしまう。
リアム、だから……リアムに触れられているだけで、僕の肌は座喚いてしまう……
「ジュリ、綺麗だ……」
高く昇った三日月の光が窓から銀色の矢のように、ジュリアンの躰に射し込む。その光の下、ジュリアンは愛しい人に生まれたままの肌を晒していた。リアムの熱情の籠もった瞳に見つめられ、ジュリアンの躰が燃えるように熱くなる。
「お願い……リアムも、見せ、て……」
貴方の生まれたままの、何も飾らないその姿を、僕に、晒して……
「あぁ」
リアムが、ジュリアンに応えて頷いた。
リアムはジュリアンの躰を大きく跨いだまま、その筋肉質な上半身を見せつけた。くっきりと割れたその筋肉の線が月明かりで光と影をくっきりと映し出し、まるで彫像のように浮き上がって見えた。
綺麗……精悍なリアムの顔付きにこそ似合う、その男らしい躰つき。
この逞しい胸にこれから抱かれるのだと思うだけで、ジュリアンはじっとり濡れていくような気分に陥った。
リアムは躊躇うことなくボトムも脱ぎ捨て、一糸纏わぬ美しい裸体を晒す。彼の中心で滾るほどの熱を持ち、臍につくほど反り返った太い雄の杭が、ジュリアンへの欲情を主張する。無意識にジュリアンの喉が鳴り、欲を伴った蜜を飲み下す。
先程まで人気がなく、冷んやりとした無機質だった空気が今は、熱く、甘く、息苦しい程の濃厚さをもって、ジュリアンに覆い被さってくる。
「ハァ……」
思わず吐息を漏らすと、その吐息を掬い取るように唇の端から口づけをされる。
「んぅっ……」
「ジュリ……」
愛しい人に名前を呼ばれながら熱い吐息を吹きかけられ、胸が苦しい程の切なさで満たされ、涙が込み上げる。
「思い知らせてやる。どんだけお前が、俺に愛されてるか……」
その言葉と共に、口づけが躰中に降り注ぐ。
「ッハァ……リアムぅっっ!」
チュッ、チュッ……というリップ音が、静寂を破って淫らに掻き乱す。キュンキュンとした疼きは何度も重ねられていく口づけに煽られてジンジンとした疼きへと変化し、痛いぐらいの欲を発している。
優しく、労るような甘い口づけなのに……感じる。激しく、燃え上がるほどの、リアムの欲情を。
額に、頬に、うなじに……その唇を感じるだけで。
だ、めだ……
ピクピクとジュリアンの猛りが戦慄き、快楽への階段を駆け足で駆け上っていく。手の甲に甘やかな感触がして、微睡んだように瞳が重くなる。
すると、
「っはぁんっ!!」
指を一本ずつ、指の間までも丁寧に舐められて、ゾクゾクとした震えが背中を走り、躰全体を引き上げる程の快感に囚われる。
「お前の全てを愛してやる」
再び、全身を口づけの嵐が襲う。
「っは、ハァ……や、やぁ……んんふっ……」
弄られていないジュリアンの男塊は滾るほどの欲情に赤みがかかり、卑猥な欲の絡みついた蜜がねっとりと吐き出されていく。
あぁ、気持ちいい……さっきまで寂れたお酒臭いバーにいたから、余計に心地よく感じる。
肌に触れる感触と清潔なシーツの匂いを思う存分味わっていると、リアムの躰がジュリアンを跨ぐ。その気配に振り向いたジュリアンは、野性的なリアムの瞳に射抜かれた。
「ッッ……」
安らぎを感じて落ち着きかけたジュリアンの鼓動が、再び速められた。
「なに、のんびりした顔してんだ、プリンス。朝まで寝かせないっつったろ。覚悟しろ」
意地悪な言葉とは裏腹に、優しく脱がされていく。
「さっきは焦って強引になっちまったが、お前のお望み通り優しく愛してやる……」
先程は情熱的にジュリアンを掻き抱いたのに、今は羽で触れるような柔らかさをもって、甘い疼きを齎しながら、リアムの大きな手がジュリアンの白い柔肌を暴いていく。
「フゥッ……」
どんな触れ方をされても感じてしまう。
リアム、だから……リアムに触れられているだけで、僕の肌は座喚いてしまう……
「ジュリ、綺麗だ……」
高く昇った三日月の光が窓から銀色の矢のように、ジュリアンの躰に射し込む。その光の下、ジュリアンは愛しい人に生まれたままの肌を晒していた。リアムの熱情の籠もった瞳に見つめられ、ジュリアンの躰が燃えるように熱くなる。
「お願い……リアムも、見せ、て……」
貴方の生まれたままの、何も飾らないその姿を、僕に、晒して……
「あぁ」
リアムが、ジュリアンに応えて頷いた。
リアムはジュリアンの躰を大きく跨いだまま、その筋肉質な上半身を見せつけた。くっきりと割れたその筋肉の線が月明かりで光と影をくっきりと映し出し、まるで彫像のように浮き上がって見えた。
綺麗……精悍なリアムの顔付きにこそ似合う、その男らしい躰つき。
この逞しい胸にこれから抱かれるのだと思うだけで、ジュリアンはじっとり濡れていくような気分に陥った。
リアムは躊躇うことなくボトムも脱ぎ捨て、一糸纏わぬ美しい裸体を晒す。彼の中心で滾るほどの熱を持ち、臍につくほど反り返った太い雄の杭が、ジュリアンへの欲情を主張する。無意識にジュリアンの喉が鳴り、欲を伴った蜜を飲み下す。
先程まで人気がなく、冷んやりとした無機質だった空気が今は、熱く、甘く、息苦しい程の濃厚さをもって、ジュリアンに覆い被さってくる。
「ハァ……」
思わず吐息を漏らすと、その吐息を掬い取るように唇の端から口づけをされる。
「んぅっ……」
「ジュリ……」
愛しい人に名前を呼ばれながら熱い吐息を吹きかけられ、胸が苦しい程の切なさで満たされ、涙が込み上げる。
「思い知らせてやる。どんだけお前が、俺に愛されてるか……」
その言葉と共に、口づけが躰中に降り注ぐ。
「ッハァ……リアムぅっっ!」
チュッ、チュッ……というリップ音が、静寂を破って淫らに掻き乱す。キュンキュンとした疼きは何度も重ねられていく口づけに煽られてジンジンとした疼きへと変化し、痛いぐらいの欲を発している。
優しく、労るような甘い口づけなのに……感じる。激しく、燃え上がるほどの、リアムの欲情を。
額に、頬に、うなじに……その唇を感じるだけで。
だ、めだ……
ピクピクとジュリアンの猛りが戦慄き、快楽への階段を駆け足で駆け上っていく。手の甲に甘やかな感触がして、微睡んだように瞳が重くなる。
すると、
「っはぁんっ!!」
指を一本ずつ、指の間までも丁寧に舐められて、ゾクゾクとした震えが背中を走り、躰全体を引き上げる程の快感に囚われる。
「お前の全てを愛してやる」
再び、全身を口づけの嵐が襲う。
「っは、ハァ……や、やぁ……んんふっ……」
弄られていないジュリアンの男塊は滾るほどの欲情に赤みがかかり、卑猥な欲の絡みついた蜜がねっとりと吐き出されていく。
0
お気に入りに追加
189
あなたにおすすめの小説
母の再婚で魔王が義父になりまして~淫魔なお兄ちゃんに執着溺愛されてます~
トモモト ヨシユキ
BL
母が魔王と再婚したルルシアは、義兄であるアーキライトが大の苦手。しかもどうやら義兄には、嫌われている。
しかし、ある事件をきっかけに義兄から溺愛されるようになり…エブリスタとフジョッシーにも掲載しています。
【完結・BL】DT騎士団員は、騎士団長様に告白したい!【騎士団員×騎士団長】
彩華
BL
とある平和な国。「ある日」を境に、この国を守る騎士団へ入団することを夢見ていたトーマは、無事にその夢を叶えた。それもこれも、あの日の初恋。騎士団長・アランに一目惚れしたため。年若いトーマの恋心は、日々募っていくばかり。自身の気持ちを、アランに伝えるべきか? そんな悶々とする騎士団員の話。
「好きだって言えるなら、言いたい。いや、でもやっぱ、言わなくても良いな……。ああ゛―!でも、アラン様が好きだって言いてぇよー!!」
屈強冒険者のおっさんが自分に執着する美形名門貴族との結婚を反対してもらうために直訴する話
信号六
BL
屈強な冒険者が一夜の遊びのつもりでひっかけた美形青年に執着され追い回されます。どうしても逃げ切りたい屈強冒険者が助けを求めたのは……?
美形名門貴族青年×屈強男性受け。
以前Twitterで呟いた話の短編小説版です。
(ムーンライトノベルズ、pixivにも載せています)
召喚された美人サラリーマンは性欲悪魔兄弟達にイカされる
KUMA
BL
朱刃音碧(あかばねあおい)30歳。
ある有名な大人の玩具の開発部門で、働くサラリーマン。
ある日暇をモテ余す悪魔達に、逆召喚され混乱する余裕もなく悪魔達にセックスされる。
性欲悪魔(8人攻め)×人間
エロいリーマンに悪魔達は釘付け…『お前は俺達のもの。』
職場で性的ないじめを受けていることをなかなか恋人に言えずに病んでしまう話
こじらせた処女
BL
社会人一年目の日野 敦(ひの あつ)。入社後半年が経った頃、同じ会社の先輩3人にレイプまがいのことをされ始めてしまう。同居人であり恋人でもある樹(いつき)にもなかなか言えないまま、その嫌がらせはエスカレートしていき…?
絶滅危惧種の俺様王子に婚約を突きつけられた小物ですが
古森きり
BL
前世、腐男子サラリーマンである俺、ホノカ・ルトソーは”女は王族だけ”という特殊な異世界『ゼブンス・デェ・フェ』に転生した。
女と結婚し、女と子どもを残せるのは伯爵家以上の男だけ。
平民と伯爵家以下の男は、同家格の男と結婚してうなじを噛まれた側が子宮を体内で生成して子どもを産むように進化する。
そんな常識を聞いた時は「は?」と宇宙猫になった。
いや、だって、そんなことある?
あぶれたモブの運命が過酷すぎん?
――言いたいことはたくさんあるが、どうせモブなので流れに身を任せようと思っていたところ王女殿下の誕生日お披露目パーティーで第二王子エルン殿下にキスされてしまい――!
BLoveさん、カクヨム、アルファポリス、小説家になろうに掲載。
獅子帝の宦官長
ごいち
BL
皇帝ラシッドは体格も精力も人並外れているせいで、夜伽に呼ばれた側女たちが怯えて奉仕にならない。
苛立った皇帝に、宦官長のイルハリムは後宮の管理を怠った罰として閨の相手を命じられてしまう。
強面巨根で情愛深い攻×一途で大人しそうだけど隠れ淫乱な受
R18:レイプ・モブレ・SM的表現・暴力表現多少あります。
2022/12/23 エクレア文庫様より電子版・紙版の単行本発売されました
電子版 https://www.cmoa.jp/title/1101371573/
紙版 https://comicomi-studio.com/goods/detail?goodsCd=G0100914003000140675
単行本発売記念として、12/23に番外編SS2本を投稿しております
良かったら獅子帝の世界をお楽しみください
ありがとうございました!
俺の体に無数の噛み跡。何度も言うが俺はαだからな?!いくら噛んでも、番にはなれないんだぜ?!
汀
BL
背も小さくて、オメガのようにフェロモンを振りまいてしまうアルファの睟。そんな特異体質のせいで、馬鹿なアルファに体を噛まれまくるある日、クラス委員の落合が………!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる