ダイエットの神様はドSスパルタイケメン王子でした！

ダイエットの神様はドSスパルタイケメン王子でした！

１２

　あー、昨日泣きすぎた。目が腫れてやばみ。

　翌朝、机に突っ伏してると、先生が教室に入ってくる音が聞こえたけど、起き上がる気になれない。まぁ朝のホームルームだし、山野先生だし、別に寝てても問題ないよね。

　山野先生の呑気な声が教室に響く。

「皆さーん、今日は転入生の紹介をします。ほら、入ってきて♪」

　ぇ。もうすぐ３月って時期に転入生？　珍しいな。興味ないけど。

「転校生のじん、よう君です。皆さん、仲良くしてあげて下さいね」

　仲良くしてあげてって、小学生かよ……相変わらず山野先生、天然入ってんなー。

　そんなツッコミを心の中で入れていると、教室が騒めいた。

「超かっこいー！」
「クラスの男がゴミに見えるんだけど！」
「てか、名前が『かみさま』って、すごいな」

　ん？　
　今、『かみさま』って言った？

　そろそろと見上げると、黒板には『神じん　様よう』と、ご丁寧にルビが振られている。

　じん、よう……ん？　かみ、さま！？

　名前が書かれた横に、見知った顔が立っていた。


「神様っっ！！　なんでここにっっ！？」


　思わず、叫んで立ち上がる。

　うちの学校のブレザーの制服を完璧に着こなしてる神様は、アイドルの如く、いやどんなアイドルよりも可愛らしいキラッキラのスマイルで首を傾げてみせた。

「人間に転生したんだー♪　
　美保ちゃんのリバウンドが心配で、てへっ」

　て、転生……出来んのかよ。

　愕然としつつ、これから波乱のスクールライフを感じ、頬が緩んだ。