【R18】僕は愛する双子の姉に、危険な好奇心を向ける

奏音 美都

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僕は愛する双子の姉に危険な好奇心を向ける

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 その日は、日曜日にも関わらず父は仕事で休日出勤で、母は大学の同級生とランチをするということで二人とも家にいなかった。

 テーブルの上にはあらかじめ頼んでおいたピザが置いてあり、それを食べながら美羽と類はTVを見て過ごしていた。

 ソファに座ってTVを見ている間、類は美羽を後ろから抱きしめる形で座り、ずっと髪を撫でていた。これは両親がいる時もそうで、美羽はいつもなら気にすることはないのだが、この日はなんとなくその触り方に違和感を覚えた。

 ピザを食べ終えて片付けようと立ち上がると、類が美羽の手を引いた。

「ねぇ、父さんたちの寝室で面白いもの見つけたんだけど、見てみる?」
「え。面白いもの?」

 興味を引かれた美羽に、類はニヤッと笑みを浮かべると、ソファの下からそれを取り出した。

「エッチなDVD」
「る、るいっっ!! それ、勝手に持ってきたの!?」

 DVDのパッケージにはあられもない姿の女性の写真と声に出すのも恥ずかしいほどの淫らなタイトルが踊っていて、美羽は思わず赤面した。

 こんなもの見るのも初めてだったし、真面目一筋を絵に描いたような父がまさか持っているなんて想像もつかず、狼狽もした。

 ちょ、何これ……

「ミューは興味、ない?」

 動揺している美羽にクスリと笑みを浮かべた類に、全身まで熱くなる。

「興味がないことは、ない……けど」

 おませな友達の中にはそういった話題を持ち出す子もいたし、生理が始まってからというものの、自分の体に興味も持ち始めていたし、『せっくす』について知りたい気持ちもあった。

 ドラマが大好きな華江と一緒にTVを見ていると、時々裸で抱き合う男女がベッドで絡んでいるシーンが出てくることがあったし、友達が貸してくれた漫画にもそういったことをほのめかすような描写があった。

 なんとなく頭の中でぼんやりと靄がかかった状態で男女がベッドを共にすることが、『せっくす』というらしいことはわかっていたが、具体的にどうすればいいのかは分かっていなかった。

 美羽の返事に類は満足そうに微笑むと、パッケージからDVDを取り出し、DVDプレーヤーに入れた。

『あぁっ!! ハァッ、ハァッ、ハァッ……気持ち、いぃっっ!!』

 なんの前触れもなくいきなり男女が絡み合ってる場面から始まり、その大きな淫らな音に慌てて美羽はリモコンを何度も押してボリュームを下げた。

 び、びっくりした……

 どうやら、途中まで見て終了したため、続きから流れてしまったらしい。

「始めから見たい?」

 類に聞かれて、美羽はブンブンと首を振った。画面を見つめる美羽の顔はどんどん青ざめていた。

 画面に映ってる女性の性器にはモザイクが入っておらず、はっきりと映し出されていた。だが画面のものは、美羽のそれとは随分違っているような気がした。

 線が引かれておらず、パックリと開いた口はエイリアンのようにヒクヒクしているし、両側にダラーンと黒みがかかった襞が広がっているそれはアワビか何かのようで、気持ち悪さを覚えた。男性の方も類のとは違って赤黒くテラテラと光っていて、巨大なきのこ型のグロテスクな生き物のように見える。

 それが、女性の中にズッポリと埋め込まれていき、女性が嬌声をあげ、男性が力任せに激しくズンズン突いている。それは、暴力を受けているようにしか見えず、女性がイヤイヤと首を振り、泣き叫ぶような声を上げるたびに美羽の心臓がバクバクと速まり、吐き気を覚えた。

「ミュー、大丈夫?」

 類に言われて美羽はハッとした。

「ご、ごめん……なんか、気持ち悪い」

 その声に応えて類がDVDを消すと画面が消え、急に部屋が静かになり、美羽はホッと息を吐いた。

 何、あれ……
 あれが、『せっくす』なの?

 すごい、気持ち悪い……
 あんなの入れるの!? 無理、絶対無理……

 お父さんとお母さんもあんなことしてるなんて、嫌だ。考えたくない……

 美羽はショックから醒めきれずにいた。
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