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憧れの先輩にハンカチを拾ってもらおうとしたら、拾い上げた別の男がストーカーになりました
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生徒会長で学年トップの成績、テニス部部長を務め、インターハイにも出場した経験があり、モデルにスカウトされたこともある河野先輩は、多くの女子にとって憧れであり、手の届かない存在。
私は女子テニス部に所属してるけど、きっと名前も顔も覚えられてない……
今日こそは、河野先輩と話すきっかけを作って、そこから親しくなるんだ!!
ちょうど私の後ろには、河野先輩が歩いてた。
古典的な手法だけど、ハンカチを落として拾ってもらって……河野先輩と知り合いになろう。
用意したのは、いつもなら使わないレースの白いハンカチ。これで、女の子らしさをアピールしとく。
高鳴る胸の鼓動を抑え、自然に見えるようにハンカチから手を離した。
どうか気づいて、河野先輩……
すると、後ろで気配が動いた。
あ、拾ってくれた。
それから、追いかけてくる足音。どうしよ、すっごいドキドキしてきた……
「これ、落としましたよ」
キタコレーーーー!!
張り切ってくるりと振り返ると……
あ、あれ……河野先輩じゃ、ない。
きょろきょろと周りを見回すと、河野先輩は数人の女の子たちに呼び止められ、囲まれていた。
なんでよー!!
「あ、ありがとう」
ガックリしながらハンカチを受け取ろうとしたけど……ん。なんで離さないの!?
ハンカチを拾った男が、ジーッと私の顔を見つめてくる。
チビでデブでニキビだらけの顔に分厚いメガネ、肉付きのいい頬に分厚い唇……
あ、こいつ知ってる。隣のクラスの男子で、確か山田とか言ってた……厨二病入っててキモイって、女子が噂してたな。
「こうして僕と知り合うきっかけを作ろうとするだなんて、いじらしいことをしますね。
いいでしょう、いささか僕の好みとはかけ離れていますが、お付き合いしてあげます」
ちょっ、なんでそうなるのよ!!
「いやいや、あんたのことなんか狙ってないから!!」
「ハンカチを落として拾ってもらうという古典的な手法を使ったことがバレて、焦っているのですね。いいのですよ、照れなくても。どんなきっかけであり、出会いは出会いですから。
僕はこれから君を嫁として、どんな推しキャラよりも愛してあげます」
やめてーーっっ!!
その日から、山田は私のストーカーとなり、公然と俺の嫁宣言をされて迷惑してる。
当然、河野先輩との距離は縮まらないままだった。
ハンカチなんて、落とさなきゃよかったー!!
私は女子テニス部に所属してるけど、きっと名前も顔も覚えられてない……
今日こそは、河野先輩と話すきっかけを作って、そこから親しくなるんだ!!
ちょうど私の後ろには、河野先輩が歩いてた。
古典的な手法だけど、ハンカチを落として拾ってもらって……河野先輩と知り合いになろう。
用意したのは、いつもなら使わないレースの白いハンカチ。これで、女の子らしさをアピールしとく。
高鳴る胸の鼓動を抑え、自然に見えるようにハンカチから手を離した。
どうか気づいて、河野先輩……
すると、後ろで気配が動いた。
あ、拾ってくれた。
それから、追いかけてくる足音。どうしよ、すっごいドキドキしてきた……
「これ、落としましたよ」
キタコレーーーー!!
張り切ってくるりと振り返ると……
あ、あれ……河野先輩じゃ、ない。
きょろきょろと周りを見回すと、河野先輩は数人の女の子たちに呼び止められ、囲まれていた。
なんでよー!!
「あ、ありがとう」
ガックリしながらハンカチを受け取ろうとしたけど……ん。なんで離さないの!?
ハンカチを拾った男が、ジーッと私の顔を見つめてくる。
チビでデブでニキビだらけの顔に分厚いメガネ、肉付きのいい頬に分厚い唇……
あ、こいつ知ってる。隣のクラスの男子で、確か山田とか言ってた……厨二病入っててキモイって、女子が噂してたな。
「こうして僕と知り合うきっかけを作ろうとするだなんて、いじらしいことをしますね。
いいでしょう、いささか僕の好みとはかけ離れていますが、お付き合いしてあげます」
ちょっ、なんでそうなるのよ!!
「いやいや、あんたのことなんか狙ってないから!!」
「ハンカチを落として拾ってもらうという古典的な手法を使ったことがバレて、焦っているのですね。いいのですよ、照れなくても。どんなきっかけであり、出会いは出会いですから。
僕はこれから君を嫁として、どんな推しキャラよりも愛してあげます」
やめてーーっっ!!
その日から、山田は私のストーカーとなり、公然と俺の嫁宣言をされて迷惑してる。
当然、河野先輩との距離は縮まらないままだった。
ハンカチなんて、落とさなきゃよかったー!!
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