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結局朝まで起きていた話(おじさん視点)
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「ははは、これ中々難しいんだな!陽花くんの16連勝になってしまった。」
そう言って横を見たら、うへへ、と笑いながら、半目でグラスを傾けている陽花君がいた。
グラスの中身は口に入ると思いきや、殆ど入らず、ボタボタと首元に流れパジャマに染みていき、上半身、そして下半身を濡らした。
「ちょっ、ちょ、大丈夫か!凄いこぼれてるぞ!」
俺は陽花君からグラスを取り上げた。
「…おい、おじさん、とるなよ…ばか。」
陽花君は口を尖らせて俺の手を掴んだ。
コップは既に机の上なので、俺の手を取っても酒はない。
「び、びちゃびちゃだぞ…。着替え…いや、1回シャワーを浴びよう。な?」
「うん…。行く。」
そういうと、俺の手をむにむにしていた手は俺の背中に回り、そのまま抱きついてきた。ウイスキーの香りとシャンプーの香りが混ざり合う。
陽花君の濡れたパジャマが押し付けられ、お腹越しにじっとりと染みてきた。
「お、おい、俺まで酒が…!」
少し笑いながらも、現状に困惑していた。陽花君は足も絡めてきた。
さながら人間洗濯バサミ…なんて言っている場合ではない。
「あ…、!?」
噛みグセがあるのか、俺のうなじをはむはむと噛んできた。
たまにちゅ、ちゅ、と吸って、舌が触れる。そして、また甘く噛む。
換気扇の音しか聞こえなかったリビングに、官能的な響きが広がる。
「うっ……な、なんなんだ、君のこの酔い方は…。とりあえず、連れてくからな…!」
がっしり俺を掴んでいる姿は5歳児のようだが、体重はしっかり成人済みである。かなり重い。
よたよたと抱えながら風呂場に行った。
洗面所で1度陽花君を引き剥がした。
「…んぅ。」
くたっとしていて、目が泣いたあとのように赤く、トロンとしている。
パジャマのボタンをひとつずつとっていくと、首元が赤くなっていて、艶めかしい桃のような肌が露出した。
きめ細かい肌はハリがあって、胸や腹の筋肉の凹凸を作り物のように演出する。
…あまりじっくり見てもしょうがないので、さっさと脱がし、下のパジャマにも手をかける。
「…あ、そうか。履いてなかったな…。」
ちょっとした違和感に気づき、脱がしてみれば、一糸まとわぬ姿になった。
陽花君は、眠ってはいないが、もの欲しげな顔で黙りこくっている。
適度に引き締まった裸体は美しさがあるが、濡れた胸元や、いじらしく動く脚、赤く潤んだ瞳は見るものを欲情させた。
…だめだ。
だめだ、超えてはならない。まだだ。
俺は手早く陽花君を洗い、服を着せて、寝室に運んだ。
「ふぇぁ。」
とんでもなく情けない声で横になっていた。
「おー、おじさぁーん…、はやくきて…。」
甘えたような声の陽花君は、ぐにゃぐにゃの手で手招きをしてくる。
普段の声は若干威圧感のある低音だから、恐ろしく変化している。
少し躊躇ったものの、まあ、いいかと横になったのが失敗だったのかもしれない。
抱きついてくるのはもはや恒例行事だが、脚をすりすりと擦り付けてきた。
そして、俺の脚にゆっくりと絡めていく。
「ちょ、ちょっと、こんなのどこで覚えてきた。…早く寝てく…」
タガが外れたような行動に思わず下を見たら、にへら、と笑った陽花君は、唇を重ねてきた。
「!?」
下唇をちゅっと吸われ、また唇を重ねる。
訳が分からないまま、陽花君の目を見た。
うるうると熱を帯びた瞳は、挑発的にすら思える。
そして、陽花君は唇を離そうとした。
…が。俺は、もう、かなり、…限界だった。
離れかけた陽花君の頭を引き寄せて、3度目のキスをした。
先程の悪戯のようなキスとは違って、貪るように、舌をいれて柔らかな口内を蹂躙する。
陽花君は少し驚いたような顔をしたが、しばらくすれば、声を漏らしながら、目を細めてうっとりと甘受していた。
夢中になっていたが、陽花君の脚が俺の反り上がったそれに当たり、ふと我に返った。
このまま、してしまいたい。
そんな激しい衝動に襲われたが、ぐっと堪え唇を離し、くるりと向きをかえた。
不満だったのか、がじがじと、またうなじを噛んできたが、無視して目を瞑る。
勿論寝られるわけがない。
だが、振り返る訳にもいかなかった。
しばらくして、陽花くんが眠ったあとも、熱を持ってしまった下腹部と、身体中に伝わる柔らかな感触に耐え続けた。
そう言って横を見たら、うへへ、と笑いながら、半目でグラスを傾けている陽花君がいた。
グラスの中身は口に入ると思いきや、殆ど入らず、ボタボタと首元に流れパジャマに染みていき、上半身、そして下半身を濡らした。
「ちょっ、ちょ、大丈夫か!凄いこぼれてるぞ!」
俺は陽花君からグラスを取り上げた。
「…おい、おじさん、とるなよ…ばか。」
陽花君は口を尖らせて俺の手を掴んだ。
コップは既に机の上なので、俺の手を取っても酒はない。
「び、びちゃびちゃだぞ…。着替え…いや、1回シャワーを浴びよう。な?」
「うん…。行く。」
そういうと、俺の手をむにむにしていた手は俺の背中に回り、そのまま抱きついてきた。ウイスキーの香りとシャンプーの香りが混ざり合う。
陽花君の濡れたパジャマが押し付けられ、お腹越しにじっとりと染みてきた。
「お、おい、俺まで酒が…!」
少し笑いながらも、現状に困惑していた。陽花君は足も絡めてきた。
さながら人間洗濯バサミ…なんて言っている場合ではない。
「あ…、!?」
噛みグセがあるのか、俺のうなじをはむはむと噛んできた。
たまにちゅ、ちゅ、と吸って、舌が触れる。そして、また甘く噛む。
換気扇の音しか聞こえなかったリビングに、官能的な響きが広がる。
「うっ……な、なんなんだ、君のこの酔い方は…。とりあえず、連れてくからな…!」
がっしり俺を掴んでいる姿は5歳児のようだが、体重はしっかり成人済みである。かなり重い。
よたよたと抱えながら風呂場に行った。
洗面所で1度陽花君を引き剥がした。
「…んぅ。」
くたっとしていて、目が泣いたあとのように赤く、トロンとしている。
パジャマのボタンをひとつずつとっていくと、首元が赤くなっていて、艶めかしい桃のような肌が露出した。
きめ細かい肌はハリがあって、胸や腹の筋肉の凹凸を作り物のように演出する。
…あまりじっくり見てもしょうがないので、さっさと脱がし、下のパジャマにも手をかける。
「…あ、そうか。履いてなかったな…。」
ちょっとした違和感に気づき、脱がしてみれば、一糸まとわぬ姿になった。
陽花君は、眠ってはいないが、もの欲しげな顔で黙りこくっている。
適度に引き締まった裸体は美しさがあるが、濡れた胸元や、いじらしく動く脚、赤く潤んだ瞳は見るものを欲情させた。
…だめだ。
だめだ、超えてはならない。まだだ。
俺は手早く陽花君を洗い、服を着せて、寝室に運んだ。
「ふぇぁ。」
とんでもなく情けない声で横になっていた。
「おー、おじさぁーん…、はやくきて…。」
甘えたような声の陽花君は、ぐにゃぐにゃの手で手招きをしてくる。
普段の声は若干威圧感のある低音だから、恐ろしく変化している。
少し躊躇ったものの、まあ、いいかと横になったのが失敗だったのかもしれない。
抱きついてくるのはもはや恒例行事だが、脚をすりすりと擦り付けてきた。
そして、俺の脚にゆっくりと絡めていく。
「ちょ、ちょっと、こんなのどこで覚えてきた。…早く寝てく…」
タガが外れたような行動に思わず下を見たら、にへら、と笑った陽花君は、唇を重ねてきた。
「!?」
下唇をちゅっと吸われ、また唇を重ねる。
訳が分からないまま、陽花君の目を見た。
うるうると熱を帯びた瞳は、挑発的にすら思える。
そして、陽花君は唇を離そうとした。
…が。俺は、もう、かなり、…限界だった。
離れかけた陽花君の頭を引き寄せて、3度目のキスをした。
先程の悪戯のようなキスとは違って、貪るように、舌をいれて柔らかな口内を蹂躙する。
陽花君は少し驚いたような顔をしたが、しばらくすれば、声を漏らしながら、目を細めてうっとりと甘受していた。
夢中になっていたが、陽花君の脚が俺の反り上がったそれに当たり、ふと我に返った。
このまま、してしまいたい。
そんな激しい衝動に襲われたが、ぐっと堪え唇を離し、くるりと向きをかえた。
不満だったのか、がじがじと、またうなじを噛んできたが、無視して目を瞑る。
勿論寝られるわけがない。
だが、振り返る訳にもいかなかった。
しばらくして、陽花くんが眠ったあとも、熱を持ってしまった下腹部と、身体中に伝わる柔らかな感触に耐え続けた。
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