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第3章 少年期 学園編
152話 もう一度・・・
しおりを挟むはい!どうも!僕です!前回“武術の実技授業“の後に続けて“魔法の実技授業“も行われて、疲労困憊の様子の“皆さん“を連れて帰宅中の僕です!
(まぁ、例によって僕は魔法禁止を言い渡されて“見学“でしたので、疲労も何もないですが、・・・・一応、魔力操作の訓練はしましたよ?)
天華『また、誰に言い訳してるんです?アトリー』
(うーんと、分かんない♪٩(^‿^)۶)
そんなこんなで、これまでの流れ・・・他国の勧誘と思わしき人を警戒して、授業が終わり次第、僕とソルは仁達に誰も接触させないように素早く着替え、更衣室棟の前に急いで移動、合流し、今日は放課後に居残りなどはぜず、ソルが“守護の短剣“を使って結界を張り、ジンやイネオス達を包み込んで移動、その間イネオス達意外との会話もせずサクサクと帰宅の途についた。↓今ここ。(あ、イネオス達とは学園入り口で分かれたよ)
「で、大丈夫?ロシュ君?」
帰りの馬車の中1人、グロッキー気味なロシュ君に声をかけた僕。
ロシュ君「うっ、す、少しマシになりました・・・」
「うーん、外で魔力切れを起こすまで、魔法を使うのは気をつけた方がいいよ、危ないから。やるなら家のベットで魔力を使い切った方がすぐ横になれるし、そのまま寝れるから手間がなくて良いよ?」
ソル「アトリー様、普通は魔力切れを起こすまで魔法を使わないように言うのが親切ですよ?」
「えー、でも、魔力を最大限使って回復させる方が魔力容量を増やせるんだもん、それをやりたいって言ったロシュ君の意気込みを無駄にするような事は言わないよ。それにこの事を教えてのは僕だし・・・」
ソル「それはそうですが、普通はそんな辛い事を率先してまで魔力容量は増やすものじゃないんですよ?普通の一般市民の方の基礎魔力容量からして、その訓練で増える魔力容量も限界はありますからね?」
「むう、でも、一般市民の人でも魔力容量を最大限引き上げておくのはいい事だと思うよ?もしもの時に役に立つと思うもん」
限界ギリギリまで自分の魔力を使用すると強い倦怠感、めまいや吐き気など、様々な症状に見舞われるが、限界まで使用した魔力が回復するときに、元の魔力容量よりほんの少しだけ多くなる、だが、その方法はこの世界ではあまり知られていない事だったようで。僕がソルや家族、友人達にそう教えたことがきっかけで公爵家を初め交流のある貴族家ではこの訓練方が定着しつつある。だが、まだ一般市民の間ではメジャーではないようだ。僕の中での一般市民代表と言っていいロシュ君にも、その知識を惜しみなく披露したが故の今の惨状だったりする・・・
*魔法の威力を鍛えるのはまた別の話です。
ロシュ君「ソル様、これは僕が望んでしていることなので・・・」
ソル「・・・はぁ、無理は禁物ですよ。それと、ロシュ君、この方を目標にしてはいけませんからね、僕もこの鍛錬をいつもしていますが、アトリー様の魔力容量に全然追いつく事はできていませんので」
ロシュ君「えっ!?」
「ん?」
ロシュ君「ア、アトリー様の内包する魔力容量はそんなに凄いんですか⁉︎あ、いや、以前の“公開実技授業“でお使いになっていた魔法を見て、アトリー様の魔力量はとても多いんだろうなとは何となく思っていましたが、あれが全力でないことも分かってしてました。でも、あのアトリー様のご様子からは僕では全力の魔力容量は推し量れないので、いつも魔法の実技授業でソル様がお使いになっている魔法を見て、アトリー様の魔法はもっと凄いんだろうなぁ、て思ってました、でも自分の予想より遥か上のお答えだったので驚きました・・・」
(あーね、僕が学園内で魔法使ったのなんて、ほんと数えれるぐらいしか使ってないから。僕の魔力容量の限界を見た人はいないもんな。口には出さなかったけど、ロシュ君的にはソルと同じぐらい、それよりちょっと上って思っていたのかな?まぁ、本人も自分の限界なんてよく知らないんだけどね・・・( ´ ▽ ` )しかし、ロシュ君もまだ魔力容量の多さ=魔法の威力の強さって勘違いしてるな、そこはおいおい認識を改めさせないとな。じゃないとロシュ君の為にならないし・・・)
僕が学園に入学して授業で魔法を使った回数はそう多くない、何故なら、魔法の勉強は魔法学基礎の座学から始まり、実技での授業は4月の“公開実技授業“で披露したミュージカル風の魔法を見せた以外は、必要最低限でしか使ってなかったからだ。僕の魔法を使っている所をしつこい相手を牽制する時の小技ぐらいしか見たことのないロシュ君には、僕の魔力の全容など想像できるものではなかった、と言うことだろう。それに4月の“公開実技授業“以降、“魔法実技指導の授業“では攻撃魔法の使用を禁止されて、授業は極力、見学するように言われてしまった。それも原因の一つだろう・・・
ソル「ロシュ君の勘違いも仕方ないですが、よく考えて見てくださいね。僕が授業で魔法を許されているのにアトリー様に許可が出ない理由。それは僕達よりはるかに強い魔力と多い魔力容量を持っていると言うことです。アトリー様が攻撃魔法を軽い感じで使ったとしても、魔法の威力が桁違いになるので使用が許されないんです。でもまぁ、アトリー様が魔法の威力調整を誤ることなんて無いに等しいですけどね・・・」
「だよね、失礼な話だと思わない?魔力容量が多すぎて威力が高くなる可能性があるから、授業内での“攻撃魔法“の使用を禁止されるなんてさ。僕は学園に学びにきたのに見学って言われて、授業に参加できないなんて理不尽だよね?まぁ、魔法の威力は強い方だけど、もし制御に失敗しても天華達がいるから大丈夫なのに・・・むぅ・・・」
と膨れていると。
ロシュ君「ア、アトリー様の魔法や魔力容量はソル様とは桁違い、と言うことなのですね?」
ソル「簡単に言ってしまえばそう言うことです」
ロシュ君「す、凄いです!僕の思っていた何倍もの魔力容量をお持ちだなんて!アトリー様の全力が見てみたいです!僕には到底無理な領域にいらっしゃるのは分かってはいるんですけど、少しでも皆さんの魔法に追いつきたくて、今日はちょっと無理をしてしまいました。でも少しでも皆さんに近づく事ができたなら、いつか一回だけで良いので冒険者活動をしているアトリー様が魔法を使っている所が見れるかなって・・・」
「・・・・ロシュ君は僕が魔法を使っている所がみて見たかったの?」
ロシュ君「はい!初めてみたアトリー様の魔法が凄く綺麗で感動したんです!だからもう一度だけでもみたいって思って!」
(な、何、この純粋で可愛い生き物⁉︎可愛すぎか!!(゚∀゚))
本当に感動したように目を輝かせて真っ直ぐ話すロシュ君に、僕は胸の奥がくすぐったくなるのを感じた。
「ん、ん、そ、そうなんだ、そんなに僕の魔法が見てみたいなら、僕の家に滞在している間だけでも一緒に訓練所で魔法の訓練する?」
ジュール『照れてるね』天華『照れてますね』夜月『うむ、照れてるな』春雷『ふふっ、照れておいでですね』雪花『照れてる姿が可愛いです!』
(う、うるさいよそこ!ぼ、僕は別に照れてないもん!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾)
夜月『家族以外でお世辞抜きに真っ直ぐ褒められたのが嬉しかったんだろう?素直になれ』
ジュール『ふふっ、照れ隠ししてる~』天華『可愛いですね~』
(か、可愛くないもん!も、もう!知らない!o(`ω´ )oプイッ!)
『『『『クスクスッ』』』』
馬車内で各々寛いでいるジュール達が僕を見ながら揶揄うように指摘してくる。念話で言い返すも可愛いとまた揶揄われるので聞こえないふりをした。
ロシュ君「えっ!本当に良いんですか⁉︎」
「う、うん、別にいいよ、僕とソルはほぼ毎日一緒に何らかの訓練をしているからね。夕食後の魔法訓練なら他の人もいるから楽しいと思うよ?ね、ソル?」
前のめり気味に聞いてくるロシュ君に少し引きながらも、午後の訓練をすすめた。そしてソルにも話をふると・・・
ソル「そうですね、魔法訓練にはジンさん達やアトリー様のご兄弟も訓練場に来られますし、公爵家の騎士団の団員も参加します。団員の中には一般市民出の騎士団員もいますので、ロシュ君でも気軽に参加できると思いますよ」
と、ロシュ君が気兼ねしないように他にも参加者がいると言いながら魔法の訓練をすすめてくれた。
ロシュ君「あ、ありがとうございます!参加させてください!」
こうして、この日から公爵家の魔法の訓練にロシュ君も参加することになったのだが、その訓練にてロシュ君の顎が外れんばかりに驚いたのはまた別の話・・・
ロシュ君の訓練参加の話が終わってからも、なんやかんやとお喋りしている間に、公爵家のお屋敷に帰り着いた僕達を玄関で待ち構えていた人がいた。
「あれ?カイルが玄関で待ってる?」
(珍しいな、どうしたんだろう?様子が変だな?そう言えば、グロッキーなロシュ君に気が取られてて気づくのが遅れたけど、迎えにきたオーリー達の雰囲気もいつもと少し違ったしな・・・なんかあったか?)
そう思いながら停車した馬車から降りると、他の皆んなが降りたのを確認したカイルさんが話しかけてきた。
カイルさん「皆様、“ご無事“のお帰り頂けましたこと安堵いたしました。急ではございますが邸内で旦那様方がお待ちですのでご案内いたします」
(“無事“にねぇ・・・何か不測の事態が起こったって事でいいのかな?今日は周りに人の気配が多すぎたから、索敵のスキルは使ってなかったけど。もしかしたら陰から何か仕掛けられていた可能性があったか?でも、ジュール達もそんな気配察知してなかったしな・・・でも、今日も護衛の“影“がついていたのは確かだし・・・陰からじゃなくって堂々と接触してきたやつか?あの人の群れの中に怪しいやつでもいたのか?・・・まぁいい、父様が呼んでいるってことは詳細を話してくれるってことだろう、それに父様達?ね、他に誰がいるんだろう・・・自分で考えるより行って見た方が早いか・・・)
「ここにいる全員ってことで良いんだね?」
カイルさん「はい、アーディ様にもお越しいただく様にとの事です」
「そう、分かった、じゃあ皆んな行こうか」
少し気になる言い方をしたカイルさんをその場で問いただしても意味はないので、サクサク話を進め、父様達?がいる場所に案内してもらった。
コンコンッ
カイルさん「旦那様、皆さんをお連れいたしました」
(会議室を使うなんて珍しいな、僕、初めて入る・・・)
案内されたのは屋敷内にある会議室、滅多な事では使用しない場所に案内されて、少し驚いた。
父様「入りなさい」
入室を許されて中に入ると、広い室内にはとても重厚な長い机があり、その両端に複数の椅子が並んでいた。その中央奥の上座には父様が座り、何故か次席にはジル叔父様が座っていた。
(ジル叔父様?なんでジル叔父様がここにいるんだ?)
父様「皆んなお帰り、席は好きな所に座ってくれ」
そう言われたので僕はジル叔父様の対面の席に座り、僕の後ろに立とうとしたソルを無理やり横に座らせ、その横にロシュ君も座らせた。仁達は少し迷った様子を見せたがジル叔父様が手招きしたので、そのまま誘われてジル叔父様の横に並んで座った。
父様「急に呼び出してすまなかったね。でも皆んなが無事に帰ってきて嬉しいよ。少し心配してたんだ」
「・・・父様、一体何があったのです?」
父様「それがだね・・・・・・」
学園に来た迎えの雰囲気といい、帰ってきてからの父様達の様子といい、何かしらの出来事が起こった事は間違いないと思い直球で父様に理由を聞くと。父様が真剣な表情で話しだした・・・
父様の話によると、今日の僕達の登校について行った“影“が1人、緊急の連絡を持って帰って来た所から始まった。今日の午前中の授業を僕達が受けている間に、国の影騎士からもたらされた情報が問題を呼んだらしい。
通常、“勇者候補“である仁達には国と公爵家、両方から護衛として影騎士がついている。今日の朝も国の影騎士が屋敷外での護衛の為、常時護衛している公爵家の“影“と合流し登校、学園に着いたら学園内でまた別の人員と合流するのだがその時に、先日の“始業式“でジュールが気付いた、“例の薬”臭いご令嬢達の事で不可解な事が起こったと話したそうだ。その影騎士が言うには“始業式“で見かけたご令嬢達は“例の薬“を服用した事で情緒不安定だったので、療養の為に学園を休んでいたはずなのに、その彼女達の“学園生徒証明徽章《ガクエンセイトショウメイキショウ》“、略して“学章《ガクショウ》“が学園内にあることが感知されたそうだ。
*学園の制服には必ずついているピンバッチ型の“学章“には、個人を識別し学園内に限り、どの生徒がどこにいるかが把握できる機能がついていた。この機能によって学園内での警備強化に一役買っている。それがあるから学園の理念の一つである学園内での身分は問わない、と言う理念に基づいた規則で学生以外の護衛や従者、使用人などの同行を禁止とさせていた。
(へぇ~、この胸についてるバッジ、“学章“にそんな機能があったんだぁ、・:*+.\(( °ω° ))/.:+初めて知った!ん?待てよ?その話が本当なら・・・・)
“学章“の本来の機能を知って目を輝かせた僕だったが、父様の話の核心に気づいた。
「父様、それは、その療養中の生徒の“学章“を使って部外者が学園内に侵入したと言うことですか?」
「「「「「⁉︎」」」」」
父様「そう言う事だ・・・だから皆んなを心配していたんだよ」
(父様が心配するのは当然か、僕達を襲うような侵入者だったら大変なことになっていた可能生があったんだから・・・ん?でも、今、ジル叔父様がここにいる意味は何だ?・・・・もしかして、その侵入者が誰かまだ判明してないのか?“学章“の機能があるのに?何故?もしかして、居場所を特定する認識範囲がそこまで精密ではない?だから僕達をここに呼んだのか・・・と、言うことは・・・怪しいのはあの人達か?・・・)
父様達が僕達をここに呼び出した意味に気付き、より事の深刻さに眉を顰めた。
「父様達は僕達がその侵入者に接触され何か仕掛けられたか心配なさってたんですね?」
ジル叔父様「あぁそうだ、でも、今“見た“限り、皆んなどこも以上は無さそうだから安心したんだよ。アトリーも普通だし、俺は確認しなくて済んだ」
(あぁ、それで、カイルさんがわざわざ、玄関まで出迎えに来てたんだな。魔力視スキルや精霊視スキルで何処か異常がないか確かめるために・・・その上でジル叔父様が“鑑定“するつもりだったのか・・・まぁ、仁達に異変があれば僕が黙ってないから、僕の態度を見て確信が持てたって事か)
「えぇ、確実に皆んなに異常はありません・・「「ほっ」」・・父様達が一安心なさった所で、お聞きしますが、侵入者の特定はまだ済んでいないのですよね?目星はついておられるんですか?」
ジル叔父様「っ!・・・話しが早いにしても程があるぞアトリー・・・」
「少し考えた上で、消去法で予測したまでです。“学章“の認識範囲が広すぎて人物の特定には役立たなかった、と言う事ぐらいまでしか予測できませんでした。なので侵入者の正体または送り込んできた国などは予想できませんでしたよ?あえて目星、心当たりを上げるとするなら、今日すでに仁さん達に接触してきた、“アナトリ王国“出身者らしき男子学生2人と、女子学生1人、の3人ですかね?」
「「何っ⁉︎」」「「「「「えっ⁉︎」」」」」
「うーんでも、まだ3人しか目星はついてないんですし、確証もないです、“学章“を盗られた人の人数とはあいますか?もし数が合わないようでしたら別の人の可能性も出てきますね。あーでも、別行動をしていた可能性もありますか・・・んー?けど、“学章“をと奪ってまで仁さん達に接触してきた割には誘い方が適当、と言うか、雑のような気がする・・・あ、もしかしたら、学園に入る事自体に目的があった?その可能性もあり得ますね、なんせ学園内には各国からの王侯貴族達が留学してきてますから、狙いが仁さん達だけとは限りませんし・・・・うーーん、やはり、まずは今日、仁さん達に接触して来た人達が本当に在学している生徒なのか確かめる所からするべきですよね。あくまで今の話は予想であって事実ではないですし、裏どりが済まない事には話は進みませんから。そもそも、今現在の“勇者候補“の対応の取り決めはどうなってるんでしょうか?勧誘などの制限などはしていないのしょうか?・・・・うん!やっぱり早めにあの魔道具を改良して仁さん達の守りを固めた方が手っ取り早くて良いですね!作案はできてますから、あとは媒体を選別して、付与をして魔法陣を刻めば・・・・・」ぶつぶつっ
それぞれの驚きをよそに考えうる限りの予想を口に出しながら頭を整理していると・・・
ソル「アトリー様、今は旦那様に今日の出来事のご報告をなさったらいかがですか?魔道具の制作は後ほど僕も手伝いますから。ほら、戻ってきてください」
と、ソルに肩を揺らされて考察没入モードから引き戻されたのだった・・・・
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