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第3章 少年期 学園編

40話 実技授業の合間

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 魔法の実技授業が終わり昼からの武術の実技指導の公開授業が決定された後。

サフィアス叔父様「では、一旦解散とする、生徒は昼食をとってコチラに時間内に戻ってくるように、来賓の使者殿達には学園の迎賓館で昼食を用意しているのでそちらに案内させるので案内に従い昼食を楽しんでくれ」

 サフィアス叔父様の言葉と同時に控えていた王城の侍女や執事らしき人達案内人と教師達の誘導のおかげで次々観客席から人がいなくなっていく、その間 僕とソルとシベラス叔父様は散らかしてしまった演習場の地面を元通りに魔法で直していた。

イネオス「アトリー様、今日の昼食はどうなさいますか?ご家族がお越しになっているようですし・・・」

「あ、イネオス、そうなんだよね、どうするんだろう?父様達も迎賓館に行くのかな?それなら僕達はいつも通りにすれば良いだけだけど・・・」

(後 着替えもしなきゃだしね・・・)

 今は学園の制服の上から魔法防御効果のある学園指定のローブを着ているが武術の授業の時は動きやすさ重視のこれまた学園指定の物理耐性効果のある運動着に着替えて、各々の戦闘スタイルに合わせた武器や防具を装着しなければなら無い。(これは自前、ただし学園の審査が必要、一応貸し出しもある)

シベラス叔父様「その事だけど、アトリーとソルは陛下ご夫妻と家の者達と一緒に昼食を取ることになっているんだ、すまないが君達は別に昼食をとってくれるかい?」

(そんな気がしてた)

イネオス「そうなんですね…、分かりました!では、僕達はこれで失礼しますね」

「ごめんね、皆んな一緒に昼食とれなくて…」

(僕的には今からある堅苦しい昼食会より皆んなと気軽な いつものお昼ご飯が食べたかったよ~)

ヘティ「いいえ、気にしてませんわ、ご家族とゆっくりなさって下さい、また後で先程の場所でお会いしましょう」

ベイサン「アトリー様、ソルもまた後で!」

「「うん、また後で!」」

 明るく挨拶を交わした後イネオス達は昼食を取るために演習場を後にした。

シベラス叔父様「ふふっ仲がいいね」

「「はい!仲良しです♪」」

シベラス叔父様「ふふっ、その様だね、楽しそうで良かったよ、ふふっ」

?「まぁ、“あの“シベラスが穏やかに笑ってるのを初めてみたわ」

 後ろから どこか意外そうな声を発した女性の声が聞こえた、振り返るとデューキス家の家族全員とサフィアス叔父様、その横に先程遠目に見た王妃様がいた、声を発したのはどうやら王妃様のようだ。

シベラス叔父様「王妃様、私が全く笑わない様な言い方はやめて頂きたい」

王妃様「あら、そんな事は一言も言ってないわよ?うふふっ」

(ほう、中々 良い性格をしていそうな王妃様だね?)

王妃様「それより、そちらの可愛い紳士達を紹介して頂戴♪」

シベラス叔父様「・・・はぁ~、分かりました、コチラにいるのが私の兄の息子アメトリンです、その隣にいるのが彼の従者兼執事のソルドア君です、2人とも王妃様にご挨拶を」

(え、いいの?僕達が先に挨拶して)

 一応 基本的にこの国では身分が高い人が先に自己紹介の挨拶をするのがマナーなのだ。

「・・・、いいのですか?」

サフィアス叔父様「あぁ、今は人目も無いから気にしないでいいよ」

(まぁ、前に初めて会った他の王族の何人かにも先に挨拶したしな、いいの か?)

「あ、はい、では、初めまして王妃様、僕はデューキス公爵家当主の三男アメトリン・ノブル・デューキスと申します、本日はお美しい王妃様にお会いできて光栄です、それとコチラが聖獣のジュール、夜月、天華と言います、以後お見知り置きを、最後に後ろにいるのが僕の幼馴染で従者兼執事のソルドアです」

ソル「初めまして王妃様、先程ご紹介頂きましたアメトリン様の従者兼執事のソルドア・ノブル・ソンブラと言います、以後お見知り置きを」

 ソルと2人でいつもの様にそつなく挨拶をするといつも通り相手がフリーズ、しばらく待つと。

王妃様「・・・はっ!、あまりに可愛らしく完璧な挨拶に驚いてしまったわ、それにあの凄い魔法の実技演習・・・、本当に今年10歳?家の12歳の“ロズ“よりちゃんと出来ているわ・・・、あ、自己紹介するのを忘れていたわね、わたくしはこの国の王妃を務めています、スターローズ・ロア・ウェルセメンテと言います、気軽にローズと呼んで頂戴♪」

 と、茶目っ気たっぷりに挨拶してきた この王妃様は珍しい瞳をしていた、綺麗なピンク色に星の光が輝くような煌めきが入った“スターローズクォーツ“の瞳を持ち波打つハニーイエローの髪をした愛らしい印象の女性だ。

(ふむ、ヒロインポジションにいそうな女性だ、それより呼び方か、ローズ叔母様と呼ぶにはまだ若過ぎるし呼ばれたく無いだろうから・・・)

「・・・ローズ様?」

王妃様「うふふっ、“ローズお姉様“でもいいのよ?」

(“ローズお姉様“って…、呼ばなきゃだめだろうか?・・・それより一国の王妃がこれでいいのだろうか?)

父様「アトリー、言いたい事は分かるが公務の時はちゃんとしているから心配しなくてもいいよ、王妃様、時間が限られているので早く場所を移動しましょう、子供達にはちゃんと食事をとって貰わないといけませんから」

ローズ王妃「あらら、そうね、お話はご飯の後にしましょう」

(ほっ、ナイスフォロー父様!)

 僕の思った事を察した父様が話を逸らしてくれたおかげで僕の“ローズお姉様“呼びを回避できた。その後すぐにやって来た従者らしき人の案内で僕達の昼食会場へ案内された、案内された場所は学園内の迎賓館の大広間の一室だった、ここにくる前にチラッと見かけた各国の使者達はダンスホールの方でビュッフェスタイルでの昼食の様だったがコチラではコース料理が出てくるみたい。
 大広間ではデューキス家の使用人達もいてそれぞれの専属が給仕をしてくれるそうだ、入ってきた僕達が着ていたローブもオーリー達が預かってくれてその上 生活魔法の“クリーン“をかけてくれた、綺麗になった所で席に案内されて座るとウキウキした気分になった。

(ふふっ今日は珍しく家族全員で昼食を取れるんだ)

 最近は父様がカイ兄様に次期当主としての領地のお仕事を教えたりして忙しく、母様は10年ぶりに王都に長く滞在する事で公爵夫人として王都の社交界の挨拶周りで忙しい、その上カミィ姉様は結婚間近のため婚約相手のお屋敷に花嫁修行の為 滞在する事が多くあまり公爵家の屋敷には帰ってこない、お祖父様とお祖母様はいつも屋敷に居るけど何やら お忙しそう、ライ兄様とヘリー姉様は学園での委員会で遅く帰ってくるので必然的に屋敷では聖獣3人とソル、後は僕の専属の使用人4人がいつも居るメンバーなのだ。寂しく無いと言えば嘘になるが皆んなそれぞれする事があって一緒にご飯が食べれない事はある、そこは僕でも分かっているのでこうやって家族 皆んな揃って食事ができるのが何よりも嬉しい。

(シベラス叔父様も一緒にご飯を食べれる♪嬉しい♫・・・嬉しいんだけど、この並びでいいのかな?)

 僕とソルを真ん中に両側に父様と母様そのまた両側に他の家族が均等に座り、僕の真正面に国王と王妃、いつの間にか増えた その他王族、ソルは座る場所を間違えてないかと何度も確認していたほどだ。

(この長いテーブルってこんな使い方するもんだっけ?国王って普通 上座に座るんじゃなかった?こんな使い方してるのって前世でも国のお偉いさんが同盟国のお偉いさんと会談をしてる時ぐらいしか見た事ないよ⁉︎)

 しかも いつの間にか第2王子のブルクオツ・レイ・ウェルセメンテ、クオツお兄様と僕より少し年上に見える 王妃様に似たピンクの瞳に黄色みの強い金髪で顔はしっかり王族顔で父親似のヤンチャそうな少年がいた。

(第3王子かな?さっき12歳の子供がいる様な事言ってたし、確か“ロズ“、瞳の色からして“ローズクォーツ“かな?)

サフィアス叔父様「さて、全員揃ったな、そうだ、アメトリンは初めて会うだろうから先に紹介しよう、私の横にいるのは私の3番目の息子の“ロズクオツ・レイ・ウェルセメンテ“だ、今年学園の3年生になった、アメトリンより2つ年上の12歳だが仲良くしてやってくれ、さぁ“ロズ“挨拶を」

第3王子「“ロズクオツ・レイ・ウェルセメンテ“だ、俺はお前に興味がないから今後 学園内で会っても関わるな、ふんっ」

 と、かなり礼儀を欠いた挨拶をされた。

「「「「「⁉︎」」」」」

サフィアス叔父様「ロズ!」

ローズ王妃「ロズ!あなたその歳になってまでちゃんとした挨拶もできないなんて母はとても恥ずかしいわ!それになんて失礼な態度なの⁉︎アメトリン君に謝りなさい!!」

ロズ王子殿下「いやです!なんでこんな奴に謝らなければいけないのですか⁉︎こいつの為に父上や母上がわざわざ学園に来てまで各国の使者達に振り回されているんですよ⁉︎たかが公爵家の三男のくせに父上達の手を煩わせるなんてっ!「ロズっ!!」っ!」

サフィアス叔父様「そこまでだ、いい加減にしなさい「ですが!父上!」黙れっ!お前のその行動が私の顔に泥を塗っているのが分からないのか⁉︎」

ロズ王子殿下「っ!・・・申し訳ありません、失礼します・・・・」

ガタンッ ダッ! 「「ロズ!」」

 僕を睨んで突然、席を立ち走って大広間を出て行ってしまった。

(あらら、反抗期?もしくはかまってちゃん?まぁ両方かな?)

サフィアス叔父様「いい、放っておけ、あの子は少し頭を冷やした方がいい、すまない、アメトリン、君に不快な思いをさせてしまった、今回の事はコチラが勝手に決めた事、むしろ君が1番周りの大人に振り回されている被害者なのに…、それを君のせいにして真実が見えていないあの子はまだ王族としての教養と理解力がまだまだ足りない、もし今後 学園内であの子にあったとしても逆に無視して構わない、あの子には私からきつく言い聞かせるので、あの子が言った事は気にしないでくれ」

 サフィアス叔父様の隣でローズ王妃とクオツお兄様が申し訳なさそうな表情でコチラを見ている。

「はい、僕は気にしていません、第3王子殿下がご両親思いの優しい方なのが分かりますので、だからあまり怒らないであげて下さいね?多分、両陛下の健康を気遣ったのと僕に両陛下を取られた気分なんでしょう、なのでこれからはもっとかまって話を聞いてあげて下さい、あ、その時 僕の名前や話題は出さない方がいいですよ、出すと余計に拗ねて頑なになると思いますから、反抗期ですし」

「「「「「・・・・・・」」」」」ポカーンッ

(あはははっ!皆んな同じの顔してる!面白っ!それに僕に嫉妬しているだけの坊やに可愛いとは思っても怒りなんて湧いて来ないよ!)

 僕の発言に目を点にして呆気にとらわれている周りの人達の顔をニコニコしながら眺める。

「それより、そろそろ、食事を始めませんか?あまり時間がないので…、それに授業の前に着替えも必要ですし」

サフィアス叔父様「あ、あぁ・・・、そ、そうだな先に食事をしよう」

 サフィアス叔父様が壁際にいた執事さんに手をあげて合図を送る、他の皆んなと同じ様に目を点にしていた執事さんがハッと気を取り直して「畏まりました」と一礼して近くにあった扉を急いで出て行った。

(ご飯、ご飯、何が出てくるのかな?)

 その場にいるソルと家族以外の人達の(何この子⁉︎)っていう視線を丸っと無視しながら今から来るご飯に思いを馳せる事にした。

父様「ふぅ、いつもながらこの子は、全く・・・、アトリー、本当に怒ってないのかな?」

「?、はい、全然怒ってませんよ?第3王子殿下の言いたいことも分かります、だって自分の両親がよその子供の世話ばっかり焼いてるのって気に食わないじゃないですか、それに僕だって父様達が無理してお仕事してるのは心配します、その原因が自分じゃないのなら尚の事 腹が立ちますよ」

父様「そうか、アトリーはロズ王子の心が分かったんだね?」

「うーん?心がと言うより“思考が読みやすかった“だけです、第3王子殿下はとても素直で優しい方ですから」

(僕と違ってね・・・、僕は根が素直では無いし、前世での暮らしの汚い大人の思考があるからねぇ~、もとお腐れ様な上にショタコンにも片足突っ込んでいたからな、ツンデレ少年なんてご馳走でしかない!まぁ、心も読もうと思ったら読めるけど“情報開示“で)

(あはははははっ)と心の中で高笑いしている間に大広間の空気は緊張感を持ち大人達は凄く微妙な顔をしていた、それも仕方ないことだ僕が言ったことは裏を返せば第3王子殿下は王族として国際状況を理解できず歳下にまで気を遣わせる単純馬鹿と言える、だから僕の言った言葉の裏が読めた大人達が微妙な顔をしていたのだ。

(まぁ、あの性格だと貴族社会に馴染めなさそうだよねぇ~、今のこの国の立ち位置が理解できてないのは致命的だ王族に向いてない、ただ、普通の12歳の子供って事だね、でもそれがそのままではいけないのが王族って言う立場、それが元々の性格なのか、もしくは誰かにそう言う風に仕向けられたか・・・)

サフィアス叔父様「・・・はぁ~、つくづく君の能力が高いのが身に染みるよアメトリン、君は今 何を考えているんだろうな?」

「?、今はお昼ご飯の内容が何か気になってます!」

サフィアス叔父様「ぷっ、あはははっ、そうか、そうか!お昼ご飯の内容が気になるか!ロズの無礼な態度よりご飯か!あはははははっ」

 サフィアス叔父様の言葉に今のこの空気を変えるために正直な思考を話すと笑い出して止まらなくなったサフィアス叔父様、父様達は仕方のない子だと言いたげな表情で反対にローズ王妃とクオツお兄様はまたもやポカーンッとした表情をしてコチラをみていた。

サフィアス叔父様「はははっはぁ・・・・・ふぅ、すまないな、皆、あの子の教育は再度見つめ直す必要がありそうだ、周りの人間も一度 身辺調査する、それであの性格が治ればいいが、あれでは王族としての勤めも任せられない、本当にすまない、アメトリン気遣わせてしまって」

「さぁ?何のことでしょう?僕はお腹が空きました、ご飯はまだでしょうか?ふふっ」

サフィアス叔父様「ふふっ、あぁ、そうだな、そろそろ昼食が届く頃だろう、存分に楽しみなさい」

「はい♪有り難う御座います、サフィアス叔父様」

(自分の家族の事だから自分で解決してねサフィアス叔父様)

 先程のサフィアス叔父様の言う通り 僕は国際関係のマウントの取り合いに巻き込まれただけ、強大な神々の寵愛、言うならば大きな後ろ盾を持った僕と言う存在を取り合った国同士の駆け引き。この世界では重要な存在としてこの世界に生まれた特異点、それがこの世界最大の大陸の国力第2位の国にいるとなれば、この国にこれ以上の力を持たせたくない近隣諸国だけではなく、国力が乏しい全ての大陸の国々が自国に取り入れる為の工作を仕掛けてくるのが当たり前、だがそれは本人の意思を丸っと無視した くだらない駆け引き、それを分かっていてもなおその駆け引きに対応せざるおえないのがこの国の国王であるサフィアス叔父様の仕事だ。

 そんな忙しいサフィアス叔父様の足を引っ張るような行動をする第3王子殿下は王族としてどこか歪だ、その歪さが他者からの干渉の結果なのかもしれないとなればこの国に干渉してきているものがいると疑うのが普通、そんな事を今年10歳の子供に指摘され、その事で一国の国王が頭を下げたなんて非公式の昼食会といえどあってはならない。

 だから僕はサフィアス叔父様の謝罪もお礼も受け取らない、ただお昼ご飯を楽しみにしているだけの子供、それだけだ。

 そう思考していると、今回は食事はしない予定の天華が。

天華『アトリー、ご飯が来ましたよ』

(あ、本当だ美味しそう♪)

 また無意識に天華を撫でながらぼーっとしていたようで天華に言われて扉方からカートに乗せられた料理の数々に目を奪われた、その後は配膳される料理を美味しく頂きながら、楽しく会話を交わしデザートまで食べ終わると。

お祖父様「そうだ、アトリー、次の授業はいつもの“刀“を使うのか?」

「そうですね、試合をするなら使いません、あれは切れ過ぎて危険なので」

お祖父様「そうか、それはいかんな、変わりはあるか?」

「学園の備品をお借りしようかと」

お祖父様「ふむ、刃引きもしておるからな、その方がいいか、今度 刃引きされた刀を注文するか・・・」

「はい、お願いします、お祖父様」

お祖父様「うむ、任せておけファッブロに頼んでおこう」

「有り難う御座います、お祖父様♪」

(お祖父様に頼んでおけば確実だろう)

クオツお兄様「アメトリン君のその“刀“はそんなに危ないものなの?」

 僕とお祖父様のやり取りに興味を持ったクオツお兄様が質問してきた。

「はい、アダマンタイト製の特注品でして僕の魔力と相性が良すぎて刀身保護のために魔力を軽く纏わせただけで殆ど力を入れずにアーミーアントの首を斬り落としてしまいまして、うっかりすると武器ごと対戦相手を斬ってしまいそうになるのでせっかく使用審査に通った“刀”ではありますが試合形式の授業では使わない事にしたんです」

クオツお兄様「そこまで切れ味が上がるのは珍しいね、しかし、アーミーアントを討伐しているとは、本当に冒険者になったんだね・・・、アメトリン君、冒険者活動は楽しい?」

「はい!まだ2回しか行けて無いですがとても楽しいです♪」

クオツお兄様「ふふっ、君が楽しいなら何よりだよ、また機会があったら冒険話を聞かせてくれるといいな」

「はい、また機会がありましたら、クオツお兄様♪」

クオツお兄様「ふふっ、有り難うアメトリン君・・・、しかし可愛いなぁ、羨ましいよ、ライ、ヘリーこんな賢くて気の利く可愛い弟がいるなんて」

 クオツお兄様は同級生のライ兄様とヘリー姉様に話を振った。

ライ兄様「ふ ふ ふっアトリーは賢くて可愛くて気の利くだけじゃない、魔法も武術も強いからな!」ドヤァ

ヘリー姉様「もう、やだわ、ライったら、自分の事の様に自慢するんだから、まぁ、嘘では無いから許しますけど、後、ブルクオツ殿下、家の可愛いアトリーはあげませんからね」

クオツお兄様「え~、駄目かい?」

「「「「駄目!」」」」

 兄弟全員が即拒否した。

(おいおい、なんて話題で言い合いしてるんだよっ!もう!恥ずかしいな!)

「あ、あの!僕達そろそろ着替えないといけないのでお先に失礼しますね!行くよ!ソル!」

 周りの大人達が兄弟のやり取りを微笑ましげに見て、その中で僕の事を「あらあら人気者ね~」と揶揄うローズ王妃様、居た堪れなくなった僕はマナーとして返事を待たずに勝手に退室してはいけないが恥ずかしさに耐えれず授業の為の着替えを理由にその場を抜け出した。

(もう!恥ずか死ぬ!(>_<))













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