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第3章 少年期 学園編

9話 一緒に…

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 今日は色々あったけど楽しい1日になった今は夕食後の湯浴みの時間そうお風呂の時間だ!

 お風呂にはいつも聖獣皆んなと入るのだが他にも精霊達が集まって来る、そしていつも僕に歌をねだって来るのだ。

『ねぇねぇ、今日はあの歌、歌って♪』

『歌って♫』『歌って♩』

「あの歌って?どの歌かな?」

『いつもの優しい子守唄!』

『そう子守唄!』『あの優しいの♬』

 体を洗い流していると小さな精霊達からリクエストを貰った。

「あぁ、あの子守唄だね、良いよ」

 リクエストの曲は前世でハマっていたシリーズ物のRPGゲーム内で流れた歌詞の無い曲でゲーム設定では主要キャラの故郷の子守唄とされていた、曲名も“いつ○帰るところ“と言う曲名でこの曲が導入されたアニメーションシーンが凄く綺麗だったのを今でも覚えている、そのシリーズ物のゲームは1990年代では最新の3D映像を使っていてかなり話題になっていた。

「♪~~♫~♩~♬~~♪♩♫~♬~~♪~♫~~・・・・・・・」

(懐かしいなぁ、あのシリーズ、今は何番まで出たのかなぁ)

 歌を歌い始めると精霊達がキラキラ光りフワフワ飛びながら踊っている、何気に春雷と雪花も加わっていてゆらゆら揺れていた、その光景を見ながらゆっくり湯に浸かる。

(ハァ~、気持ちいい~、やっぱお風呂最高~、しかしここ最近 精霊達とお風呂入るのがデフォルトになってきたねぇ~)

ジュール『そうだねぇ~、精霊達はなんかいつも楽しそうだねぇ~』

(ふふっ、そうだね楽しそうだね)

天華『えぇ、いつも賑やかですね、精霊の量も日に日に増えているような気もしますし…』

(そう?僕にはちょっと分かんないかな?)

夜月『まぁそうだろう、少し離れて客観的に見ないと量の把握は難しいだろうな、アトリーからは近場にいる精霊だけしか見えてないようだし、私としてはこれ以上増えるのはやめて欲しいな騒がしくてゆっくりできない』

(え、そんなに?・・・あぁ~、確かに増えてるかも?あらら?何か端のほうで寝ている精霊もいるね~、ふふっ寝顔可愛い♪赤ちゃんみたい)

 目を凝らし少し離れた所を見てみると広い浴場の洗い場に置いてある湯桶の中で気持ちよさそうに寝ている小さな精霊を見つけた。

(こんな可愛い寝顔を見ると思い出すなぁ、前世で姉妹の子供を預かっていた時に寝かし付けるのによく歌っていたからな~、赤ちゃんや小さい子供の寝顔はメチャクチャ可愛いんだよねぇ~、ふふっ、・・・・・甥姪達は今何してんだろうね、こっちでは10年たっているけど向こうでも10年たっているのかな?もう皆んな結構大きくなってるんだろうなぁ~、・・・・・・皆んな 元気してるといいな・・・)

夜月『アトリー・・・』

 僕を気遣う夜月の声が聞こえた気がしたが僕は可愛がっていた甥姪達に思いを馳せながら、前世での家族が元気でいる事を願いつつ歌い続けた。



 数曲 歌い終わってお風呂を上がるといつもの寝る前のルーティーンを済ましベッドに入る、すると今日は久しぶりに前世の記憶の感傷に浸ってしまった僕を気遣ってくれたのか寂しく無いようにと夜月とジュールが通常サイズで僕の両側に来た、天華は小さいサイズで僕の頭辺りで丸まって精霊達皆んなも僕を囲むように寄り添って寝た・・・・

(ふふっフワフワモフモフ気持ちいい~、あったかい、皆んな有り難うお休みなさい・・・Zzzz)




 翌朝・・・

 僕は朝早くに起きて日課の訓練をソルとこなし軽くシャワーを浴びると家族と朝食を食べて自室に戻りまだ着慣れない学園の制服に袖を通した。

「うーん、今日は一応 刀も持って行こうか、でも持っていくと“収納“に入れる事になるから春雷達はどうする?」

 今日は学園帰りに冒険者ギルドに寄るので一応 武器を持って行った方がいいだろうと思い 刀を“無限収納“にしまって持っていく事にした、でも“無限収納“に刀をしまうと刀に宿っている春雷達がどうなるのか分からなかったので刀から出ている前提でどうしたいか聞いてみた。

春雷:『・・・そうですね、何か装飾品などでアトリー様が身につける物が御座いましたら そちらに一時的に入って置けますが・・・』

「装飾品ねぇ~」

(アクセサリーでも良いのか・・・)

ソル「それでしたら いつも付けている首元のアメトリンのブローチはどうですか?」

「あぁ、それが良いかもね 対のブローチだから1人一つに入ればいいし」

 今 普通にソルと精霊の春雷との会話が成立しているのは 今回 僕と契約したことで春雷達の精霊としての格が上がり人間世界に適応したことで他の人間とも会話が可能になったから、だそうだ。

雪花:『ん?これですか?・・・こ、これは流石に・・・』

「ん?どうしたの?」

 僕の首元についている“アメトリンのブローチ“見ていた雪花の反応が困惑しているようだったので声をかけて見ると。

春雷:『え~っとですね、アトリー様こちらのブローチはかなり強い守りの加護がついていますので私達には入る事ができないのです、申し訳ありませんが他に手頃な装飾品はございませんでしょうか』

「あ、あぁ、そう言えば忘れてた、これ神々の祝福の際にいつの間にかお守りになってたんだった、しかし入れないならしょうがないね、オーリー 制服に付いていても違和感のない装飾品を二つ選んでくれる?」

オーリー「はい、畏まりましたアトリー様」

 僕はオーリーに装飾品の選定を頼み 自分は刀を“無限収納“に入れた。

オーリー「アトリー様、こちらでいかがでしょうか?」

 オーリーが選んで見せてくれた装飾品はアメジストとシトリンの石が二つ並んではまっているダイヤ型の一組のチェーン式カフスボタンだ。

「うん、これならあまり目立たなくて良いかもね、春雷、雪花、これで良いかな?」

春雷:『はい、これなら入れそうです、選んで頂き有り難う御座います、オーリーさん』

雪花:『わぁ、これアトリー様の瞳の色と一緒ですね、こんな素敵な装飾品に入れるなんて嬉しいです!有り難う御座います♪』

 オーリーの選んでくれたカフスボタンを気に入った様子で嬉しそうにお礼を言っている2人、お礼を言われて照れてるオーリー、どちらも可愛くてニマニマしちゃう僕、そしてニマニマしている僕を呆れた顔で見ているソル。

天華:『アトリー、そろそろ出なくて良いのですか?』

「「「あ!」」」

 我に帰った僕は急いで時計を見ると予定より少し時間が過ぎていたので慌ててカフスボタンを制服の袖に付けて精霊達に入って貰った。

「よし、これで準備万端だね、・・・忘れ物ないよね?」

ソル「はい、今日は授業はないですから筆記用具があれば大丈夫ですので忘れ物はないと思います」

「だよね、じゃあ行こうか」

 忘れ物の確認を済まして玄関にいくと父様と母様が待っていたので近寄って行くと。

「あれ?、父様、母様、どうしたんですか?」

父様「ふふっ、見送りだよ」

母様「アトリーったら、ライやヘリーは先に行ってしまいましたよ、ふふっさぁ、アトリーも行ってらっしゃい」

 あらら、兄様達は先に行ってしまったのか、風紀委員長と生徒会長だもんね色々忙しいのかな?。

 どうやらライ兄様達は先に行ってしまったらしいが父様達は僕達を待っていてくれたみたいだ、父様に頭を撫でられ母様には軽く抱擁をされて送り出された、どうやらソルもいつの間にか反対側にいたセラスさんに優しく送り出されたようだ。

アトリー&ソル「「では、行ってまいります」」

 ちゃんと行ってきますの挨拶をして準備されていた馬車に皆んなで乗り込み急いで学園に向かった、予定より少し遅れて学園の馬車通学専用入り口に着いた時はもう生徒達で溢れ返っていた。

「あーあ、人混みを避けて早めに着く予定だったけどほんの10分程度でこの人の多さかぁ 明日はもっと早めに出たほうが良いかな?」

ソル「そうですね、もう少し早めに来ましょう」

カイン「ではその様に予定を組んでおきましょう」

「有り難う、宜しくね」

 あ、そうそう、王都での専属執事は相変わらずカルベインさんことカインがソルの補佐に付いている、ソルにもアミとダンが付いているけど ほとんど僕の専属に近い、まぁソルが自分でなんでもできるし、ほぼ毎日 僕と一緒にいるから纏めてお世話されている状態だ。

(まぁ、聖獣皆んなのお世話係も兼ねているから助かっているんだよね、お風呂上がりの体拭きとか、食事の後の汚れ拭きとかね)

 領地の屋敷でもソルとオーリーだけじゃ手が足りてなかったから、数人が持ち回りでお手伝いしてくれていた。

 そんな事を思っていると、カインが馬車を開けて降りオーリーとアミを下ろし ソルやジュール、夜月も降りていた、最後に僕が天華を抱いたままカインに差し出された手を取って馬車を降りると。

「「「「「ザワザワっ!・・・・・」」」」」

 先程まで賑やかだった馬車降り場がピタッと音がなくなり周りの人の視線が僕を見たまま微動だにしなくなった。

(はぁ、これが嫌で早く着たかったんだけどなぁ、家でゆっくりし過ぎちゃったからなぁ~)

 心の中でため息を吐きつつ地面に足をつけ数歩進んだ後、後ろを振りかえり。

「じゃあ、行ってくるね」

オーリー「行ってらっしゃいませアトリー様ソル様、お帰りもこちらでお待ちしております」

「うん、分かった宜しく」

 軽く会話を交わし前を向いて学園の校舎内に向かい歩き始めた、後ろでオーリー他3人の専属と馬車の護衛でついて来ていた護衛騎士達が頭を下げている気配がするが振り向かずにズンズン先に進む、視線を振り切るつもりで少し足速にそれでもみっともない歩き方はぜずに進行方向は常に何故か空いているので急いで通り抜けた…、まぁ進行方向が空いているのはただそこに居た生徒達が自ら避けているだけなんだけどね。(モーゼかよ!)
 人の花道を通り抜けやっと校舎内に入って軽く一息付くとまた気合を入れて自分達の教室までまた歩き出す、
すると、一年生の教室がある廊下に入った所でイネオス達と合流した。

「お早う皆んな、皆んな来るのが早かったんだね、僕は予定よりちょっと遅くなっちゃったから今日は皆んなに会えなくなるかと思ったよ」

イネオス「お早う御座いますアトリー様、僕達もさっきここに着いたばかりですよ、それに教室にはギリギリまで入らないようにしているので今度からどこかで待ち合わせしましょう、そしたら入れ違いになるのを防げるかと思いますよ」

「そうだね、その方が皆んなと気兼ね無くお話しできそう・・・チラッ」

 今この時でも同じ一年生達が廊下で会話している僕達を遠巻きに見ているのでとても落ち着かない。

ソル「早急に近場で落ち着ける場所を探しておきます」

「有り難うソル、お願いできるかな、あ、そうだヘリー姉様に聞いてみても良いかもね」

へティ「そうですね、ヘリーお姉様なら学園内の隅々まで知ってそうですもの」

「じゃあ、今日帰ったらヘリー姉様に直接聞いてみるよ、だから明日はまたどこかで待ち合わせしよう、良い場所を教えて貰えたらその時一緒に行こう♪」

(帰ったらヘリー姉様に速攻聞きに行こう!)

ソル「はい、では明日はこの一学年の区画の手前のホールで落ち合いましょう、一応明日は今日より早めに来れると思いますので、そうですね…朝8時頃に集合でどうですか?」

ベイサン「いいね、僕達は大丈夫だよ、ね、イネオス、へティ」

 ソルの提案にベイサンが同意して他2人も頷いて同意していた、その後も少し話していると教員棟がある方向から各クラスの担任の先生が来ているのが見えたのでそろそろ解散する事に。

「先生方も来られているからそろそろ教室に入ろうか」

イネオス「その様ですね、あ、そう言えばアトリー様、今日の放課後は昨日 仰っていた場所に行くのですか?」

「う?うん、そうだよ、だから今日の放課後は一足先に帰るね、色々お話ししたかったけどまた明日たくさん話そうね」

イネオス「そうですか・・・、じゃあ僕達も一緒に行っても良いですか?」

 イネオスが今日の放課後の予定を聞きてきたので普通に答えたらイネオス達も着いてくると言い出した。

アトリー&ソル「「え?」」

(ちょっ、え?ちょっと待って、今、イネオス達もついてくるって言った⁉︎)

「え、えっと、イネオス達もついてきたいの?な、なんで?見学?」

イネオス「違いますよ、アトリー様と同じです、冒険者ギルドに登録に行くんです、父上達にも許可は取ってますのでご心配入りませんよ」

 にっこり爽やかな笑顔で告げられた。

(ま、マジか・・・)

 ベイサンに視線を向けると、

ベイサン「僕もちゃんと許可は貰いましたよ」

にっ、と楽しそうに口角を上げて笑った、次にへティに視線を移すと、

へティ「私もお父様からお許しを得ていますわ」

と、ふわっと柔らかな笑顔で言われて、僕は目を瞑り上を見上げた。

 僕は昨日まで皆んなに冒険者になる事を一回も言ったことは無かった、それは皆んなにそれぞれの道を歩んで貰いたかったからだ、
3年前の襲撃事件の時皆んなを危険な目に遭わせてしまって申し訳なく思っていたのと、事件のせいで皆んなの平穏な日々に似つかわしくない“危機意識“を植え付けてしまったことで皆んなが“武力を持つ“と言う“平穏“とは真逆の方向に走り出してしまった僕もあの時必要だと思い焚き付けてしまった、
 後になって自分が彼らを危険な方向に導いてしまったのではないかと後悔した、彼らはまだ10歳で学園卒業までは親の庇護下でのびのび暮らしてゆっくり自分の将来を考えていいはずだ、これは僕の自己満足かもしれないけどイネオス達には僕とは全く別の未来を生きて欲しかった…、特にへティは女の子だし将来は何処か貴族の男性と結婚するだろうから危険な事をして欲しくなかった…、でも皆んなはそんな僕の思いは関係ないとばかりに僕と冒険者になりたいと言ってきた。

 僕は嬉しい様な困った様な複雑な気分で目を開け再度イネオス達を見た、3人は僕の目を真剣な表情で受け止めた。

(・・・これは止めても無理なやつだ・・・、はぁ、全てを決めるのは自分自身って事か)

「ふぅ・・・、分かった、じゃあ放課後もここで待ち合わせて一緒に行こうか」

 僕は3人を説得するのは無駄だと悟り放課後の冒険者ギルドには一緒に行くことを約束した。

イネオス達「「「はい!」」」

 嬉しそうに返事をするイネオス達を僕は少し困った表情で見ていたがソルはニコニコ嬉しそうに眺めていた、その後すぐに各々の教室に入り席に着いた。

(あの嬉しそうな笑顔は反則だよ・・・)

天華『複雑そうですね、アトリー』

(そりゃあそうだよ一緒に冒険者してくれるのは嬉しいけど危険が伴うのは確実だからね怪我はして欲しくないし、僕の目の届く所にいてくれればどんな大怪我してたって治してあげれるけど、見えない所で大怪我して死んじゃったりしたら僕・・・)

天華『アトリー、まだ始まっても無い冒険での後悔しても意味はないです、それに皆さんは怪我も承知で冒険者になるって決めたんでしょう?それに皆さんが一緒に冒険してくれるとは限りませんよ、登録だけかもしれませんし』

(ぷっふふっ、そうだね、登録だけかもだし、そもそも僕とパーティー組んでくれるかもまだ聞いてないものね、ふふっ)

天華『そうですよ、それに「可愛い子には旅させよ」って日本のことわざがあるんですから少しは皆さんが自分でどこまで冒険者をやれるか見守ってあげるぐらいがちょうど良いですよ』

(ふふっ、分かったよ、でも流石に命の危機にはすぐに助けに入るからね)

天華『それは勿論、私もすぐに助けに入りますのでご心配なく、ふふっ』

 天華と会話していると担任のレーラー先生が入ってきて今日の予定を話し始めたので念話をやめ真面目に先生の話を聞くことにした。











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