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第2章 少年期

61話 魔鉱石

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(え、え?、ど、どう言う事?)

天華『アトリー様、鉱石が“魔鉱石“になる仕組みは知っていますか?』

(“魔鉱石“、う、うん知ってるよ?“高濃度の魔素“を普通の鉱石が取り込んで魔力に変換して蓄積された事で“魔性化“したのが“魔鉱石“でしょ?)

天華『はい、そうですが実は他にも“魔性化させる方法“があるんです』

(へ?“魔性化させる方法“?)

天華『えぇ、“人為的“に鉱石を魔性化させ魔鉱石を作ることができるのです』

(えぇ⁉︎、それじゃあ“オリハルコン“とかも人の手で簡単に作る事が出来って事⁉︎)

天華『作ることは出来ますが簡単では無いです、まず膨大な魔力量と上質な魔力質この2つが揃わなければそう簡単に作ることは出来ません』

(あ・・・、そう言う事、で、でも今回は僕は何もしてないよ?)

天華『今回はかなり稀なパターンですね、そもそもここにあった“ブラックオニキス“は後もう少しで“アダマンタイト“に変化する所でした、それでも後数年先の事ですがそこに先程言った条件に当てはまるアトリー様から常時漏れ出ている魔力を“ブラックオニキス“に直接接触した事で自然に吸収され変化するのに足りていなかった魔力が補填されたので“ブラックオニキス“が急激に“アダマンタイト“に変化したんです、
それとこの事で今できた“アダマンタイト“はアトリー様の魔力で完成されたのでアトリー様と親和性が高くなっていますので他の方には渡さないほうが良いでしょう』

(うん?、じゃあさっき夜月がガンズさんを止めたのは…)

夜月『あぁ、コレに触れるのは基本アトリーだけだ、もし取られてコレを加工しようとしてもアトリーの許可がないと形を変えることも出来ないと思うぞ』

天華『それにもうコレはアトリー様の所有物になっている様で許可なく触れると自動的に窃盗扱いになると思います、アトリー様の場合最悪“神罰“が降りる可能性がありますね』

(おぉぅ、結構ヤバかったんだね、ガンズさん…ん?じゃあこれが1箇所に集まって一塊になったのって…)

夜月『元々の特性みたいなものだ、自然にできる“アダマンタイト“も“魔性化“する過程で近くにある“アダマンタイト“どうしで一塊になる性質がある、まぁ通常はそんなに範囲は広くないがな…、そう言う事でコレはアトリーの魔力で完成できた物だから互いに引かれあって1つになったんだろう』

(便利!)

 僕が天華や夜月と話している間に大人達はどうしたものかと互いに目線で会話していた。

「父様、あの石はどうやら僕の魔力に反応して“アダマンタイト“に変化した見たいです、そのせいか僕の所有物扱いになっていて他の方が触ると窃盗扱いになると、天華達が言ってます」

父様「え!、・・・・・あ、だからヤヅキ様はガンズを牽制されたのですね、しかしアトリーの魔力に反応するとは…」

「父様、ここには元々“ブラックオニキス“が“アダマンタイト“になる要素が揃っていて、そこに僕の魔力が触れたことで偶然“魔性化“を後押しする条件が揃ったから変化したそうです、本当に稀で偶然が積み重なっただけの現象のようです」

(と、この様に言っとけば人為的に魔鉱石の製造に手を出そうなんて考えないだろうし僕に魔鉱石の製造を強要させたりしないだろう、…多分)

父様「そ、そうなのか…、偶然が積み重なった結果か、ふむ、では元々アダマンタイトになる要素が揃っているのならココのブラックオニキスを不用意に採掘しないようにしたほうがいいのか?それに、どの様な条件で突発的な魔性化するか分からないからね」

ガンズさん「じゃあ、すでにアダマンタイトになってる奴はどうしますかい?」

父様「あぁ、そうだな・・・・・・」

 父様達は今後のことを話し始めた。

天華『まぁ、大方 事実ですからね、それとソル君が触れてもできそうな感じはしますが後、お父君も…作らせますか?』

(あー、それは本人の希望次第にしようか)

 大人達がわちゃわちゃ話しあっている間にソルを手招きしてこの事を耳打ちして話した。

ソル「え⁉︎、それは本当にできるのですか?」

「うん、天華は出来るだろうって言ってる」

ソル「でも、ここの鉱山は公爵家の持ち物なので勝手に自分専用のアダマンタイトを作るのはダメなのでは…」

「あー、確かに・・・うん、そうだねちょっと待って、父様!」

父様「ん?、なんだい?アトリー?」

 他の人と話し合っていてもちゃんと僕の言葉に反応してくれる父様。

「お話し中 申し訳ございません、あのですね父様、僕ちょっと気になって試したい事があるんですが…」

父様「ふむ、どんなことだい?」

「“ブラックオニキス“を“魔性化“出来たのは本当に僕の魔力だけが関係しているのかが気になりまして、ここにいる人達だけであそこにある“ブラックオニキス“に触ってみて同じ様に“魔性化“出来るか試してみたらどうですか?」

 と、僕が作ったアダマンタイトがある場所の対面あるブラックオニキスが多く含まれている壁を指差しながら提案してみた。

(もし他の人の魔力に反応してアダマンタイトに変質しても前例ができればその後のアダマンタイトの所有にはケチが付けにくくなるだろうし、ソル専用のアダマンタイトができても不思議ではないだろう、それに実験のサンプルになっていいと思うよアダマンタイトが好む魔力質を見つけることも出来るかもだし)

天華『確かに、他の方がブラックオニキスを変化させるか見ものではありますね、まぁアトリー様ほど質の良い魔力はそうそうないでしょうけど』

父様「うーん、確かに気になりはするが・・・魔力の量なのか質なのかはたまたアトリーだけなのか・・・うーん、気になる、よし、ココにいる者だけで試してみよう、何も起こらない場合はこの場のブラックオニキスは採取せずに自然と“魔性化“させる事にするいいね?」

 父様の決定に皆んな同意して1人ずつ壁のブラックオニキスに触れる事にした、まぁココにいるは父様にカイルさん、僕にソル、護衛騎士6人に案内人のガンズさん合計11名で実験開始!まぁ僕は参加しないので実質10名だけどね。

父様「よし、では、まず私が触れて見よう」

 父様は張り切って壁に埋まっている1番大きなブラックオニキスの塊に近づき、そっと触れてみた、
すると、父様の触れた場所から直径30センチぐらいの範囲が丸く変色していき、その全てがアダマンタイトに変化した。

「「「「「おぉ!」」」」」

(やっぱり、父様もできたね)

 早速アダマンタイトの変化させた事でギャラリーから驚きの声が上がり、その間にアダマンタイトは集まって一塊になって壁から剥がれ落ちた。

 その落ちたアダマンタイトの塊を手に持ち何処か嬉しそうに観察する父様、しばらく観察した後 表情を引き締め他の人にも試してみる様に促した、
父様に促されまず家の護衛騎士達が壁にあるブラックオニキスに触れて見るが全員アダマンタイトに変化させることが出来なかった。
 その後にガンズさんもチャレンジして見たが駄目だったので少ししょんぼりしていた、
その次にカイルさんがブラックオニキスに触れるために壁に近づいて行っている間に僕はソルに試して欲しい事を耳打ちした。

 結局カイルさんもブラックオニキスを変化させる事が出来なかったが何か掴んだようでジッと壁にあるブラックオニキスを数秒見つめた後そこを離れた。

 最後にソルが壁のブラックオニキスに触れるために移動しながら自分の目線の高さで見える範囲の1番大きいブラックオニキスを探し出しそこで立ち止まり、意を決した様に小さな声で気合を入れて大きく深呼吸して体内の自分の魔力を高めた、体内の高めた魔力をブラックオニキスに触れるために前に突き出した手の方に移動させ人差し指に集中させる、その状態のまま目の前にあるブラックオニキスにそっと触れた・・・
 ソルが指で触れた場所を起点に直径80センチぐらいの円形状に魔力がいき渡ったのが“見えた“その範囲にあるブラックオニキスが次々ブラックシルバー色に変色していき無事アダマンタイトに変化したのが確認できた。

(お!やっぱり!魔力を高めて触った方が魔性化する範囲が広くなったね!ソルの魔力量は父様と大体同じくらいだから普通に触れただけなら父様とそんなに変わらない範囲しか魔性化できないはずだったと思うし、もうコレは実験成功だよね♪)

天華『ふむ、やはりアトリー様の血族の方の魔力の質が1番変化を促しやすい様ですね、その次にソル君の魔力質が有効っと、アトリー様、ソル君の魔力量はお父君よりかなり多いですからね、魔力を高めてあの量のアダマンタイトが変化しましたが魔力を高めずに普通に触れただけではお父君のアダマンタイトより少し少ない量しか変化しなかったと思われます』

(ふぇ?ソルってそんなに魔力量多かったっけ?)

天華『アトリー様の魔力量からしたら大した量ではないでしょうがお父君の魔力量が60だとするとソル君は100ちょっと超えるぐらいですからね?』

(えぇ!約倍の量の差があったんだ!・・・ん?じゃあ僕はそれで言うとどのくらいなの?)

天華『そうですね・・・、1万ぐらいですかね?』

(はぁ⁉︎・・・マジで?)

天華『マジです』

(はぁ…、マジか~・・・・うん!気にしてもしょうがない!)

夜月『現実逃避したな』

(うっ!、だって夜月~、他の人の魔力量は気にしても自分の魔力量なんてそんなに意識しないじゃん?まだ数値で見えるわけでもないし?ん~?てか、僕の魔力量の初期能力値はさっき言った1万だったはず…、流石に父様達の実際の魔力量が60や100なわけないよね?)

天華『うーん、正確な数値は分かりませんが先程の数字の約1000倍ほどではないかと…』

(ふーん、6万と10万か~そう言えばティーナちゃんが一般の人の初期能力値が100って言ってたからそう思うとかなり多いよね?)

天華『そうですね、お父君は今のご年齢を考えると初期能力値が一般の100から6万までお鍛えになられたとしたら、かなりの努力が必要でしょう、まぁ王家の血を継いでおられるのですから初期能力値が一般の数値の100と言う訳ではないでしょうが、それでも6万と言う数値まで魔力量を増やすのは凄いと思いますよ?
 それよりソル君の初期能力値は元からかなり高かったのでしょうね、わずか7年で10万まで魔力量を増やすのは早々出来ませんから』

(うーん、訓練もかなり頑張ってたからそのおかげでもあるかな?あれ?でもそうなると、僕の今の魔力量の数値はおかしくない⁉︎1万の1000倍って1千万って事でしょう⁉︎僕はソルとずっと一緒に訓練してきたから同じぐらいの量しか増えてないはずだよね⁉︎)

夜月『あぁ、その事なら原因は私達だろう、アトリーと私達の魔力は共有されているからな』

(!あ、あの時言ってた『魔力でも繋がっている』って、そう言う事?)

夜月『そう言う事だ、あの時のアトリーの魔力量はソルの3倍ぐらいだったが私達と魔力的に繋がったことで“神々の加護の相乗効果“もありそのような数値になった』

(・・・“神々の加護の相乗効果“ってエグっ!、てか僕、ソルの3倍もあったのか…)

天華『まぁ、初期の能力値が全然違いますからね、そこは仕方ないかと』

(高い初期能力値に加えた相乗効果半端ねぇー‼︎WWW・・・・・うん、まぁ、量が多い分には困らないから良いか!)

夜月『開き直ったな』

(あははっ聞こえなーい)

 聖獣達と話してる間にソルは大人達に囲まれて質問攻めにあっていたのを僕は見て見ぬふりをして、地面に落ちている自分のアダマンタイトを指で突っついていた。

ソル「アトリー様!助けてください!」

 と、後ろから聞こえたような気がする。(気のせいだな)

「コレ、僕、持ち上げられないよぉー」

 ソルのアダマンタイトは頑張れば持ち上げれる大きさだったが僕のアダマンタイトは自分の身長と同じぐらいの範囲、直径約120センチの範囲がアダマンタイトに変化したので持ち上げるのは無理だなっと思った。

ソル「アートーリーさーまっ!」

ガシッ

「おぅっ!や、やあ、ソル、良かったね、いっぱいアダマンタイトが手に入ったね」

 ソルが後ろから屈み込んでいた僕の両肩を掴みニッコリ笑いながら立たせた。

ソル「えぇ、思った以上のアダマンタイトを頂きましたがアトリー様の量には及ばないですよ💢」

「アハハ、ソレハナンデダロウネェ~」

ソル「それをアトリー様はお分かりになってるんじゃないんですか?ボ・ク・よ・り・もっ!」

 僕の肩を揺らしながらプンプン起こっているソル。(めちゃ可愛い!)

「あははっ、それはここでは言えないかなぁ~」

 僕達のジャレあいを笑いながら見ていた父様とカイルさんが察してくれて、この事は他言無用だと実験に協力してくれた人達に言い含めて今の話をうやむやにした。

ソル「!、後でちゃんと教えて下さいよ」

「うん、ちゃんと教える、しかし僕のコレ持ち上げられないからもうそのまんま“収納“に入れて良いのかなぁ?」

父様「良いよ、アトリー、それは君の物になったんだろう?だったら持っておきなさい」

 父様が僕の呟きを拾い許可を出してくれた。

「はい、有り難う御座います、父様、僕のアダマンタイトを“収納“」

 地面に落ちていたアダマンタイトは音もなくその場から跡形も無く消えた。

(うん、“無限収納“便利!)

 その後は他の坑道の視察を順調に済ませ、最後に坑道横にある休憩小屋で実際に採掘された“鉱石“などを見せて貰い鉱山の視察を終了した。
 僕は他の坑道を見学するさいは不用意に壁に手をつかないように物凄く気を使ったのは言うまでもないだろう。

 そして、視察が終了してまた歩いて坂を下り途中の店舗ゆっくり覗きつつ目についたおやつを買って貰ったりと楽しく過ごしながら馬車を止めてある駐車場の近くに着いた、そして公爵家の紋章が入った馬車が駐車場から大通りに出てきて僕達の前で停まったので素早く乗り込み 腰を落ち着けると早速 父様から先程中央坑道での出来事の説明を求められた。

(まぁ、そうなるよね…)

 僕は動き出した馬車に揺られながら天華や夜月から教えて貰った事をそのまま伝えた。

「・・・・と、言う事であの場でアダマンタイトが僕達の魔力で魔性化したのは最初に言った通りとても稀で偶然変化するための条件が揃っていたからできた事なので一からアダマンタイトを作ろうとする事はほぼ出来ないでしょう、それでソルのアダマンタイトが大きくなったのも最初 父様のアダマンタイトが変化する様子を見ていて思いついたのが魔力の量を空気中から取り込んだ魔素で一時的に増やし、魔力を指先に集中させる事で質を高める事で魔性化の範囲が広がるのでは?と思いソルに実践して貰ったら見事成功しました」

父様「そうか、・・・その結果も興味深いが…膨大な魔力量と上質の魔力質・・・、確かに一朝一夕で簡単にできるような物では無いと…それにもし仮にアダマンタイトが一から作れたとしても作った本人しか触れる事が出来ないとなると作る意味が無いね」

「そうですね、まぁそう簡単に作ることもできませんからね」

天華『そもそも、あの場にとても濃い魔素だまりができたことで起こった“魔性化“ですからね、あの場以外で鉱石や宝石などの“魔性化“など試そうものならいくら魔力があっても足りませんよ、まぁ、アトリー様ならできなくはないですが、採取されたものに関しては余程のことがない限り“魔性化“しないと言う認識で合ってます』

(あぁ、そう言うこと、あの場所あっての今回の珍しい現象だったんだね)

「父様、天華が言うにはあの場所が“魔性化“に適している状態だからこそ起こった現象なだけで、採取されて持ち出されたものに対しては余程のことがない限り“魔性化“は起こらないそうです」

父様「そうなんだね・・・、ふむ、分かった、坑道内の残りのブラックオニキスはやはりあのまま置いておこう、数年後にはアダマンタイトになる可能性があるかもしれないし その方がいいだろう、カイル、ファッブロ伯に「ブラックオニキスは現状維持もしくは坑道内にて保管、極力 人が触れないように」と伝えておいてくれ」

カイルさん「畏まりました、その様に伝達しておきます」

父様「テンカ様、貴重な情報を教えていただき有り難う御座います」

天華:『どういたしまして』

 坑道内に残ったブラックオニキスの処遇が決まり、後は自分達で作ったアダマンタイトをどうするか悩むことになった。

父様「うーん、どうしようか私では何も作れないからこのまま持っていても飾るぐらいしかないね」

「あ、父様、その事なんですけど作ったアダマンタイトは所有者の許可があれば他の人が触る事ができるそうですよ、なので職人に接触許可を出せば加工も出来るはずです」

父様「そうなのかい?では私の許可があればもしアダマンタイトを使用した武器を他者が使用しても大丈夫なのかな?」

「うーん、許可があれば触っても罪にはならないから他の方が使用しても平気だとは思います、多分?」

天華:『そうですね、許可を出せば使用することは出来ますがアダマンタイトの本領を発揮できるかは別問題でしょうね』

「ん?ど言う事?天華」

天華:『そもそも今回出来たアダマンタイトはそれぞれの方の魔力で完成した物ですから、本人以外が使用する時に魔力を通そうとしても弾かれて魔鉱石の本来の特性が発揮されないと言う事です』

父様「そうなりますと、このアダマンタイトを“魔法剣“として加工はできたとしても許可を得た使用者がいくら魔力を通し“魔法剣“として魔法を行使しようとしても所有者以外では魔力を通す事が出来ないのでただの剣と変わらない、と言う事ですか?」

天華:『そうです、むしろ切れ味が落ちるかも知れませんね』

父様「そうですか…、お教えいただき有り難う御座います、テンカ様・・・・・うーんそうなると、やはり自分専用の武具もしくは魔道具にしたほうがいいか…」

「僕は量が多いので武具と魔道具、両方作りたいです♪」

ソル「僕は武具を作ってみたいです」

父様「うーん、私はどうしようかな?」

カイルさん「どちらも魅力的ですからね、十分お考えになった方がいいかと思いますよ、旦那様」

 この後次の視察場所に着く前に最終的に父様は武器の製作に使う事に決めたみたい。














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