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第2章 少年期

54話 意外な繋がり

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 どうも僕です!父様のお仕事である視察に同行させて貰っている僕です!

 今世初の父様のお仕事見学をワクワクした気持ちで同行していると関係各所の視察に赴く前にこの街を管理統括している伯爵家にご挨拶に来ています、
父様にはどんな方か聞いたら会えば分かると濁されてここまで来ましたが・・・、
 うん…、結果から言えば確かに金属鉱山があるこの街には最適な人物なのは間違い無いと僕は思うよ!だって、伯爵様は“ドワーフ族“の方だったからね!でもそこは何となく分かっていたけど僕が1番驚いたのは伯爵様の名前がテクニティス・ノブル・“ファッブロ“さんって言う名前だったからなんだ。

(え⁉︎、“ファッブロ“ってあの“ファッブロ“⁉︎“ファッブロ武具店“の“ファッブロ“で合ってるの⁉︎ハント親方は実は貴族だったの?)

 僕は今ファッブロ伯爵のお屋敷で互いに挨拶した後も驚きで目の前のファッブロ伯爵当主をじっと見つめていた。

ファッブロ伯爵「はっはっはっ!公爵閣下も人が悪い、またご子息に何も教えずに連れてこられたな?」

父様「ふふっ、ここは慣例に従っていつも通りにして来てみたよ、ふふっ」

(ちょっ、父様!慣例って何なのさ?毎度兄弟達 皆んなにこんな事してるの⁉︎)

ファッブロ伯爵「はっはっはっ!私は面白いので良いですが、お子様達には少し同情しますよ…、しかし、この目で聖獣様方にお目にかかる事が出来るとは光栄です」

父様「ふふっ、良いんですよ子供達には予想外の事が起きても対応できる様にと教える良い機会だと思ってしているのですから、それに子供達の反応を見るのもまた可愛くて良いでしょう?それと、こちらの聖獣様方はアトリーが神々から直接授かったお方々なので現在確認されている聖獣様達とは違い“アトリー“を守って頂いている方々なので、そこは理解して貰うよファッブロ伯爵」

(むー、“可愛い“ってサプライズ好きかよ!父様!)

ファッブロ伯爵「はい、そこは重々承知しております公爵閣下、この件に関しては王城より数日前に全貴族に対して王命が出ておりますから」

父様「ほー、陛下も流石に今回は対応が早かったようですね、では、今後も王命に従って対応して下さい、先日は事情をよく調べもしないで入国していた他国の貴族にアトリーと聖獣様方を誘拐されそうになりましたからね」

ファッブロ伯爵「‼︎、それはまた災難でしたな、しかし見るからに高位貴族のご令息と分かりそうなご子息様をよく誘拐しようと思った馬鹿な貴族がいた物ですな」

(あー、それは確かに僕も思ったー、あの帝国貴族親子は常識なさすぎたもんねぇ)

天華『はい、大変不快でした、それにしてもこちらの伯爵は中々貴族としては発言がかなりストレートですね、種族的な性格なのでしょうね、お父君も他の貴族の方より心を許しておられる様ですね』

(そうだね、気安い感じがますますハント親方と似た感じがするね)

 話題の的の天華達は通常運転で大人達の話や僕が他者と話していると大人しく話を聞いていて、僕の周りで各々寛いでいる、僕も色々聞きたい事はあるけど大人のお仕事のお話には首をっこまずに大人しく座っているよ、ソルも僕の後ろで静かに控えている。

父様「まぁ、その件に関してはもう解決はしたのだけれど、問題は1つではなくてね、そのもう1つの問題の方が少し厄介だったかな、何せ我が国の特産品である宝石類の違法取引をしていた事が発覚して相手側との交渉もこれから改めて入ることになったしね」

ファッブロ伯爵「それは…大変でしたな、して、そのようなやらかしをしたのは横と下どちらですかな?」

父様「横だよ」

(横?って何だろう?)

ファッブロ伯爵「横ですか…では早めに手を打ちますか?それとも王城の出方を見ますか?」

父様「あぁ、それには及ばないよ、私が王都にいる間に別の件で王城から捕縛指示が出ていたからね、多分既に捉えられているんじゃないかな?」

(む、よく分かんないけど犯人の確保はもうすでにサフィアス叔父様が手を打っているのかならいいか、叔父様達に丸投げだね!父様!)

ファッブロ伯爵「それはまた、大それた事をした様ですな、ですが既に手配済みなのでしたら安心できます」

父様「まぁ、今回は王都で我が息子にちょっかいをかけた者全てに神罰が降りたので国内の貴族達はもう手を出してこないと思いたいね」

(だね、僕ものんびり過ごしたいからね!変な人に絡まれるのはもう御免だよ!!)

夜月『心配いらない、私達がいる限りそう簡単に手をだしてはこんさ、この間の無知な者達意外な、国内に王命が出ているのならば気をつけるのは国外の馬鹿だけだ、それもそう簡単に入ってはこれんだろうしな』

(そうだと良いなー、でもなんか嫌な予感がするんだよねー、後々に他国から何か来そうなそんな予感…)

夜月『それは、今後の他国の動きを父君に注意してもらっておくといいかもな…』

(うん、だね、僕から言ってみる)

父様「あぁ、そうだ言い忘れてたけど、伯爵はハント親方の弟さんだよ、ハント親方は武具職人になりたくてファッブロ伯爵家の次期当主の地位を次男のテクニティス殿に譲って鍛治師に弟子入りまでして、“上級鍛治師免許“を取得したら貴族籍も抜いて1人で独立してお店までかまえちゃったんだよ」

「凄いよね」と、笑いながら言う父様。

「ハント親方 凄いです!」

(おぉーっ、やっぱり兄弟だったねハント親方はお兄さんなんだ、次期当主の地位を捨ててまで武具職人になるなんてマジ凄い!行動力ハンパねぇ!てか“上級鍛治師免許“なんてあるんだね取得するのはきっと大変なんだろうなぁ)

ファッブロ伯爵「次期当主の地位は譲ったと言うか押し付けられたと言った方が正しい感じはしますがね…」

 伯爵が少し呆れた感じで言って、父様は苦笑いしていた。

(伯爵はお兄さんに振り回されたんだな…、お疲れ様です!( ̄^ ̄)ゞまぁ、家名はそのままだから関係は良好なんだろうね)

 そう言うやり取りをした後、父様達の会話は仕事の話になり近頃の税収の回収率や各工房の売上の伸び率、治安など、領主として知っておかなければならない あらゆる現状を管理を任せているファッブロ伯爵に直接聞いて市民の生活を自ら見てそれでどんな領地経営をするかが決まる、公爵当主自らする視察とはそれ程大事なお仕事なのだ。

父様「ふむ、では先月よりかなりミスリルの採掘量が増えているのか…、喜ばしいが売値が崩れないように市場に出回る量を少し調節したほうがいいか…」

(ミスリル⁉︎、来たコレっ!異世界不思議金属‼︎あるのは知ってたけど見た事無いんだよね、あ、でも、それこそ“ファッブロ武具店“でミスリルの使用された武器見たか、でも見た目ただの鉄っぽかったなぁ)

天華『それは多分、ミスリルと鉄の混合金属だったのでは?鉄の含有量が多かったから殆ど鉄の様な見た目だったのではないですか?』

(うん?、確かに“情報開示“で見た時は鉄90%ミスリル10%って書いてあったような?)

天華『それなら見た目もほぼ鉄製品と変わりませんね、ミスリルが40%ぐらいから素人が見てもやっとミスリルが含まれていると判別できるくらいですからね』

(へー、そう何だ、でもミスリルが入ってるのってそんなに簡単に分かるの?)

天華『そうですね、ミスリルが入っていると薄っすら青白く光っているので分かり易いと思いますよ』

(青白く光るんだ!凄いね!うーん実物を見てみたいかも♪)

ファッブロ伯爵「そうですな、腐る物でもないですから余ったミスリルを当家の倉庫で保管したままでも良いですし、公爵家で使用なさるんでしたら今の平均市場価格より少しお安くお譲りできますよ」

父様「そうだな、通常の出回り量より余ったミスリルの約半分をこちらで引き取ろう、それならば残り半分の量で急に採掘量が減っても数ヶ月市場の急な価格高騰に対応できるだろう」

(お、タイムリーな提案だね!父様!頼んだら見せてもらえるかな?)

ジュール『アトリーちゃんのお願いならすぐに見せて貰えるよきっと!』

(うん、お願いしてみよう!)

ファッブロ伯爵「そうですな、その量でしたら保管にも問題ないですし、価格の緩やかな高騰化もできそうです」

父様「それと、このままミスリルの採掘量が増え続けるのであれば、また別の対策をしよう、輸出用の価格はそう簡単に変更できないからね、国内で大口の売買するにしても王城を通して売買した方が当たり障りもなくて良いだろうし、まぁ、その時の販売先がこちらで決められないのが少し痛いがな」

ファッブロ伯爵「そうですな、ですが痛くもない腹を突かれるよりはマシですよ、あちらこちらで至らぬ疑惑を掛けられては堪りませんからね」

(あー、あれかな?自分の所を優先しろって喚いて後回しにされたらって変な噂を流すとかする貴族がいるのかな?この間の僕の悪い噂みたいな感じで…)

天華『多分、そうでしょうね、まぁ、それを予期して対策を練ることがお父君のお仕事ですからね、大変でしょうが領民の生活に支障が出ないやり方を提案なさっているからお父君は大変領民思いの良い領主様なのでしょうね』

(そうだね、父様凄い!)

 天華に父様を褒められてかなり嬉しい。

父様「では、大まかな方針はそれで行こう、もしミスリルの採掘量に変化があったら逐一 領都の公爵邸に連絡を下さい、あ、そうだアトリー、「はい?」アトリーもミスリル使うかい?必要ならアトリーの分も今のうちに確保してもらうよ?」

「どうする?」と、聞かれ、急な提案に嬉しいやらどのくらい頼めば良いのやら脳内で悩んでいると。

ファッブロ伯爵「公爵閣下、ご子息にミスリルの原石を進めても仕方ないのでは?」

父様「あぁ、それがね家のアトリーは魔道具の製作にも関心があってね、魔道具の製作に使うのには最適の素材になると思うから少し確保しておいても良いかなっと」

ファッブロ伯爵「そりゃぁ、魔道具製作に有用で手頃な金属素材はミスリルの他にそう無いでしょうが、そんなにご子息にご期待なさってるんですか?」

父様「そうだね、もう少ししたら噂が流れてくると思うけど、うちの子はもう2つも魔道具を完成させていてね、この子には良い素材を使って自由に魔道具を作らせる事にしてるんだよ」

(父様ったら、そんな事ここで暴露しなくても良いのに、ちょっと恥ずかしい…)

ファッブロ伯爵「!、もうそのお年で2つも魔道具を製作したんですか!凄いですね!それは確かにミスリルで作った魔道具が見てみたい物ですね!」

父様「だろう?でも、この子が気が向いた時にミスリルがないと困るからね、この子の分のミスリルは別に購入しておかないとね」

「父様…」

(父様はかなりの親バカになったね、いや、元からか…)

ファッブロ伯爵「はっはっはっはっ!相変わらず公爵閣下はお子さん優先ですな!」

 快活に笑いながらいつもの事だと理解している様子のファッブロ伯爵。

(あー、これは他人にも親バカってバレてるやつだ…)

父様「それは当たり前だよ、子供の才能を伸ばすのが親の役目、勿論悪い事をした時はちゃんと怒るよ 私はね」

ファッブロ伯爵「それだから、公爵閣下のお子さんは皆さん良い子達ばかりなのですね」

父様「ふふっ、お世辞だとしても嬉しいね」

 と、少し照れたように笑う父様。

父様「さぁアトリー、どうする?ミスリルはどれ位欲しい?」

「あ、はい、父様、ミスリルは欲しいのですが僕はまだミスリルを見た事が無いのです、それにまだ何を作るかも決まってないので必要量が分かりません、なので父様に量を決めて頂きたいです」

父様「・・・あぁ、確かにそうだね…、では無難に100キロぐらいで良いかな?コレくらいなら大型の魔道具を作るにしても足りると思うよ」

(へ、100キロ⁉︎、多くない⁉︎多すぎだよね⁉︎僕10キロ程度でも少し多いかなって思ってたんだけど⁉︎)

夜月『アトリー、私はそうでもないと思うぞ?色々作り出すと意外と足りなくなる物だ、父君の提案は妥当だ』

(そ、そうかな?でもお高いんじゃ…)

夜月『大丈夫だそれくらいなら今ここでの取引は現在の平均市場価格により安いと言っていたから、公爵家の財政には微々たる物だろう』

(う、そうなら良いけど…、後でちゃんとお値段確かめとこう)

「えっと、じゃあそれで大丈夫ならお願いします、父様」

父様「ふふっ、足りなくなったら またこちらで注文すれば良いだけだからね、気にしないで良いんだよアトリー」

ファッブロ伯爵「ご子息は謙虚ですな!はっはっはっ!では今月の採掘されたミスリルの半分と追加で100キロでよろしいですかな?」

父様「あぁ、それで頼むよ、この後はそのまま職人ギルドに顔を出して色々と見回る予定だから荷物は宿屋の方に届けてくれるかい?」

ファッブロ伯爵「承知しました、間違いなくお届けしておきます、支払いの方は余分を半分にした後に正しいキロ数を測り終わってから再度金額を提示させて頂きます」

父様「あぁそれで構わないよ、現在の平均市場価格より安くても売上が採掘鉱員の給料に変化が無いのなら私としては良い買い物になっているからね」

ファッブロ伯爵「えぇ、今の平均市場価格は去年より少し高いぐらいでしたからね、売上は採掘鉱員達にはしっかり還元されているので不満は出ないでしょう、むしろ急な報奨金が出ますね」

(報奨金・・・所謂、急なボーナスか、良いねぇ、おいくら出るか分かんないけど!)

父様「ハハッ、なら良かったよ、では、そろそろお暇させて貰うよ」

 そうして話し合いは終わり玄関までお見送りに来てくれたファッブロ伯爵、準備されていた公爵家の馬車に乗り込む前に互いに挨拶を交わした。

ファッブロ伯爵「今日はわざわざお越し頂き有り難う御座います閣下、ご子息様もまたお越しになられて下さい、いつでも歓迎いたします」

「今日はお仕事の場にお邪魔させて頂き有り難う御座いました、機会がありましたらまた是非お邪魔させて頂きます」

父様「ファッブロ伯も今後もよろしく頼みます採掘量にだけは気をつけて」

ファッブロ伯爵「はい、承知しました」

 と、返事を聞いた父様は僕達を先に馬車に乗せ最後にファッブロ伯爵に「ではまた」と告げて馬車に乗りこみ最後にカイルさんが乗り込んだら 玄関先で使用人と一緒に馬車に乗った僕達を頭を下げて見送ってくれた。

(ふぅ、父様のお仕事ってなんか子会社をたくさん抱えた大企業の社長さんみたい)

 馬車はゆっくりと動き出し次の目的地に急いだ朝から動き始めて日も高くなってきた次の目的地で職人達のまとめ役に挨拶した後はお昼ご飯を食べてその後に関係各所の見回り視察をするらしい。

(次の目的地の職人ギルドってどんな所なんだろう楽しみ♪)













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