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4章:妖精の儀

ライとレック連れてこられた場所

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ここはとある建物の地下にある一室のベットに寝かされているライオネルとレックである。
ベットに眠る2人のそばには、眠る2人をみながら、白髪交じりの暗めのグレイヘアの坊主に近い髪で威風堂々した45歳ぐらいの男に、茶髪角刈り中肉中背だが、筋肉隆々の25歳前後の黒装束を来た男がいる。

「総帥、教会のやつら時間を変えたようで、諜報が入った時には既に儀式もほぼ終盤だったそうです。 
ただ、この子達は自分達で逃げたようで、隠れていた所を諜報が見つけて保護してきました」という黒装束の男。
「感のよい子達じゃ。 じゃが、この子達は見てしまったんじゃないか? アイザック」と総帥と呼ばれた男がきつい目線で黒装束の男アイザックに聞くのだった。

「はい、諜報によると恐怖で泣いていたが、必死で自分達の口をふさいでいたようです」と悔しそうにいうアイザックだ。

「見ていなければ、他の保護した子供達と同じ用にこの都市か魔道国家でなら普通の生活を送らせることができたんじゃが」と同じく悔しそうにいう総帥。
「厳しく強靱な精神と、戦闘訓練をさせなければならないな。 やれるかアイザック」と厳しい目線でいう。
「総帥、やるしかないです」と返事をするアイザックだ。

「よし、この忌々しい服を着替えさせようじゃないか。」といい、アイザックと共に寝間着に着替えさせる。
「普通は何も身に着けておらんのじゃが、この子は指輪のついたネックレスをしておるのじゃ」とレックを着替えさせてた総帥がいう。
「ええ、確かに。 この子はポケットに腕輪がありますね」といって腕輪を見せるアイザック。

総帥は、指輪と腕輪を見て、「まさかな」とつぶやくのだった。
「この子供達にはめてみるのじゃ」
「総帥、子供用にしては大きいのでは?」
「試しじゃ」と言って、子供達、レックには指輪をはめ、ライオネルには腕輪をつける、総帥とアイザック。

すると、自動的に大きさが変わり、子供達にぴったりはまるのである。
「総帥! これはいったい」と驚愕でついつい声を大きく張り上げていうアイザック。
「静かにせい。 子供らが起きてしまうじゃないかい。」と小声でいう総帥に、ハッとなるアイザック。
「この子供達は、適合者じゃ」
「どういう意味ですか?」
「古の盟約じゃ。 教えられんが、悪いがこの子らを儂の表の部屋へ移動させる。 儂が良いというまで表の部屋は入室禁止じゃ」といって子供2人を抱えてながら、退室する。 
アイザックは追いかけながら「どういう意味ですか?」と同じ質問をすると、総帥が「もしかしたら、お主よりも適任者がこの子達を一次保護してくれるかもしれないのじゃ。 あとは質問はなしじゃ。」というのだった。 

これ以上聞けないと悟ったアイザックは「承知しました」といって、立ち去るのだった。

◇◇◇
そして夜、ここは迷宮都市のギルドマスター室である。 総帥と呼ばれた男が執務席にすわっている。
すると黒のビーニー帽をかぶり、グレーのフード付きパーカで黒のカーゴパンツをはいた17歳前後の超イケメンの青年が姿をあらわし、タバコをくわえながら「たくよ、来たくなかったのによ」といい、「んで、このガキか?」という。

総帥が席を立ち頭をさげている。
「お待ちしておりました。 黒帝の縁者様。 まさかこのような形でお会いできるとは思わず、私が迷宮都市のギルドマスターのルイ・フリークスと申します。 
 この子達は、今日妖精の儀で、楽園へ行くところ、自分達で逃げだし、私どもの諜報が保護いたしました。 しかし、」というと頃で、俺シュンがタバコをふかし「みちまったんだろ。」というと、頷くルイだった。

「俺は傍観者だかんな、あんまり今回は関わんねぇーようにしてんだ。」
「ええ、存じております。 魔の森から戻ってきた隊員の姿で承知しております。 ただ、この子達については」というルイ。
「5年だ。 今回は保護じゃねぇ。 ただ、ある程度基礎だけだ、あとはお前らに任せる」
「ええ、それで問題ありません」と言われて、「んじゃぁな」といって子供達と一緒に俺は転移していくのであった。

転移し消えた姿をみて、脱力しソファーに座るルイ。
「5年後が楽しみじゃ。 にしても伝承通りのお方だ。。」とつぶやくのだった。 
正直ルイは、黒帝の縁者様が来るかどうか不安ではあった。 
それに、伝承の方の登場で、異常なまでに緊張していたのであった。
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