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4章:妖精の儀

妖精の儀

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ここは王都にある教会。 
昔は15歳が対象だった妖精の儀は、女神の啓示により10歳を対象となり、妖精眼を宿すものはいなくなるのであった。
今日ここに今月10歳となる子供達が両親または保護者と集まっている。 
貴族はみな教会の応接室におり、司祭からみな同じ説明を聞くのである。
「今日お集りの皆さまには、これより一人ずつお名前を呼びますので、ご両親また保護者の方と一緒に妖精の儀の間に向かいます。 ただ、妖精さんはとっても恥ずかしがり屋ですので、妖精さんとお会いになるのは私とお子さんのみとなります。 保護者の方は、待合室でお待ちください」と司祭がいう。
「妖精の儀で、女神様の啓示により妖精の楽園へ導かれるお子さんがいます。 これはとても光栄なことですので、ご両親または保護者の方もご理解ください。」というのだった。

そこには、10歳となる少年レックがいた。短髪茶髪のごく普通の平民である。 
「ねぇ、お母さん、妖精の楽園ってなに?」
「お母さんの聞いた話だけど、そこは素晴らしい所で、選ばれた子供は、そこで妖精たちと一緒に暮らすといわれているわ」と微笑みながらいう母親。
「じゃぁ、選ばれたらもうお母さんにも友達にも会えなくなるの?」と悲しそうに聞くレック。
「ええ、そうなるわ。 でも、妖精さんたちがお友達になってくれるのよ。 とっても幸せな事よ」と微笑みながらいうのだった。 
「万が一って思ったけど、幸せな事なんだね。」
「ええ、もしもそうだとしたら、女神様に選ばれた子という意味よ。 とても光栄なのよ」と頭をなでながらいう母親。 
「ねぇ、母さんの妖精みせて」
「少しだけよ」といって、透明な羽の生えた青色の服をきた可愛らしい妖精が現れ母親の手の上でこちょんと立っているのであった。 
「かわいいね」って嬉しそうにいうレック。
「ええ。 名前は教えてあげられないけど、きっとあなたにも同じような妖精さんが現れるわ」といって、母親は妖精を消すのであった。 
「妖精さんが現れたら、妖精さんが秘密の名前と真名を教えてくれるんだよね。 その妖精さんの名前を唱えると武器になるんだよね。 真名は絶対にいっちゃいけないんだよね」
「ええ、その通りよ」といって頭をなでるのであった。
 
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