【白銀の黒帝:12】妖精と妖精の楽園

八木恵

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2章:妖精石編

妖精石集め 前編

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それから9カ月が経過した。 ここは、魔道国家の学園都市の食堂である。
ここには、シュン、リン、シリル、そして短髪茶髪で容姿は整っているが旅人風で195CMのややがっちりした体形の男性がいる。 

シリルがその男性を指しながら「シュンさん、こいつが今の人間社会常駐者だぞ。 えーと、名前は」というと、その男が「魔王様、オルクです。」というのだった。
俺シュンがタバコに火をつけて一服する。
「皇国はどうだ? 妖精石は手にはいったか?」
「妖精石ですが、聖のものを1個ですが入手しました」といって、透明な丸い水晶石を渡すオルク。
 受け取った俺はついついニヤリと笑う。
「これで、とりあえず全部あつまったな!」
「ああ、集まったな」っていうリン
「とりあえず、集まったぞ」と喜ぶシリルだ。 ギルドの寮生活にうんざりしていたシリルだ、そろそろ限界に近かったのである。

「皇国もそれが何からできているかは把握していますが、研究中のようで特に今の所動きはないです。 
 今後はしりませんが」っていうオルク。
「ここも同じだ。 今のところ何かは分かってねーみたいだ。」って俺。
「王都も同じだぞ」というシリル。

今回、俺たちが分散していた理由に、人間達がこの石の用途に気づいているかの傍観もある。
「んじゃ、俺らもこれでまず一回撤退だな」って言って、皆にエールを配って「任務完了!(だぞ)」といって乾杯をする。 
「あとはのんびり解析でもすんか」ってぼそっという俺シュンだ。 まだ、ちゃんと解析していない。

◇◇◇

そして1週間後、シュンとリンとオルクは魔の森のログハウスにいる。
俺がベンチに座ってタバコに火をつけて一服しつつエールを飲んでいる。
「シリルのやつ遅いな」というと、リンも「ああ、珍しいな」といってエールを飲んでいる。

ようやく、シリルとギールがやってきた。 シリルは不機嫌な顔をしながら「待たせたのだぞ」ってぶっきらぼうに言う。 何があったんだ?

「すみません、ちょっとあって遅れました」と謝るギール。 
俺が、シリルにエールを渡しながら「シリル、何があったんだ?」と聞いた。

「ジンには、実家に帰るからやめるぞで問題なかったんだぞ。 そしたら、ギールの初等教育の担任がうるさかったぞ。 ギールの寮の部屋まで乗り込んできてたぞ、このまま、此処に居れば特待生で名門にいけるんだとかだぞ。 うるさすぎて、殺してやろうかとおもったぞ。 ジン呼んで、連れていってもらっているうちに、ギールつれて逃げてきたぞ」
なるほどな、それは機嫌悪くなるな。
「偽善者か。 まったくもって迷惑だよな、あいつら」といいタバコをふかしながら笑う。 
「本当、すみません。 人間でよく一緒にいたやつらが、王都の名門に合格したっていうんで、それもあって。。」というギール。 
「なんで、シリルが不機嫌なんだ?」って突っ込むリン。 

確かにな、迷惑かかってたのはギールで、シリルじゃないしな。
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