無能と呼ばれた少年は、力を得て真実を知る ~目立ちたくないので、ほっといておいてほしい~

6章：帝都大会編

卒業の手続きへ

俺が、魔族の女をさけてルシファーがうまくあしらったと思ったら、まじ学園の使者がきて、卒業手続のために学園にこいっていう話だ。
しかも学園長室。

面倒くさい。　しかたなく、学生服着て、学園長室にはいれば、ケフィンと今世の兄であるアンディがいる。　どういう面子だよ。
「学園長、手続きにきただけだけど」って俺。
「スヴェン、元気だったか？」ってケフィン。
「スヴェン君っていうだったね。　僕はアンディ・オールポートという、王国子爵家の嫡男だ」ってなんか上から目線。　貴族ってそうなのかもな。
「それで、何か用？」
「ふむ、約束通り1回戦に勝ったんじゃ。　卒業資格とどうせお前の事じゃ、卒業式には参加しないだろうというケフィンの助言で、卒業証書じゃ」って言って、俺に卒業証書を渡してきた。

一応、これで俺には用事はない。
「んじゃ、俺は行くところがあるから」って言っても出口にケフィンが立ってる。
「だから、なんか用か？」
「アンディ殿が、お前に聞きたい事があるそうだ」ってケフィン
「何？」って俺。
「貴族に対する言葉使いがなってないな」ってなんか首を横に振ってるよ。　にしても、暗めの金髪で瞳の色はやや茶色で、顔立ちはたしかに鼻立ち通っていて整ってるけど、俺とはまったく似ていない。　いや、俺が似なさすぎか。　あの時、一瞬であった俺を捨てた親父ににているのかもな。
「まぁいい、君の剣術だが、王国の門外不出の剣術に似ている。　どこで学んだ？」ってなんか勢いよく立ち上がってきた。　怒ってるのようにも感じる。
どこでって、俺の元々の剣術だ。
「アンディ殿、落ち着くのじゃ」って学園長が諫めてる。
「スヴェン、アンディ殿曰く初代勇者の剣術に、お前の剣術が似ているとの事だ。　スヴェン、王国かどこかで王国出身者からでも学んだのか？」ってケフィン。　なんか残念そうな顔してるけど。　確かに俺の剣術は、前世の時の剣術だ。　今はない王国の剣技だし、あとは自己流だ。　そういや、俺が勇者パーティの魔術師になったとき、剣術の指南役もやらされたな。　俺、魔術師以外にも剣術の才能もあったらしいい。　12歳にやらせるなよなって、思ったなあんときも。　剣士の女もいたのによ。
なんて、前世の事も思いだしたりしてた。　どうこたえるべきか。
「たまたまだろ。　自己流だ」ってしかやっぱり言えない。
「そ、そうだよな。　たまたまだよな」ってケフィン。
「アンディ殿、わかってくれたか？」って学園長。
「デッケル殿から彼が帝国のものだとは聞いている。　もし、門外不出の剣術を身に着けているのなら、ユージ様のお役に立てるかと思ったが、どうやら私の勘違いのようだが、素質はある」ってアンディ。

まじかよ、勇者君パーティにいれようとしていたのかよ。
「スヴェン、どうだ、もし帝都いや人間と亜人の事を思うなら、ユージ様の一行にはいるのは？」ってケフィン。
「ユージ様は、難色をしてしてるけど、僕たちが説得する予定だ。」ってアンディ。
「スヴェン、どうじゃ？」って学園長。

お前ら、何をいまさら。
「断る！　関わるなっていっただろ！」って叫んで、俺はケフィンをどかして、学園長室をあとにして、すぐに転移してねぐらに戻った。

機嫌が悪い俺みて、なんか下僕たちはその日は俺の事をほっておいてくれた。
ったくよ、俺が勇者一行なんてはいったら、面倒だらけだ。　ってその前に入る気もないけどな。
むしゃくしゃした俺は、1人北の洞窟にむかって、魔物を殺して鬱憤をはらしてやった。