無能と呼ばれた少年は、力を得て真実を知る ~目立ちたくないので、ほっといておいてほしい~

6章：帝都大会編

『無能』と呼ばれた生徒の変化

Side：学園長
儂は、デッケル家の表面上の養子、スヴェンが退学届けを出した日、彼がどのようにマンティコアを倒したのかきになっておった。　じゃが、行方不明になり、1年後にラビス町にいたという報告をうけた。　カスペルの家、ヴィンテルには奴を退学させろっていわれておったが休学扱いにした。

その後、ラビス町のギルドに問合せたら、現在スヴェン・ザストとギルドカードでは登録されているとの事じゃ。　ケフィン達が遭遇したあとまた行方不明じゃ。
まったくケフィンめ何をやっておる。

そして、半年前じゃ、ギルドからの連絡でスヴェンがまたラビスの町に戻ってきたと。
彼の戦力を確認しても、ギルドでも把握できてないらしい。　ただ、仲間が他に7人いて、5人はランクFだったのが、半年でB。　残り2人もCだったが今はBで、だれもランクAの試験をうけようとせん。

儂は、休学扱いのままにして、この卒業生の大会にスヴェンを参加させる事にした。
ジョアンナからも数日前にスヴェンにあったって報告があったし、時がきたと思った。

初戦の相手は、ランクAの選手じゃ。　負けても、約束として学園に通わせる。
じゃが、いきなり別の選手がマジックバックを預けて死亡。
「おい、どおなっておるのじゃ」って儂は、闘技場にいれている腹心の部下に聞いた。
「そ、それが、どうも控室で、デッケル君のバックを盗んだ生徒らしく、それを預けたようです」っていう部下。
「それを、見逃しておったのか！」って儂じゃ。　生徒が死亡じゃ。　何がおきたんじゃ。
「ただの子供のいたずらとしか。」
「何をいっておる。　先ほど、10名の生徒がデッケルにからんで、病院送りになったばかりじゃないか」
「まさか控え室での盗難をとがめる事には我々には」って部下。　たしかに間者じゃ。　無理があった。
「デッケルはわざと盗まれるのをわかっておったって事か。」
「わかりませんが、問いただす事はできません」っていう部下。
「確かにその通りじゃ。　事故として扱うように」といって指示した。
そして初戦。
「魔法を使わないで圧倒じゃないか。　意味がない」
審判にはスヴェンが魔法を行使するまでは、試合を終了するなといっておったが、これでは生徒が死んでしまう。　急いで、試合を終了するように指示した。
2回戦目は、かってに場外にでて終了じゃ。

スヴェン、おぬしは何を考えておるんじゃ。　2回戦目の対戦は、スヴェンとの対戦を望んておったアドリアンじゃったのに。　呆けておる、アドリアンがいる。

「スヴェン、何を考えておるんじゃ」って儂は試合をみつつ呆れておった。
「学園長、彼の名はスヴェンと？」って声をかけてきたのは、アンディ・オールポートじゃ。
「ええ、スヴェン・デッケルじゃ。　彼が何か？」
「初戦で彼が使った剣技が、わが王国の古流剣術、つまり初代勇者だったゼゲルト様にしか扱えないという噂の剣術ににていたので」
どういう意味じゃ。
「それは、どういう事で？」
「それはこちらが聞きたいです。　王国でも上流騎士以上でないと知る事のできない、門外不出の剣術を、なぜ帝国の者が使ってるのかです。」と迫ってくるアンディだ。

ケフィンからスヴェンが元王国にいたと聞いたいたが、それ以上のことは儂でもしらん。
「アンディ殿。　彼は、長く休学して、旅にでていたと聞いておる。　その時に習得したとしか儂にはいえん」
「そうですか。　2回戦で彼の力量をみれればと思いましたがみずら敗退。　対魔族との戦いの戦力になるかもしれません」っていうアンディ
儂だって、そうなればって思っておるんじゃよ。
「彼を勧誘するかはユージ様に聞いてみようじゃないか」としか言えない儂じゃった。