無能と呼ばれた少年は、力を得て真実を知る ~目立ちたくないので、ほっといておいてほしい~

6章：帝都大会編

私はまたお兄ちゃんに拒絶された

Side：フェリシア
私、フェリシア・デッケル。　私には1つ上で血のつながらないけど義理のお兄ちゃんがいる。　もう、いたかもしれない。　もう一度お兄ちゃんと仲直りがしたくて、今回の卒業予定者の大会の本選にお兄ちゃんが出場するとお父さんから聞いて、楽しみにしてた。

お父さんからは、もう家には戻ってこないだろうから、大会期間中は宿を予約してあると。
ただ、昨日お父さんから、お兄ちゃんは他にも仲間がいて別の宿をとったいたといってた。　お父さんが用意した武器もうけとらなかったって。
「お父さん、私が明日学園で渡す」っていって、お父さんから武器を預かった。
朝から、選手の受付の近くでまってた。

校門に入ってきたお兄ちゃんは、ルーさんとあと色気のある長身の男性といる。　ジョアンナ姉さんから、スタンさんという人の話を聞いてた。　きっと彼がスタンさんだ。　ルーさんはもの凄い美女で、いつもメイド服をきている。　スタンさんも執事風。　なんか、こう見るとお兄ちゃんの出生を知っている私としては、本当に貴族なんだって思った。　受付の後、お兄ちゃんを追って抱えてる武器を渡そうとしたら、お兄ちゃんが10名くらいの上級生に囲まれてる。　どういう事。　遠くからみていた私。
その後、人気のないところへ移動してる。　もしかして、カトリーン姉さんが昔お兄ちゃんが虐められてたっていってた。　彼らがそうなの？　でもあの人たちって、もう卒業してしまったカスペル前生徒会長と一緒にいた人たち。

お兄ちゃんと彼らを追っていったら、お兄ちゃんに殴りかかってる。　だけど、お兄ちゃんがありえないスピードで彼らに反撃してる。　うそ。　あのお兄ちゃんが。。　魔法の行使ができなかったお兄ちゃん。　今も魔法なんて使わないで体術だけで男子生徒10名を相手にしてる。　でもやりすぎ。
そう思ってとめようと思ったら、アドリアンさんが止めに入ってくれた。　けれども、お兄ちゃんを攻めてる。
だから、私は急いで、とめにはいった。

私の一言でやめてくれたお兄ちゃん。　よかった。　これで武器を渡せるってそう思ったの。
「おい、そこの女、俺とは赤の他人だろ。　兄と呼ぶな。　反吐がでる」って言われた。
あー、もう本当にお兄ちゃんは赤の他人だって。。　そのまま控室にむかってしまった。
「お父さんごめん。　武器わたせなかった」って独りごと。　勝手に、涙があふれてきた
「フェリシアちゃん、今、お兄ちゃんって。　あのスヴェンが兄なのか？」ってアドリアンさん
「うん、でも血がつながってない、義理の兄。　だけど、お兄ちゃんには赤の他人だって」
「ジョアンナもそうだったけど、女子を泣かすなんてひどい奴だ！」ってアドリアンさん。
「違うの。　お兄ちゃんにも色々あったの。　だから、しょうがないの」
「ジョアンナも同じ事いっていたけど、見ろよ弱者をあそこまで痛めつけるなんて俺は信じられない。　奴の根性は俺が叩きなおしてやるからな。」ってアドリアンさん。
そしたら、ジョアンナさんが教師と医師をつれてきた。
「やっぱり、こうなりましたか」ってジョアンアさん。　ケガした人たちを快方してる。
「ジョアンアにフェリシアちゃん、俺が仇をとってやるからな」ってアドリアンさんは控え室にむかっていった。
男女別々で、女性には男性の控え室に入る事ができない。　誤解してる。
「スヴェン君に武器は渡せなかったようですね」ってジョアンナ姉さん。
「うん、その前にお兄ちゃんって呼ぶなっていわれたの。」って言ったら、ジョアンナ姉さんが抱きしめてくれて、「もう無理なのかもしれません。　泣きなさい」っていってくれて私は大泣きした。

もうお兄ちゃんってよんじゃいけないの。
その時、アドリアさんの誤解を解く事なんて、考えもしてなかった。