無能と呼ばれた少年は、力を得て真実を知る ~目立ちたくないので、ほっといておいてほしい~

2章：幼少期編

魔法の練習

両親との初？顔合わせもほとんど会話もなく、僕はスタンリー先生に連れられてこられて外へでた。
部屋から見える庭とかに行ってみたいのに、連れてこられたのはたぶん裏庭にあたる広場みたいな所。

「さっそく、魔法の練習だよ。　属性は知ってる？」ってスタンリー先生。
「火、風、水、土、光、闇の6つです。」って僕。　この2年の間でちゃんと魔法についてもアニーから学んでる。
「よく勉強しているね、その通りだ。　人間は、そのどれかを内包的に使う事ができて呪文によって放つ事ができる。　種族や特殊な種族によっては、使える内容が変わるけどね。　これらは、すべて汎用魔法というんだ。　それ以外に先天的にもつ固有魔法というのが存在する。　これは、どの属性にも属さない種類の魔法を扱える者だ。　滅多にいないけどね。」ってスタンリー先生。

「さてスヴェン君の場合は、魔力量が多いって聞いてるからね、どの属性が行使できるか実践してみよう♪」って言われた。

それから、初級の魔法の呪文をスタンリー先生に教わった。　というより、僕だって初期魔法書は読んだからしってる。　けど、全ての呪文を唱えても、一切、魔法は発動しなかった。

「ねぇ、魔力はちゃんと循環させてる？」ってスタンリー先生がイライラしながら聞いてきた。
「してます。」
「おっかしいな、呪文を唱えて何もないなんて、聞いた事がない。　今日は、初日だし、また明日もやってみよう」って言われた。

そして、2週間、僕は朝から夕方まで外で練習した。　でも、魔法を行使する事はできなかった。　僕が出来るのは、身体強化と、そして異常なまでの回復力だけが高かった。　といっても自身の回復だけで、他人へは呪文を唱える必要があるから僕にはできない。
なんで、それが出来るようになったかっていうと、出来ない僕にイラついたスタンリー先生が僕をムチで何度もたたくからだ。

「『無能』に教える義理はない！　俺はステインの所へ行く」っていってスタンリー先生は、怒鳴ってその場からいなくなった。

そして、次の日、僕が目覚めると、僕は、馬車の中にいた。　
馬車の中には荷物と肩掛けのカバンがおいてあった。　カバンの中には、ちょっとした食料とお菓子そして、2通の手紙があった。
1つはアニーでもう１つが父親だ。