【白銀の黒帝:7】女神の使い魔と無職の少年

八木恵

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外伝:魔王誕生

シリル、魔界での日々

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それから数か月間のシリルの魔界での生活は、大魔王の家を拠点にはするが、朝おきて「いってくるぞー」といい、夜に「ただいまだぞー」という日々である。 

大魔王も放任主義で放置をしていた日々が続く、そんなとある日、四天王の1人ドルクが大魔王の家に訪れるのであった。

「大魔王様、いらっしゃいますか?」と家外から声をかけられ、サキュバスといちゃついている大魔王。
「我は、いるぞ。 ドルクか、中にはいれ」といって、ドルクが家の中にはいるのであった。 
「大魔王様、えーと、シリル様は今どこにいるんですか?」
「我は知らんぞ。 シリルは朝でかけて、夜には帰ってくるがな。」という大魔王。

「そうですよ。シリル様可愛いから、夜誘うんですけど、全然でねー」というサキュバスの1人。
「ほんとよね。」と不貞腐れている他のサキュバス達だ。

そんなサキュバス達の発言にドルクが溜息をつき呆れている。
「一応、シリル様は魔族年齢でいうとまだ6歳なので、しかたないかと」っていうドルク。
そんなドルクの言葉に大魔王が笑ってる。
「シリルは、童貞じゃないぞ。 それに、人間の時に既に成人しとるんだ。 子供扱いすると、機嫌わるくするぞ」という大魔王。
「そうそう。 たまーにセックスしてくれるんですよね。」ってサキュバス。
「そうなの。 それが上手なのよね」
「そうそう」とみな同意するのだった。

どうして、こんな会話になるのだかと、呆れるドルク。
「そういう話に来たわけじゃなくてですね、あれから一度も魔王城にこないので、魔王様が心配してるんですよ!」
大魔王が笑いだす。
「やっぱりか。 きっと、森の中駆け巡ってるぞ!」という大魔王。
「わかりました、また、明日の朝一にきてみますよ。」といって帰るドルクであった。

◇◇◇

その日の夜、俺シリルが「ただいまなのだぞー」と言って、居候中の大魔王さん家に帰った。

「シリル、毎日どこにいってるんだ?」って聞かれ、俺が冷蔵庫にある魔界のエールを出してのみながら話した。
「魔界の森は広くておもしろいぞ。 だから、マッピングしながら、索敵して、魔物を討伐してんぞ。
 後は、木の上で読書したりだぞ。 それに、無属性の転移の練習もしてんぞ。」

「シリルは、森がすきだな」って言われた。
「うん、ここの森全部制覇するのに何年かかるかわかんないぞ。」
「だれも挑戦してらんから、我も知らんな。 んでだ、明日、魔王城に来てほしいみたいだぞ。」
「うん? なんでだ?」
「我も、知らん。」

うーん、だったら森のほうがいいんだぞ。
「あそこにも魔術書はいっぱいあるぞ。」と言われて、
「お!ならいくぞ。」て俺は行くことにしたぞ。 

明日は用事できたし、エール飲み干してさっさと部屋に行く事にする俺だぞ。

そしたら、大魔王さんに、
「シリル、魔力ふえてるのきづいてるか?」と言われ、うん?「あ!ふえてんぞ。 制御いるか?」と聞いたら、「ああ、いるな。 サキュバス達が気絶寸前だ。」といわれた。

本当だ、さっきから静かだなって思ってたぞ。
「あ! ほんとうだぞ」といって、俺はシュンさんが用意しておいた腕輪をはめる。 
「これで、どうだ?」
「あと1個つけといたほうがよさそうだ」とサキュバス達の様子をみていう大魔王さんだ。
「うん、わかったぞ」といってはめると、サキュバス達が「ふぅー」といっているのをみて、俺は「おやすみだぞー」といって部屋にいくのであった。

そんなシリルの姿をみて、サキュバスが「シリル様、魔力増えるの早すぎじゃない」と不貞腐れている。
大魔王が笑いながら「癖で、毎日魔力不足になるまで走り回ってるからだ」というのだった。

魔族になっても順調に魔力が増え続けているシリルである。
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