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5章:傍観者編

冒険者育成学園 入試 前編

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そして、あっという間に入学試験の日となる。

その日の朝、試験の準備をして、出発しようとするシリル。
「魔王様、学園での注意はおぼえてますか?」とゲールに言われてる。
「魔力制御はしてあるぞ。 魔武器はつかわないぞ。 魔術は、火と風だけだぞ」と返事をするシリル。

「よろしいです。では、気を付けて。」というゲールが「いってくるぞ」というシリルを送りだそうとするが、リンが「シリル、受験票はあるのか?」といわれ、「お! ないぞ」とバックを見るシリル。
そのまま、部屋に取りにいき、すぐに戻ってきて、「いってくるぞ」といって出かけるのだった。

俺はそんなシリルが出かけたあと爆笑した。
「シリル、やっぱ忘れてたな」というと、「ああ、やっぱな。 変わらないな」と爆笑するリン。
「魔王様、のそういうとこも可愛いんですけどね」と苦笑しているゲールだ。
「シュン、シリルに伝えてあるのか?」とリンに聞かれ、、俺がタバコに火をつけて「ああ、ちゃんと相手にあわせろってな。 そういう所はぬけねーからあいつは」と一服しながらいう。 
「人間社会にいるとストレスたまるみたいで、魔王様は夜な夜なダンジョンいったり、ダンジョンマスター達と遊んでるみたいですけどね。」
「だろうな。 あいつ、殺しすきだしな」という俺に、「だれかと同じだな」と苦笑するリン。 誰だっていうんだ? 


◇◇◇
一方、受験会場に到着したシリルは、ゼッケンを渡され更衣室で着替えをして、指定のロッカーに荷物をしまっている。 すると、隣りのロッカーで着替えている男子が「俺、ウイリアム・ポーターっていうんだ。 受験がんばろうぜ」と言ってきたぞ。

「うん、俺、シリル・グレイだぞ。 頑張るんだぞ」といって挨拶をする。 
ポーターって、グレック先生の子孫か?と思いながら、一緒に集合場所に移動する事にしたぞ。

その後、グラウンドに集合すると、500名の受験者がいる。 俺シリル以外は色は違うが似た運動着をきていた。 試験官らしき人がきた。
「まず、体力測定をする。 1週3KMのグラウンドを走ってもらって、先頭集団から抜かされたものは不合格だ。
 180名が次の実技試験にいける。 なお今回の合格者は90名だ。 
 既に120名についてはきまっている。」といい、「俺がいるところがスタート地点だ、はじめ」という掛け声でみな一斉に走りだす。 


俺も走りだし、第二集団あたりを維持していく。
3週目ぐらいから、先頭集団が最後尾においつき、更に加速する。 俺は、常に40位あたりをキープするペースで走る事にしたぞ。 2時間ぐらい走ると試験官が、「今、残っているやつは合格だ。 順位順に次の試験会場の案内を渡す。 20分の休憩後に次は剣術の試験だ」といい、俺は案内をもらい、次の試験会場へ向かう。
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