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4章:学園編
シリル、最終学年の始業日 後編
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学園長室に入るシリル。
「お、今年は師匠いないぞ」といって、グレッグと入室するのだった。
「さすがに、方針がきまっとるのに、何度もシュン殿をお呼び立てするのは申し訳ないのじゃ。
シリル君、座ってくれ」といって、シリルがモーリスの案内でソファーに座り、モーリスとグレッグもシリルの対面でソファーに座るのだった。
「学園長、いつの間にカーティスの事を名前でよぶようになったんですか?」とグレッグが突っ込む。
「ははは、なーに、シリル君ところの食堂にたまにいっておってな、その時からじゃ」というから、
「たまじゃないぞ。 週1回は最低きてるぞ」とつっこんでおく。
「しょうがないじゃろ。 美味いんじゃから」と笑うのだった。
「はぁー、カーティスが食堂の手伝いをしてるっていうのは聞いてたんですが、まさか学園長が常連とは」と少し呆れるのグレッグだった。
咳払いをしたモーリスが、「本題にはいるのじゃ。」といい、
グレッグが「カーティスが対抗戦で負けてくれたのと、学園長が成績を操作したおかげで、とりあえず第二王子たちがお前の勧誘については単なるうわさとしてあきらめたようだ」と説明する。
そんな事すっかり忘れているシリル。
「うん? なんのことだ?」というと、グレッグが頭を抱えて「忘れたんだったなら、もういいぞ」といい、
シリルが「うん、なんかわからんが、いいならいいぞ」と返事をする。
これには、苦笑するしかないモーリスとグレッグであった。
「まぁよい。 本題は、3週間の合宿の件じゃ。
表向きシリル君は冒険者クラスになっとるんじゃが、今年の3年で高位冒険者クラスを専攻できたのはシリル君だけじゃ。 あとは、上流冒険者がAとBクラスに10名いてじゃ、残りはC-Gの間で冒険者クラスになっておるんじゃ。
冒険者クラスの子らの合宿は、3週間ウルフの森にある砦で合宿するんじゃが、高位冒険者クラスと上流冒険者クラスは、海洋都市の学園の航海士科との合同合宿になるんじゃ。
航海士科の生徒が操縦する船で2週間ほど近海と外海を航海して、海洋魔物がでてきたら一緒に討伐するという内容じゃ。
航海士科の生徒は各船に4名で、こちらの学園は2名とギルド隊員1名が乗船するのじゃが、6船の船を出すのに、人数が足りないのじゃ。 表向きは特別推薦という事でシリル君に海洋都市との合宿に参加してほしいのじゃが、どうじゃ?」
「お! 海の魔物は討伐した事ないぞ。 いってみたいぞ。 師匠に確認するぞ」といって、1分後「師匠もいいぞっていったぞ」というのだった。
「カーティス、いやいや、ここ魔法発動禁止だぞ。 どうやって確認できるんだ」
「うん? 結界の穴から、師匠と念話したぞ」
「そうだった。 おまえ、ギルドランクBだ。 うん、魔術ならってるんだったな」と呆れていうグレッグ。
「そういや、ランクAになったぞ」というと、モーリスが「ダリスがいっておったな。 大分前じゃったが、ランクAになったと」と笑うのだった。
グレッグは突っ込みどころが多くて黙るのだった。
「これが、同意書と合宿の内容とスケジュールじゃ」とモーリスが紙の束を渡し、「あとは、今年の他の行事のスケジュールじゃ。」と別の紙をわたして受け取るシリルである。
「今年も始業と行事、終業式と卒業式に参加すれば卒業じゃ」といわれ、「おお、助かるぞ」と喜ぶシリルだ。
復活したグレッグが「学園長、例の再召喚の儀ですが、必須になった場合はカーティスも参加ですか?」というと、モーリスが「その時は、シュン殿に相談するまでじゃ」というのであった。
「お! そういえば、師匠が、再召喚の儀がいつかわかったら教えてくれっていってたぞ」というと、モーリスが「ああ、了解じゃ」というのであった。
シリルが「んじゃ、帰るぞ」というと、モーリスが「ああ、同意書は食堂でわたしてくれ」といい、頷くシリル。 シリルが「面倒だぞ。 ここから転移してもいいか?」と聞いて、モーリスが「ああ、学園長室内だけなら、良いぞ。 できればじゃがな」と笑うと、シリルが「んじゃ、帰るぞ」といって転移するのだった。
「さすがじゃ。 とうとう弟子までここの結界が意味がなくなるとはな」と笑うのであった。
グレッグが真面目な顔をして、
「学園長、あまり聞かないようにしてきましたが、カーティスの師匠って何者ですか?」と聞く。
モーリスがすこし威圧して、
「決して探ってはならぬ者じゃ。 前もいったが、お主1人で食堂には行ってはならぬぞ」というのであった。
それを聞いて頷くグレッグであった。
◇◇◇
一方、翌日からまたこないシリル。
キースがグレッグに聞くと、去年と同様家庭の事情で来れないため昨日既に前期の分の課題を渡したと告げるのであった。
なお、冒険者クラスは毎週金曜日終日学生任務となる。 内容によっては、ランクB以上の冒険者と一緒の2泊3日の護衛任務などもあるため、キース達は食堂へ行けなくなるのであった。
また、クリスやディアナは、学生任務は必須ではなくなり、ひたすら授業と実技をうけるのみで、学園内で全てが解決し週末だけは都市のほうにいけるが、課題が多く週末も学園の図書館にこもり、食堂へはこなくなるのである。
「お、今年は師匠いないぞ」といって、グレッグと入室するのだった。
「さすがに、方針がきまっとるのに、何度もシュン殿をお呼び立てするのは申し訳ないのじゃ。
シリル君、座ってくれ」といって、シリルがモーリスの案内でソファーに座り、モーリスとグレッグもシリルの対面でソファーに座るのだった。
「学園長、いつの間にカーティスの事を名前でよぶようになったんですか?」とグレッグが突っ込む。
「ははは、なーに、シリル君ところの食堂にたまにいっておってな、その時からじゃ」というから、
「たまじゃないぞ。 週1回は最低きてるぞ」とつっこんでおく。
「しょうがないじゃろ。 美味いんじゃから」と笑うのだった。
「はぁー、カーティスが食堂の手伝いをしてるっていうのは聞いてたんですが、まさか学園長が常連とは」と少し呆れるのグレッグだった。
咳払いをしたモーリスが、「本題にはいるのじゃ。」といい、
グレッグが「カーティスが対抗戦で負けてくれたのと、学園長が成績を操作したおかげで、とりあえず第二王子たちがお前の勧誘については単なるうわさとしてあきらめたようだ」と説明する。
そんな事すっかり忘れているシリル。
「うん? なんのことだ?」というと、グレッグが頭を抱えて「忘れたんだったなら、もういいぞ」といい、
シリルが「うん、なんかわからんが、いいならいいぞ」と返事をする。
これには、苦笑するしかないモーリスとグレッグであった。
「まぁよい。 本題は、3週間の合宿の件じゃ。
表向きシリル君は冒険者クラスになっとるんじゃが、今年の3年で高位冒険者クラスを専攻できたのはシリル君だけじゃ。 あとは、上流冒険者がAとBクラスに10名いてじゃ、残りはC-Gの間で冒険者クラスになっておるんじゃ。
冒険者クラスの子らの合宿は、3週間ウルフの森にある砦で合宿するんじゃが、高位冒険者クラスと上流冒険者クラスは、海洋都市の学園の航海士科との合同合宿になるんじゃ。
航海士科の生徒が操縦する船で2週間ほど近海と外海を航海して、海洋魔物がでてきたら一緒に討伐するという内容じゃ。
航海士科の生徒は各船に4名で、こちらの学園は2名とギルド隊員1名が乗船するのじゃが、6船の船を出すのに、人数が足りないのじゃ。 表向きは特別推薦という事でシリル君に海洋都市との合宿に参加してほしいのじゃが、どうじゃ?」
「お! 海の魔物は討伐した事ないぞ。 いってみたいぞ。 師匠に確認するぞ」といって、1分後「師匠もいいぞっていったぞ」というのだった。
「カーティス、いやいや、ここ魔法発動禁止だぞ。 どうやって確認できるんだ」
「うん? 結界の穴から、師匠と念話したぞ」
「そうだった。 おまえ、ギルドランクBだ。 うん、魔術ならってるんだったな」と呆れていうグレッグ。
「そういや、ランクAになったぞ」というと、モーリスが「ダリスがいっておったな。 大分前じゃったが、ランクAになったと」と笑うのだった。
グレッグは突っ込みどころが多くて黙るのだった。
「これが、同意書と合宿の内容とスケジュールじゃ」とモーリスが紙の束を渡し、「あとは、今年の他の行事のスケジュールじゃ。」と別の紙をわたして受け取るシリルである。
「今年も始業と行事、終業式と卒業式に参加すれば卒業じゃ」といわれ、「おお、助かるぞ」と喜ぶシリルだ。
復活したグレッグが「学園長、例の再召喚の儀ですが、必須になった場合はカーティスも参加ですか?」というと、モーリスが「その時は、シュン殿に相談するまでじゃ」というのであった。
「お! そういえば、師匠が、再召喚の儀がいつかわかったら教えてくれっていってたぞ」というと、モーリスが「ああ、了解じゃ」というのであった。
シリルが「んじゃ、帰るぞ」というと、モーリスが「ああ、同意書は食堂でわたしてくれ」といい、頷くシリル。 シリルが「面倒だぞ。 ここから転移してもいいか?」と聞いて、モーリスが「ああ、学園長室内だけなら、良いぞ。 できればじゃがな」と笑うと、シリルが「んじゃ、帰るぞ」といって転移するのだった。
「さすがじゃ。 とうとう弟子までここの結界が意味がなくなるとはな」と笑うのであった。
グレッグが真面目な顔をして、
「学園長、あまり聞かないようにしてきましたが、カーティスの師匠って何者ですか?」と聞く。
モーリスがすこし威圧して、
「決して探ってはならぬ者じゃ。 前もいったが、お主1人で食堂には行ってはならぬぞ」というのであった。
それを聞いて頷くグレッグであった。
◇◇◇
一方、翌日からまたこないシリル。
キースがグレッグに聞くと、去年と同様家庭の事情で来れないため昨日既に前期の分の課題を渡したと告げるのであった。
なお、冒険者クラスは毎週金曜日終日学生任務となる。 内容によっては、ランクB以上の冒険者と一緒の2泊3日の護衛任務などもあるため、キース達は食堂へ行けなくなるのであった。
また、クリスやディアナは、学生任務は必須ではなくなり、ひたすら授業と実技をうけるのみで、学園内で全てが解決し週末だけは都市のほうにいけるが、課題が多く週末も学園の図書館にこもり、食堂へはこなくなるのである。
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