【白銀の黒帝:7】女神の使い魔と無職の少年

八木恵

文字の大きさ
上 下
46 / 128
4章:学園編

食堂閉店前の来客 後編

しおりを挟む
どういう意味だ? 俺は、賄のグラタン食べて少し考える。
「グループで行くんだろ? なんで、シリルが目立つんだ?」
「戦闘のスタイルが変わってじゃな、殆どが攻撃魔法で討伐するんじゃ。 
 そのため、魔力の関係からダンジョンに行く場合は、最低10名単位でいくんじゃよ。 
 するとじゃ、何かあった時にじゃ、カーティス君が討伐して戦闘能力が目立つじゃろ。」

なる程な。 そう言う事か。
「シリルが前にいってたわ。 近接しねぇーからつまんねーって。」
「近接戦になるのはだいたい成人して冒険者か騎士になったやつらだ、最近はな。 
 それでだ、カーティスのやつ、記録上中級ダンジョン20階層になってるが、実際どこまでいってるんだ?」ってダリスに聞かれた。
「40階層だ。」
「まさか、1人でか?」って、ダリスが驚いてるし。
「前までは俺らの誰かが付き添いで同行してるが基本1人でやらせてぇんだ。 
 それに、今は、1人でいかせてぇんぞ」というと、ダリスは呆けたままだ。 驚く事なのか? わかんねぇー。
「グループで行ってもじゃ、カーティス君は初級からじゃ。
 だったら、時間がもったいじゃろ。 休みにして、ダンジョンに1人で行かせてたほうがよさそうじゃ。 
 それでどうじゃ?」と提案するモーリス。
「まぁ、いいんじゃねーか。 あいつも喜ぶだろ」といって俺はタバコに火をつける。

今回のこいつらの用事って、シリルのダンジョン攻略の進捗確認って事なのか。 
ついでに、例の件を聞くかって思いつつタバコをふかす。

「そういや、お前らに頼みがあんだ」
「儂に出来ることなら、なんでもいってくれ」ってモーリスに、
ダリスも「ああ、なんでもいってくれ」と乗り上げて聞いてくる。 

食いつきが凄い。 なんでかね。
「てぇーしたことじゃねーよ」といい、
「ダリスに、毎週水曜日な数百規模の討伐案件を10かそれ以上でもかまわねぇーが、用意してほしいんだ。 
 場所は、王国中でも、この大陸中でもかまわねぇーぞ」って俺。
「まじでいいのか。 そんなのこっちがありがてぇよ。 用意しとく」と逆に嬉しそうに承諾された。 

「んで、モーリス、使い魔の魔法みせてぇもらいてぇーのと、召喚の儀の使い魔召喚魔法陣みてぇーんだけど。」
というと、モーリスが少し考えこんでいる。
「使い魔の魔法ならいつでも見せれるんじゃが、召喚の儀の使い魔召喚魔法陣は、皇国が隠匿しておるんじゃ。 召喚の儀の時のみ、教会からでるんじゃ。 時間がかかるが、まってもらえるか?」

そう言う事か。
「かまわねぇーよ。 んで、使い魔の魔法はいつみせてくれるんだ?」
「再来週の月曜の午後でどうじゃ?」
「んじゃぁ、再来週の月曜の午後いくわ」
「なんで知りたいんじゃ?」と聞くモーリス。

俺は、ニタリと笑い「たんなる魔術師の興味だ。」と答えておいた。 
モーリスもこれ以上の詮索は無理って事で、特に聞いてこなかった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

とあるおっさんのVRMMO活動記

椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。 念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。 戦闘は生々しい表現も含みます。 のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。 また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり 一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。 また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や 無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという 事もございません。 また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
酒好きなぽっちゃりおっさん。 魔物が跋扈する異世界で転生する。 頭で思い浮かべた事を具現化する魔法《創造魔法》の加護を貰う。 《創造魔法》を駆使して異世界でSランク冒険者を目指す物語。 ※以前完結した作品を修正、加筆しております。 完結した内容を変更して、続編を連載する予定です。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-

ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。 困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。 はい、ご注文は? 調味料、それとも武器ですか? カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。 村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。 いずれは世界へ通じる道を繋げるために。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。 そんな世界に唯一現れた白髪の少年。 その少年とは神様に転生させられた日本人だった。 その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。 ⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。 ⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。

処理中です...