【白銀の黒帝：7】女神の使い魔と無職の少年

4章：学園編

ギルド見学の日 中編

一方、受付嬢の後を着いて行く俺シリル。
そして、別の部屋に案内され、受付嬢が「マスター、お連れしました」というと、「ああ、彼だけいれてくれ」と太い男の声が聞こえた。

そう言われ、俺が部屋の中に入ると学園長のモーリスがソファー座って紅茶を飲んで寛いでいた。
「なんで、学園長がいるんだ？」
「こっちに座れ」と言われ、「なんで、お主、学生服なんじゃ？」とモーリスにもツッコまれたんだぞ。
こうなったら制服でもいいんだぞっと不貞腐れながらも、モーリスの隣に座る俺だ。

「今日がギルド見学の日っていうの忘れてたんだぞ。」っとムッとしながら言っておく。

すると、俺の目の前に座る、筋肉隆々のマッチョな男が大笑いするのだった。
　
「ははは、まぁ普通は忘れんのじゃがな。　
　おほん、前におるのが、ダリス・フリークスといって、この学園都市のギルドマスターじゃ。　
　彼の兄が王都の本部のギルドマスターをしておってな、儂の家とフリークス家な代々友好関係じゃ。　
　それで、儂とダリスも友人でな今日はこっそりと様子見で来ておるわけじゃ。　
　お主の学生カードの発行をお願いもあってじゃがな」

モーリスがシリルに紹介しつつ、ここにいる理由を話してくれるのだが、俺は俺で、なんで俺の学生カードの発行に呼ばれいる理由が解らず、首を傾げている。　なんせ、シリルのギルドカードを作ったのはシュンだ。　

「ははは、本当に面白い子だ。　
　きっと知らないと思うが、ギルドカードは1人1枚しか作れないんだ。　
　そこでもし、君が会議室で発行すると本カードがあるからエラーになってしまって、正式カードを持っておるのが他の生徒にバレてしまう。　
　だからな、事前にモーリスから相談されてたから、君の学生カードを作っておいた。」

そう説明するダリスだ。
なるほど、そういう事で呼ばれたのかだぞ。　やっと意味が分かったぞと心の中でつぶやく俺の手元には、水色の学生カードが渡されたのだった。

「学生カードのランクは他生徒と同じで、Eだ。　Dから討伐任務可能になる。　
　君の場合は、1回街中の任務をうければ自動的にDになるようにした。　久しぶりに街中の任務をうけると思ってくれ。」

「うん？　おれ、街中の任務受けたことないんだぞ。　討伐しかした事ないんだぞ。」

そう俺が言うと、ダリスが目を開いて驚くのだった。　モーリスは苦笑しているし、何か変な事言ったのかだぞ？　でも、事実だぞ。

「君、いくつの時から仮カードで討伐してたんだ？」
「13歳ときに迷宮都市に引っ越して、翌日に試験受けたぞ。　その日から師匠達とダンジョンもぐったぞ。」

「さすが、シュン殿のお弟子さんじゃ。　まぁ、経験ということで受けるといい」と、俺の発言に衝撃を受けで口をパクパクしているダリスの代わりにモーリスが言う。

「うん。　わかったぞ」　そんなに驚く事なのかだぞ。

「まだ他の生徒は発行中じゃ。　あと20分はかかるから、今のうちに着替えてくるのじゃ。」ってモーリス。
「ああ、そうしたほうがいい」という我に返ったダリスだ。

「そうなのか。。　じゃぁ着替えに帰って戻ってくるんだぞ」
そう言って、シリルはマスター室から退室するのであった。