【白銀の黒帝:7】女神の使い魔と無職の少年

八木恵

文字の大きさ
上 下
27 / 128
4章:学園編

ギルドランクBの試験 後編

しおりを挟む
そして、拠点に到着した一行。

「無事、こちら側はけが人もなく討伐完了だ。 
 初めての殺害で、中には精神的に疲弊している奴がいるっぽいけど、試験は明日ギルドに戻るまでだぜ。 
 見張りは、当初決めた順番だ。 それ以外は身体を休めるように。」
そう言ったのは、リーダでもある傭兵団の男だった。 
それを聞いて、朝方に見張りをする事になっている俺シリルは返事する事なくコリーと適当な木を見つけるため集合していた場所から去るのだった。

そんなシリルを見ている傭兵団の男。
「坊主のやつ、ありゃ人殺すの初めてじゃなかったな」とポツリ言っているのであった。
4人組パーティーは、そんな傭兵団の男の言葉を聞いて、悩ましい顔をしながら会話をしている。
「未成年のうちに人殺しを経験させるって、コリーさんは何を考えてるんだが。。」
「ああ、だけどよ、俺たちが一番、不甲斐なかったよな。 そっちを反省したほうがいいんじゃないか?」
「そうなんだけど、あの年齢でって考えると、シリル君が異常だわ。」
「ごめんなさい。 まだ、手に感触が残っていて、私、他の事を考えらないわ」
「「「俺(私)もだ」」」
「お前らさ、早く見張りに立てよ。 俺ら冒険者だぜ。 
 余計な詮索はしないが鉄則だ。 坊主の事は気にするんじゃねー。 
 その前に自分達の事考えろよ。 俺は寝るぜ」
そんな会話を遮ったのは、傭兵団の男だった。 4人組は頷き、各自持ち場なりテントに入っていくのだった。

そんな会話があった事など知らず、というよりもあったとしても気にしない、シリルはコリーと丁度よい木をみつけて、既に寝ていたのだった。

◇◇◇
朝も特に必要以上の会話もなく、皆馬車にのり迷宮都市へむかう一行。

馬車の中で、傭兵団の男。
「坊主、おれ『雷神の斧』ってとこの傭兵団に所属してんだ。 おまえ、才能あるから、うちの候補生にならないか?」と勧誘されるのだった。

「学園卒業したら旅にでるんだぞ。 だから、どこにも所属する予定はないぞ」
「そうか。 その気になったらいつでも来てくれ。 お前なら団長も大歓迎だ」
「うん、考えとくぞ」

特にその後は執拗な勧誘もなく、4人組とは特に会話もないまま迷宮都市に到着する。
チラチラ見られてはいた俺シリルだったが、特に気にせずにしていたぞ。
何か聞きたい事あれば聞けばいいんだぞ。 って、聞かれても嫌だからスルーだぞ。

それからは、即席パーティーは、一度ギルドに戻り、その後解散となった。
試験官や4人組パーティーは何かをいいたそうだったが、面倒毎に巻き込まれたくないシリルとコリーはそそくさとギルドを後にしたのだった。

そして、合格の確認まで、時間があったので、暇つぶしにコリーと一緒に中級ダンジョンを攻略するシリルであった。

ちなみに、シリルは、中級ダンジョンの20階層に既に到着している。 
20階層以降は、ギルドには報告せず、魔石はシュンに渡して定期的に闇市で売ってもらいシリルのギルドカードにいれてもらっている。

その後、ギルドの受付に確認したところ無事ランクBに合格したシリルである。
受付で試験官が会いたがっているという話がでたが、もう帰るといって断るシリルとコリーであった。

学園都市の食堂にもどり、シュンに合格を報告し、コリーが内容を報告すると、シュンによる強制模擬戦となるのだった。 ついでに、コリーも対象となるのであった。。。

こうして、無事試験には、合格したシリルであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
酒好きなぽっちゃりおっさん。 魔物が跋扈する異世界で転生する。 頭で思い浮かべた事を具現化する魔法《創造魔法》の加護を貰う。 《創造魔法》を駆使して異世界でSランク冒険者を目指す物語。 ※以前完結した作品を修正、加筆しております。 完結した内容を変更して、続編を連載する予定です。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-

ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。 困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。 はい、ご注文は? 調味料、それとも武器ですか? カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。 村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。 いずれは世界へ通じる道を繋げるために。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。 そんな世界に唯一現れた白髪の少年。 その少年とは神様に転生させられた日本人だった。 その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。 ⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。 ⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...