【白銀の黒帝:7】女神の使い魔と無職の少年

八木恵

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1章:召喚の儀

女神の使い魔召喚の儀 前編

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ここは、王国の辺境の地。 
辺境伯であるマクレーン家が管理している。 
マクレーン家は、昔は3大公の1つで、多くの竜騎士や騎士を輩出する家系だったが、竜が姿を消すとともに権力を削がれ、王国の東南にある辺境の地で、辺境伯として開拓をしている。

もともと騎士の一家だったため辺境での開拓は進まず、辺境伯といっても名ばかりである。 
この開拓地に、住む住民は約200名と少なく、
肥沃な土壌が少ないため農作物だけでは生活は成り立たないのだが、
周りは比較的安全な森と山があり男性は狩りへ、他の大人は田畑を耕し、
子供達の役割は水汲みと質素ではあるが、
最低限の生活が出来る事から住民同士の争いはなく比較的平和で住民同士はみな知人で共に助け合って生活している。

そして、今日、今年9歳になる子供男女4人が、この地にある集会場で召喚の儀をおこなう。
この地には初等教育をうける場所がないため、彼らは、10歳になる歳には、
ここから乗り合い馬車で1週間かかる近隣の街にあるギルドの寮に住みながら初等教育を受ける事になっている。

子供男女4人は、幼馴染でいつも一緒によく遊んだりしている。
銀髪で少し長めのショートで瞳はこげ茶で容姿は少し釣り目だが容姿は整っている男の子は、マクレーン家の嫡男でシリル・マクレーンである。 騎士の家系という事もあり、父親から毎日剣術の訓練をうけていて、運動神経もいいほうである。
短髪赤茶色の髪で、茶色の瞳でヤンチャな顔をした男の子の名は、エド・ジャクソン。 
シリルの親友でもあり、エドも同じくシリルの父親から剣術をならっている。 
エドの父親は狩人で弓矢も習っている。 シリルも同じく習っているが、腕前はそこまで良くない。

少しウェーブのかかったピンク色の髪に瞳は碧眼で、辺境にいるには珍しく可愛らしい顔の女の子は、エマ・コナー。 彼女はすこしおっとりしているが、基本的には優しい女の子である。 
紺色の髪に瞳は碧眼で性格がすこしきつめだがはっきり物事をいうしっかり者の女の子は、ティナ・パークである。

この幼馴染4人組は、待ち合わせをして、召喚の儀の行われる集会場へ一緒にむかっている。 
「シリル、どんな使い魔かな?」
というエドは、少し楽しみなのか、やや興奮気味にいう。
「エド、そんなの召喚してみないとわからないよ。」
「シリルの言う通りよ。 でも楽しみよね。」
そう言ったのはティナで、活き活きとした笑顔で、こちらもやや興奮している。

「うん。でも下級とかだとどうしよう。 それに職業も。。」
そういうエマは、心配そうな表情になっている。
「別にいいんじゃねーなんだってさ。 俺ら平民だしな。 シリルは、一応貴族だけど」
そういってエドが、エマを慰めるている。
「一応っていうなよ。 でも、俺も父さんもあんま貴族って思ってないけど。」
そういって、苦笑いするシリル。 
「でも、職業とか、使い魔の階級で差別があるって。。 もし、変な職業とかになったらって私。。」
「もう、エマ、心配しすぎよ。」
「そうだ! んじゃ、どんな使い魔でも職業でも、俺たちの仲は変わらないし、いつも一緒だって約束しよう。」
そういったエドの言葉に、エマの表情は明るくなる。
「エド、いい事いうわね。 約束ね!」
そう答えたのは、ティナに、エマの可愛らしい笑顔で頷く。
「シリル君も?」
「うん。 約束な」

こうして、幼馴染4人は、お互いの絆を確かめる約束を交わし、召喚の儀が行われる集会場へ着くのだった。。
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