高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

八木恵

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外伝:俺の高校生活の話でもしようか

私の探し人はどこにいるんだろう

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Side:東百合
野呂瀬君の家から、借りてるアパートに帰宅途中。
「何、私、思い違いしているんだろ。 同じ銀髪だからって、あの人が野呂瀬君だなんて思いってたんだろう」って溜息がでる。

今日、やっと鳳来君に時間を作ってもらって、野呂瀬君の家にいって、久しぶりに彼にあった。
「野呂瀬君の銀髪をみて確信したんだけどな。」って私の独りごと。

でも、あそこまできっぱり否定されてしまった。
「あの人は、妖怪で、私からみたら祓魔対象。 もし次遭遇する事があったら、私にできるの?」ってまた独りごと。

「百合!」って私を呼ぶ声。
「あ! 加奈子」って私。

「どうしたのよ浮かない顔して」って加奈子だ。
「別に」って私。
「ちょと、話しなさいよね」って加奈子。

鳳来君と野呂瀬君の家にいったら、なんて言われるかわからないけど、説明した。
「え! なんで私も誘ってくれなかったのよ」ってやっぱり言われた。
「だって、加奈子、今日塾の補修だったじゃない」って私。
「そうだけど、あんたよくそんな行動力あったわね」って言われてしまった。
「だって気になって仕方なかったのよ」って私。
「前から言ってるじゃない、あなたの探していた人は妖怪だったのよ。 祓魔対象なの。 いくら助けてもらったからっていったて、その事実は変わらないわ。 
 それに、野呂瀬君からはなにも感じなかったじゃない。 だから、あの時のことはみんなおかしかったのよ。 それに彼はもう高校やめて関係ないんだからね」って加奈子だ。

加奈子の言っている事は正しい。
きっぱり否定された今もまだもやもやするのはなぜ。
「あー、百合、もしかして、野呂瀬君の事好きなの?」って加奈子。
「もう、そんなんじゃないって。 確かに、かっこいいけど」って私。
「またまた。 私は、鳳来君派だからね!」って加奈子だ。
「はいはい」って私。

確かに、初対面の時、彼の銀髪に驚いてひかれたかもしれない。 でも、そういう恋愛感情は、野呂瀬君に対してもってないのは確か。 あの人だって、探してるのも憧れだったから。 同じ銀髪だからって、同一人物って考えた私バカだったかも。
加奈子と話して、今日まで自分がバカな妄想にひたっていた事に猛省。
私は立派なエクソシストにならないと。 あの修学旅行の時みたいな不甲斐ない思いはしたくないわ。
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