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3章:総大将の帰還

学園祭①

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学園祭の日。
当日休むかって思ったら、うちのクラスはカフェをやるってことで、俺は表にでない皿洗いが担当。
その皿洗いのはずなのに、裏方の厨房で料理つくるはめになってる。

俺は洋食はあんまり作らないのに、メニューにナポリタン、カルボナーラ、オムライスときた。
なのにさ、レトルト温めてかけるだけと思ったら、発注ミスなのか、ベリアルなのか、材料が届いて、ほとんど作れず、俺が作るはめになってる。

「只野が料理できてよかったよ」って七瀬。 結局クラスで名前覚えてるのって隣の席のこいつだけ。 講師している生徒も他にいるらしいけど、人間の名前を覚える気はないから、記憶にとどめてない。

昼時ってのもあって、さっきからフライパン3個ぐらい平行で作ってるよ。
「聞きたいが、なぜ、だれも料理できないのにカフェとかする?」って俺。
「温めるだけ、盛り付けだけって話だったしよ」って七瀬。

それから作り続けて、数時間。 やっと、おちついた。
「只野、休憩してこいよ」って七瀬。
「只野君、お知り合いの方みたい」って女生徒。
みたら、久美、海、カラスの人型だ。 えーと何の用?

「何しにきたの?」って俺。
「陸様がこういう事するの滅多にないのできちゃいました」って小声でいう久美。
「俺、これから休憩だから、ちょっとまってて」っていって厨房で4人分の料理作って、持ち帰り用につめた。

そう持ち帰りもあるから、俺、作り続けたわけだ。
そして、誰もこない屋上へきた。
「ほれ、昼飯。 遅いけどな」っていって配った。
「オムライス」って久美。
「ああ」って俺。
「総大将って洋食も?」って海。
「いつの間にですか?」ってカラス。

「いいから食え」って俺。 自分もたべておく。
「美味しい」って久美
「「うまい」」ってカラスと海
ちょっと嬉しい俺だったりする。 食べ終えて一服中。
「でも、なぜオムライスだったんですの?」って久美。
「お前らくったの特別製のふわとろオムライス。 烈がガキの頃洋食好きだっただろ。 
 ジジイとこっそり食べにいっててよ、そこのオムライスの再現。 
 たまにこっそり、烈には作ってやってたけどな。 水無にもだ。 
 あいつらは俺が作ったっていうのは知らないけどな」って俺。
だいたい、もってきたっていって、食わせてたし。
「なぜ今日は?」って久美
「久美、海、カラスには迷惑かけてるだろ。 その礼だ。」って俺。
「支払いは俺がしたけど、いいもんたべたよ」って海。
「陸様、なぜ屋上に?」って久美。
「久美、知らなかったな。 ここが俺が昼休み過ごす場所。 施錠されてて誰もこないだろ。 
 たぶん、烈と水無もここに来てたんじゃないか」って俺。
「海斗がいってたよ。 烈様につれられて、誰もこない屋上にきてたってね」って海。
「あの子達は何してたんでしょうね、ここで」って久美だ。
「「花札」」って俺と海でかぶった。
「うふふ、今日はきてよかったです」って久美だ。
カラス、ないてるなよな。
それからすこしして、別れ際だ。
「そういえば、一条家の当主がきてるらしいから気をつけろよ」って俺。
「陸様のほうこそです」って久美に言われた。
裏方だし、大丈夫だろう。
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